魔法少女リリカルなのはStrikers 外伝 光の騎士 第五話


すずかがガンダムを押し倒し、抱きついてから数分後、彼の温もりを感じながらも徐々に何時もの冷静さを取り戻す。
そして何時もの冷静さを完璧に取り戻したすずかは、今の『ガンダムを抱きしめ押し倒し、至近距離から彼の表情を見つめている』という状態を
冷静に受け入れる事が出来た。その結果、今まで全身を満たしていた嬉しさが一気に恥ずかしさに変る。
「ごっ・・ごごごごめんさい!?!?!!」
飛び跳ねるようにガンダムから離れ、回らない口で謝罪をする。
いくらなんでもあの行動は大胆すぎた、嬉しいからといっていきなり抱きつき、押し倒すなど『女性』が『男性』にやっていい行為では・・・・
「(・・・あれ?私、ガンダムさんを・・・・)」
「・・・?すずか、どうしたんだい?」
謝罪した後、突如考え込むように大人しくなったすずがにガンダムは心配そうに尋ねる。
その彼の気遣い・・・否、声にすずかは雷に撃たれたかのように体をびくつかせながら反応し、再び回らない口で何でもない事を伝え、自身の健全さをアピールした。
「・・・・・そうかい?だけどビックリさせてすまない、突然現われてしまって、てっきりはやてから話を聞いているものだと」
「ううん、確かにびっくりはしたけど、それ以上にまたガンダムさんに会えてよかった・・・・・信じていたから・・・必ず帰ってくるって。
さて、立ち話も何だしお茶でも飲も。そろそろイレインとファリンも帰ってくる頃だから、二人ともビックリするよ」

中庭の日当たりの良い所に備え付けてあるテーブルと椅子、時間帯的に暖かな日差が照らすその場所で、ガンダムとすずかは午後のお茶を楽しんでいた。
二人とも話すことは沢山あった、それこそ時間を忘れ、出された紅茶に手をつけることも忘れる程に。
そうして、互いに最低限話しておきたかった事を話した後、二人はようやく出されたお茶に口をつけた。
「そうか・・・・・忍殿は恭也殿とご結婚し、今は異国で生活を」
「うん、ノエルも一緒にね。お姉ちゃん達にも後で連絡入れなきゃ、きっと喜ぶよ・・・・だけど私達にとっては十年、
ガンダムさんにとっては二年か・・・ふふっ、大きくなっていて驚いたでしょ?」
「うん、最初に会ったのはスバル達だけど、皆大きくなっていて驚いたよ。すずか、君も立派な女性になった、最初に見た時は見惚れてしまったよ」

世辞などが一切感じられない純粋な言葉に、すずかは恥ずかしく感じながらも微笑み、嬉しさを隠す事無く表す。
だがやはり恥ずかしかったのだろう。俯き、視線をカップに満たされている紅茶に向けた。
そんな行動を可愛いと思いながらも、再び自分の紅茶に口をつけようとしたその時、背中から人の気配を感じた。
本来なら警戒などをするのだが、此処が平和な場所であること、そして殺気を放たず、気配を消すなどの行為を一切行っていない事から、
ガンダムは特に身構える事無く、ゆっくりをカップを置き後ろを向いた。

彼の目に入ったのは両腕に買い物袋を抱え、自分の姿に驚く月村家のメイド『ファリン』の姿
彼女はガンダムの姿を見た途端、目を見開き買い物袋を落とす。その表情は目の前の現実が信じられないとい言いたげな表情
だがその表情も直ぐに心から湧き出る嬉しさを表す笑みとなり、体も自然とガンダム目指して駆け出していた。
「ガンダム様!!ガンダム様!!お帰りなさい!!」
スバルやすずかの様に抱きついてきたファリンをガンダムは優しく受け止め、そしてゆっくりと抱きしめる。
「だたいま、ファリン、遅くなってしまったね」
「・・・いいんですよ!無事に帰ってきてくれただけで私達は十分です・・・でも、本当に良かった」
すずかの時の様に優しく背中を叩き、彼女の高ぶっている感情を落ち着かせる。
そしてある程度落ち着いた所でゆっくりを体を離し、正面から彼女を見据え笑顔を向けた。
涙で濡れた顔でその笑顔に答えたくは無かったのだろう、両腕であふれ出る涙を拭った後で、満面の笑みでその笑顔に答える・・・・その直後

                       「XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX!!!!」

響き渡る様に聞こえる何かの声。遠くから聞こえるため、聞き取る事が出来なかったが、何処から聞こえてくるのかは分かった、自分から見て正面からだ。
自然とファリンの瞳から目を離し、彼女の後ろへと瞳を向ける。
ガンダムが目にしたのは誰かが叫び声をあげながら自分目掛けて走ってくる姿、そして突如、速度をそのまま維持した状態でジャンプ、両足を突き出した状態で猛スピードで迫り来る。
突然の行動に驚きながらも、ガンダムは目の前にいるファリンを優しく横へと押しのけると同時に、迫り来るメイドの名を呼んだ。
始めて会った時は敵同士だった、だが今では月村家のメイドであると同時に家族の一人である少女を
「イレイ(この・・・・・馬鹿ぁ!!!!!」
ガンダムの声はイレインの怒声によりかき消される。
そして返事の変わりにイレインの強烈な蹴りがガンダムに襲い掛かった。

「・・・・・・・イレイン、いきなり何をするの?、いくらなんでも酷すぎるよ」
「・・・ごめん・・・」
「そうですよ、いくら口より手が先に出たり、猪突猛進だったり、何時まで経っても猫に好かれなかったりする貴方でも、その行動は酷すぎますよ」
「・・・ファリン、後でおぼえてろ」

ガンダムの帰りを待っている人達、その全ての人達は少なからず彼の遅い帰還、そして安否の心配などの理由から多少なりと『怒り』を感じていた。
だが、その殆どが彼が無事帰還したことへの喜び、そして彼に起こった時間差の事情などの理由から、その感情を彼にぶつけるという事にはならなかった、イレインを覗いては。
十年という歳月、そしてその間に自分や仲間、主であるすずかを心配させた事への怒りが自然と体を動かし、その結果、顔を見た瞬間彼に強烈な蹴りを放つという暴挙に出る事となった。

「いや、いいんだ。イレインも私を心配してくれた結果、起こした行動だったわけだし。現に皆を心配させたという事実は変わりないよ」
イレインの蹴りを咄嗟のガードで受け止めたガンダムがつかさずフォローを入れる。
だが流石に不意打ちでの攻撃は効いたのか、蹴りを受け流した時に使った左腕を時々摩る。
その光景を横目で見たイレインは、申し訳無さそうに頭を下げ反省をした。
そんなイレインの態度、そしてすずかもファリンも彼女が暴挙に出た気持ちが分かるため、それ以上『ガンダム蹴り飛ばし事件(ファリン命名)』
に関しては追求するのをやめ、再び午後のティータイムを再開することにした。

「その・・・手、大丈夫?凄く思いっきり蹴ったから・・・・」
感情に任せていたとは言え自動人形(しかもイレインは戦闘タイプ)の容赦の無い飛び蹴り、直撃すれば間違いなく只では済まない。
そのため、避けられない(むしろ避けたら月村家の壁に大穴があく)と考えたナイトガンダムは空いている左腕の手甲で受け止めると同時に
力点をずらし受け流すという行動に出た。
それでもダメージを受けた事には変わり無く、手が痺れるという痛手を負ったのだが、ダイレクトに直撃、もしくは月村家破損という被害よりは軽い物だと彼は思っていた。
「心配ないよ、受け流したからダメージは殆ど無い。それにさっきも言ったけどイレイン、君があんな行動に出たのは私が原因だ、むしろ不快な思いをさせてすまない」
「(・・・・まったく・・・・十年前と本当に変らないわね)」
自分より他者を労わる・・・そんな彼の性格は初めて出会ったあの時から変ってはいない。
あの時、ガンダムは無論、月村家の人々すら殺めようとしていた自分を炎の中から助けてくれたあの時と。
そんな変る事のないガンダムに妙な安心感を感じながらも、『ガンダム専用メイド』という役職を全うすべく、彼の空のカップに新たな紅茶を注いだ。
紅茶が満たされた事を確認したあと、お礼をいい口をつけようと瞬間、今度はかすかにだが聞こえる車のエンジン音にガンダムはカップを持ったまま正門の方へと首を向けた。
すると、そのエンジン音は徐々に大きくなりこちらへと近づいてくる、流石に何事かと思ったガンダムはカップを置き、皆に様子を見てくると伝え席を立った。
もしその時、一度でも此処にいる誰かの顔を見たのなら、誰が来るのかを理解できたかもしれない。
皆が、悪戯を成功させた子供の様に笑っているのだから。

ガンダムが正門が見える所まで来ると同時に、一台の車が勢いよく正門を通過しガンダムの数メートル前で華麗にドリフト、
砂煙を上げながらも綺麗に停車する。
何事かと思いながらも急停車した赤い車(ちなみに車種は『フェラーリ・カリフォルニア 』お値段数千万は軽いスーパーカー)
に近づこうとしたその時、車のドアが勢いよく開き、乗っていた人物がゆっくりと姿を現した。
歳はおそらくすずかと同じ位だろう、金髪のショートカットにすずかとは正反対な勝気な顔の美しい女性、
彼女は車から降りると直ぐにナイトガンダムをジッと見つめる。そして足音を立てながら早足で近づいてくる。
もし近づいてくる女性が見覚えの無い人物であったのなら、身構えるなり声を掛けるなりするのだが、ガンダムには出来なかった・・・その女性を知っているからだ。
成長した姿に加え、特徴でもあった長い金髪は短くなっていたため、すずか達の様に直ぐに気が付くことが出来なかった。
だが自分を見つめる勝気な表情、心当たりがある人物は一人しかいない。


             『まったく・・・・・とにかく分かったわ、私も帰りを待ってるからね!!』


あの時の彼女の大胆な行動を思い出すと恥ずかしい気持ちでいっぱいになる。
いつも持ち前のリーダーシップを発揮し、同級生である皆を引っ張っていた、そしてお転婆ではあるが皆を気遣い、心から友を大切にしていた少女。
「アリサ・・・アリサ・バニングっ!?」
すずかの時の様に勢いよく抱きついてきたため、名前を最後まで言う事が出来なかった。
突然の行為ではあったが、大人の体になったとは言え、普通の人間であるアリサに押し倒されるような事はなかった。
だが締め付けられる様に抱きしめられているため、多少苦しさを感じる。
「ア・・アリ(馬鹿!!!」
落ち着いてほしいと言おうとしたが、彼女の罵倒がそれを許さない。
更に力強く抱きしめ、大声で叫ぶように言葉を発した。
「馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿!!!!!!この馬鹿ガンダム!!!どれだけ心配したと思ってるのよ!!
向こうで死んじゃったかと思ったじゃないの!もう・・・二度と・・会えない・・・と・・・・・」
言葉が徐々に嗚咽となり、今では只子供の様に泣きじゃくるだけ。何時もの強気な彼女からは想像できない態度。
そんなアリサを落ち着かせようとするが、それより先に『彼女を悲しませてしまった』という罪悪感に襲われる。
今彼女が流している涙、原因は間違いなく自分にある。そんな自分がアリサを慰める資格などあるのだろうか?
否、資格など関係ない、自分が原因なのは間違いないのだ、ならば先ずやることは一つだ。
泣きじゃくるアリサの頭をそっと撫でる。彼女が落ち着くように優しく何回も・・・・
そんなガンダムの思いが通じたのか、アリサの泣き声も徐々に止み、落ち着きを取り戻したかのように静かになった。
「・・・・アリサ、心配を掛けてしまった事、そして遅くなってしまった事、本当にすまなかった・・・・私には謝る事しか出来ない」
「・・・・そうよ、本当に心配したんだからこの馬鹿ガンダム!!・・・でも・・・でも・・・約束は・・・・必ず帰るって約束は
果してくれたから・・・・・特別に許してあげる・・・・だからもう泣くのも愚痴を言うのもこれで御終い!!」
アリサはゆっくりと体を離し、手で多少乱暴に涙を拭く。涙を拭った後に見せるその笑顔は、あの時の面影を残しながらも、美しく、そして女性として成長した姿。
そんな彼女を見ると、皆と出会うたびに感じる自分だけが置いて行かれた様な間隔に襲われる。
だが、既に何度も経験した事、直ぐに頭を切り替える。そしてその笑顔に答えるべく、正面から彼女を見据え微笑んだ。
「・・・お帰りなさい、騎士ガンダム・・・私達の勇者」
「ただいま・・・アリサ・バニングス」


その後、アリサも混ざり再開されたお茶会、皆がすずかとファリンが焼いた焼き菓子と紅茶を堪能しながら話に花を咲かせていた。
途中『皆の成長過程見たくない?』という何気ないアリサの話に、ファリンが即座にすずかのアルバムを持って来た時には
一騒動(恥ずかしいと言いながら身体能力をフル活用しアルバムを取り上げる程度)あったが、ガンダムの『見て見たい』という発言に瞬く間に沈静化、
今ではテーブルの上にすずかの思い出が詰まった写真が多数置かれていた。
「え~っと、これは小学校の卒業式の写真。ふふっ、リンディさんが突然撮ったからフェイトちゃんがビックリしちゃってね」
「これは忍さんの結婚式の写真、ほんと、何時見ても綺麗よね~」
説明されながら見てくれといわんばかりに次々と渡される写真の数々。
皆が制服で並んでいる写真、花嫁衣装に身を包んだ忍の写真、家族ぐるみで旅行に行った時の写真など。
どれも時間を掛けて見ていたい物ばかり、だが皆が次々と進めてくる写真を断るわけには行かず、後でじっくり見ようと思いながらも、
先ほどまで見ていた写真を丁重に置き、アリサが差し出した写真を受取る。
「これは中学生の時、皆と卒業旅行に行った時の写真ね。でもあの時はビックリしたわよ、出発した時からずっと尾行されてたんだから」
「『尾行されてた?』大丈夫だったのかい!?」
「大丈夫も何も、なのはとフェイトとはやてがいるのよ、あっという間にコテンパンにしたわ。結界って言うのを張って隔離した後に、
バインドっていう拘束魔法で動きを止めて攻撃・・・・だったんだけど」
此処でアリサはなぜか苦笑い。いや、アリサだけではない、すずかもファリンも同じ表情をしており、なぜかイレインだけがムスッとした表情をしていた。
「犯人はイレインと恭也さんと士郎さん、そして我がバニングス家のSPがどっさり、ちなみにシャマルさんのサポート付き・・・・動機は・・・言わなくてもわかるわよね?」
アリサの言う通り、彼らがこのような事をした動機は直ぐにわかった・・・・『ただ心配だった』からだろう。
いくら管理局で有数の魔術師であるなのは達でも、親族からしてみれば成人にも満たないただの少女、しかも旅行先は海外ともなれば
彼らの行動も理解は出来る。
「まったく、最初から私やリンディさんは大丈夫って言ったんだけどね、でもあのメンツを抑えるなんて自動人形の私でも無理だわ・・・・はぁ」
イレインやリンディは尾行に関しては反対派だったようだ。だが管理局の提督、そして戦闘用自動人形ですら、彼らの『娘が心配で仕方が無い』の前には無力だったらしい。

                「ほんまや、心配してくれるのはうれしかったんやけど、あれはやりすぎやって」

イレインの発言に乗るように聞こえる声、全員がその声が聞こえる方向、ガンダムが現れた転送ポートのある森へと首を向ける。
否、姿を確認せずとも月村家の転送ポートを使える事、そして声は無論、柔らかな関西弁での喋り方をする人物は一人しかいない。
「はやてちゃん!!」
「はやて、それにシグナムさん達も!!」
すずかとアリサは席を立ち、森の中から出てきたはやて達へと駆け寄った。
連絡は取り合っていても、こうして再開するのは本当に久し振りなのだろう。互いに手をとり、再開の喜びを分かち合う。
「ほんまひさりぶりやなすずかちゃん!アリサちゃん!元気やったか?」
「うん!元気元気!!」
「当然よ!!だけどはやて、随分サプライズな事してくれるじゃない!!」
その意見にはすずかも同意だった。『機動六課から隊員が挨拶に来る』とだけ聞いていたのに、実際来たのは待ち焦がれていたナイトガンダム。
おそらく初めてナイトガンダムと出会った時と同じ位の驚きを、そして今まで生きてきた中でも上位の喜びをはやては与えてくれた。
「ふっふ~ん、名前を伏せていたのはお茶目な悪戯心や」
「もう、はやてちゃんったら・・・・でもお二人ともますます美人さんに・・・・・あら?この台詞はもうガンダムさんが言っちゃったかしら?」
「「はい!!」」
声を揃えて返事をする二人に、ガンダム以外の全員が笑いを漏らす。当のガンダム本人は何事かと思いながらも楽しそうに笑っている姿に
自然と笑みを浮かべた。


「?そういえばはやて、ザフィーラとリイン姉妹はどうしたの?」
一通り皆と挨拶を済ませたアリサがふと残りのメンバーについて尋ねる。
アリサとしては他のメンバーにも会いたいことは勿論、獣形態のザフィーラの毛並を堪能したいという欲望もあった。
「ああ、リインとザフィーラはなのはちゃんと一緒に行動しとるよ、そんでリインフォースは」
まるでタイミングを見計らったかのように森からゆっくりと人影が姿を現す、銀の髪と赤い瞳を持った少女、見事なプロポーションに誰もが見惚れるほどの容姿、
はやてと同じ制服を着たその少女はガンダムの姿を見た瞬間、走り出し、驚く彼を無視して抱きついた。
「丁度今、到着や」

女性に突然抱きつかれる、このような体験を短時間に何回もしたため、冷静に対応するとが出来た。
自分に抱きつく少女、スダ・ドアカ・ワールドに帰る時もこうして自分を抱きしめてくれた事を良く憶えている。
照れや恥ずかしさなどもあったが、それ以上に彼女の暖かさと温もりに心が癒された。
「ガンダム・・・・・・約束を・・・守ってくれたのだな・・・・」
「ああ・・・だけど遅くなってしまった」
「そんな事問題ない!もう一度・・・会えたのだから・・・」
ガンダムを抱きしめている少女は一度体を話し、彼の顔を至近距離から見据える。
あの時はつい見惚れてしまったその容姿、だがあの時とは違い、表情に余裕がある様に見える。
もう闇の書の管制人格などではなく、はやての騎士、そしてはやての家族として生きている証拠だ。
自然と彼女の頬に手を優しく添える、突然の行動に少女は驚きはしたものの、ガンダムを信用しているのだろう、彼の行為に身を任せていた。
「(はやて達と楽しく暮らしているのだな・・・・よかった)良い表情になったね、リインフォース」
「当然だ、優しい皆と暮らしているんだ・・・・出会った頃の面影など・・・・無いだろう?」
「ああ、だけど今の君は暖かさと優しさに溢れている・・・・守護騎士として、そして一人の少女として、大きく成長したね」
褒められたことが嬉しかったのだろう、満面の笑みで答えたリインフォースは再びガンダムを抱きしめた。
その抱擁は再開の喜びを、そして互いの温もりを感じるための行為。
本当ならもう暫くこうしていたい。だがこれ以上は主や皆が見ているまでは流石に恥ずかしさが勝る。
リインフォースは名残遅しうにガンダムから離れる、そして彼を再び見据え、笑顔で遅れてしまった挨拶をした。
「おかえりなさ、騎士ガンダム、私に生きる道を与えてくれた勇者」
「ああ、ただいま・・・・・祝福の風、リインフォース」


再会の喜びを分かち合っている二人を、はやて達は温かな目で見つめていた。
特にはやてからして見れば、家族であるリインフォースの今の表情を見るだけで暖かな気持ちに包まれる。
だが、見ているだけの自分達でもこの気持ちなのだ、当の本人はどれほどの幸福感に包まれているのだろう。
「・・・・ほんと、ガンダムって皆に好かれてるわね」
そんなアリサの呟きに皆が自然と同意する、だがはやてだけはそれだけに留まらなかった。
何気にアリサの顔を見ると多少ムスッとした表情をしている、この表情の意味を彼女はすぐに理解する。
本当なら見て見ぬふりをする、もしくは「ヤキモチかぁ~アリサちゃん?」と『内心』呟くのが空気を読む行動、
だが『久し振りにアリサをからかいたい』というはやての欲求を止める事ができなかった。
「なんやぁ~、アリサちゃんジェラシーかぁ~?まぁファーストキスをあげたガンダムさんが他の女の子ってイタイイタイ!!!ギブ!ギブやぁ!!!」
ニヤニヤしながら早速アリサをからかうはやて。だが、直ぐに報復のヘッドロック(割と本気)が襲い掛かった。
「ぎゃあぁあああ~!!これが噂のヤンデレかぁ~!!シグナム~主がピンチや~!!」
割と本気で苦しかったため、近くにいるシグナムに助けを求める・・・だが
「自業自得です」
あっさりと断られた。
「ヴィータ~!!!月村家のメイドのみなさ~ん!!!」
直ぐに目に付いたヴィータとノエル、イレインに助けを求める・・・だが
「ヴィータちゃん、このクッキーどうですか?」
「めっちゃギガウマ!!隊の連中にも持っていっていいですか?」
「ああ、ファリンとアタシが焼いたんだ、感謝しながら味わいな!」
見事に無視され、三人とも館へと消えていった。
「シャ・・・・シャマル~!!マイフレンドすずかちゃ~ん!!」
そろそろヤバイ、かなり本気で焦りだしたはやては、シャマルとすずかに助けを求める・・・だが
「シャマルさん、車使いますよね?今ガレージから出してきますね」
「ありがとうすずかちゃん、あっ、私も一緒にいいかしら?月村家が保有するスーパーカーの数々、是非とも目の保養にしたいわ」
同じく無視され、車庫へと消えていった。
こうなったら最後の神頼み、勇者様頼み!!
「リ・・・リイン・・・フォース~!!ガ・・・・ガンダァアアアアアアアアアアアアアアアムさぁあああああああああああん!!」
どこぞのパイロットの様にガンダムの叫ぶはやて・・・だが
「あの・・・リインフォース、そろそろ離れてくれないか?」
「・・・・もう暫く温もりを感じさせてくれ・・・・・・お前は・・・・迷惑か」
「いや、こう・・・女性に抱きしめられていると流石に恥ずかしい・・・・君は恥ずかしくないのか?」
「最初はそう思ったがな・・・・・嬉しさの方が勝った・・・・だから問題ない」
無視された上に、未だに抱きしめあっていた。

誰も助けてくれない、その事実にはやては項垂れる、今度からからかう時は『多少』空気を読もう、そう心に誓った。
そして、自業自得とはいえ、助けてくれなかった皆に向かって、恨みの思いを大声で叫んだ。
「は・・・はくじょうものぉおおおおおおおおお!!!!!!!!!!・・・・ぐえ」


その後、先に現地に着いたなのは達と合流するため、シグナムとアリサの運転の元、イレインとファリン以外のメンバーは移動を開始、
最初までは一緒だったが、途中はやて達は既に着ているなのは達と合流するため、すずかとアリサは食料などの買出しを行うために分かれることとなった。
ガンダムも何が手伝える事は無いかとはやて達に尋ねたが、現状では只の捜索作業のため大丈夫と言われた事
そしてガンダム自身『検索魔法』などの補助魔法が使えない事から、大人しくはやての行為に甘える事にした
今はアリサが運転するスーパーカーの後部座席できっちりシートベルトをしながら彼女の運転に身を任せていた。
「やっぱり、なのは達は今は地球には住んでいないのかい?」
「うん、管理局のお仕事や訓練を本格的にするために、中学校を卒業したら3人ともミッドチルダへ、はやてちゃんの家も今はミッドチルダにあるんだよ」
「だけど管理局の仕事や住んでいる世界が違うってなると、会う事も中々出来なくてね、特に皆が揃うってなると更に確立が低くなっちゃう。
まぁ電話やメールはほぼ毎日しているし、私達もリンディさん達の計らいでミッドチルダに行く事もあるから寂しくは無いわ」
「そうか・・・時が経っても皆の友情に揺らぎは無いんだね」
時が経過し、住む場所も進むべき道も違っているにも拘らず、彼女達の友情には一切の曇りも無い。
その事にガンダムは自分の事の様に嬉しい気持ちになる。
「当然よ!!・・・・そういえばガンダム、やっぱり・・・・暫くはミッドチルダにいるんでしょ?」
何気ないアリサの問いに助手席に乗っていたすずかは驚くが、直ぐにその意味を理解し、俯いてしまう。
彼女達もなのは達より次元世界や管理局のルールに関する知識が無いとは言え分かっている事はある、『異世界人のガンダムが地球に住めるのか』という事だ。
一応海鳴市ではガンダムは月村忍が作ったロボットという事で認知されているが(当時の忍曰く『海鳴市じゃそんなの日常茶飯事だぜ!!』)
次元世界の秩序を守る管理局がそれを許すとは思えないからだ。
だが、それでも問題なく地球に住めた人物はいた、フェイトとはやて(正確にはヴォルケンリッター)である。
フェイトは経緯が複雑ではあったが出身世界がミッドチルダであった事、そして管理局で働くという理由から問題は無かった。
ヴォルケンリッターに関しては、彼らの主であるはやてが地球出身であった事、早期にミッドチルダに移住する事を決めていた事、そしてフェイトと同じく管理局で働くという理由から問題は無かった。
(はやて本人の耳には入っていなかったが、審査官の中にヴォルケンリッターを人ではなくストレージデバイスの様な『主の命令を聞く只の道具』としてしか見てない人物もいた結果、
地球での移住が思ったよりもスムーズに出来たという裏事情もあった)

だが、ガンダムは現状では完璧な異邦人、はやてやフェイトの様に簡単にいくとは思えない。下手をすれば向こうの施設で生活という結果もありえるかもしれない。
そう思うといても立ってもいられない、だがガンダムから帰ってきた答えは彼女達の不安を打ち消す物であった。
「うん、アリサの言うとおりだよ。手続きなどで長くても1ヶ月程度ってはやてが言っていた。それでも海鳴市で私が『ロボット』であることが認知されている事、
そしてリンディ殿やクロノ、グレアム殿(管理局を退職はしてはいるが発言力や独自のパイプは未だ健在)の推薦などで本来の予定よりも早いらしいよ。でもそれまでは極力地球に来る事は禁止らしい、だから暫くは機動六課でお世話になる事になったんだ」
「そっか、はやて達の所でね。それなら安心ね、変な施設で実験なんか洒落にならないし」
「それにはやてちゃん達の所なら私達のほうから行く事ができるし、いつでも会えるね・・・・・よかった」
約一ヶ月の間は満足に会うことが出来ない事に不満はあるが、待った十年間に比べればあっという間に過ぎてしまう時間だ。
それにその間会えないわけではないのだ、そう考えると先ほどまで二人が感じていた不安が一気に抜けていった。
「よし、今日の晩御飯はなのはの生徒達の歓迎会、そしてガンダム帰還パーティーも含めて、量、質、共に奮発しましょ!!」
「賛成!皆お腹すいているだろうから準備して待ってよ。あっ、でもスバルちゃんは勿論、皆沢山食べそうだったから用意していた材料じゃ足りないかもしれないね」
「そうと決まれば先ずは買出しね!!ガンダム!好きなもの食べさせてあげるから荷物もち、お願いね!」
「畏まりました、お嬢様」
恭しく頭を垂れるガンダムに車内は笑いに包まれる。
なのは達同様、時が経ってもこの三人の関係には一切の曇りは無かった。


買出しを終えて宿泊所であるコテージについた三人、だが既に一台の車が止まっていた。
車種やナンバーで直ぐにすずかが貸したワンボックスカーだということが分かる。なら今いるのはその車を借りたはやて達だろう。
「おっ、はやて達に先を越されたか~?まぁギガウマ料理人の助けが借りられるから一番乗りをしたことは許してやろう!」
腕を組み、胸を張りながら威張るアリサをよそに、ガンダムとすずかは買って来た大量の晩御飯の材料をコテージへと持っていく。
そんな二人に無視された事に不満げは表情をするが、流石に二人だけに荷物持ちをさせるわけにはいかないと思ったのだろう、
表情は以前ムスッとしたままだが、車に残っている買い物袋を持ち、二人の後を追った。

「はやてぇ~!!いるんなら開けて~、皆両腕塞がってるから~!!」
3人とも両腕が塞がっているため、ドアを開けることが出来ない。そこでアリサは中にいるであろうはやてにドアを開けてもらうために大声で彼女の名を呼ぶ。
すると「ちょっとまってぇ~」の声と共に扉が開き、はやて、ヴィータ、シャマルが現われた。
「うわぁ~仰山買い込んだなぁ~!、シャマル、ヴィータ、持ってあげて」
アリサ達が買って来た量に目を丸くしながらも、直ぐに荷物を受取るようにシャマルとヴィータに指示を出し、自身もすずかから重そうな袋を受取る。
「うわ、重!?随分こうてきたなぁ~って、どう見てもお値段がトンデモな肉やら魚介類があるんやけど・・・・一人いくら出せばええ?」
「何ケチ臭い事言ってるの、皆の歓迎会にガンダム帰還パーティーもやるからね、これでもマイルドな方よ。
まぁはやてには調理担当としてこき使いまくってあげるから覚悟しておいてね」
「ふっふっふ~望む所や!これだけの食材を調理できるなんて料理人としては魂揺さぶられるわ!」
「ガンダム、楽しみにしとけよ~!はやての料理はギガウマだからな、感動して泣いても良い様にハンカチ用意しておけ~!」
今持ってる袋から見える材料から、作られる様々な料理の想像しているのだろう。ヴィータは重い買い物袋を軽々と持つと、
楽しそうに鼻歌を歌いながらコテージのキッチンへと向かった。
「さて、それじゃあ下準備にとりかかりましょうか、荷物はこれで全部かしら?」
「あっ、助手席のグローブボックスの中に調味料がまだあったわ、一応ビン物だから別にしておいたのが仇になったわね」
「それなら私が取ってくるよ、グローブボックスというのは助手席の正面にある引き出しの様な所だよね?」
念のためにグローブボックスの場所を聞いたガンダムは、アリサから車のカギを受取り外へと出た。

調味料の回収をガンダムに任せたアリサ達はキッチンへと向かい、買い物袋から次々と材料を取り出す。
そして機動六課部隊長にして現総料理長八神はやての元、早速料理の下拵えが開始された。
「そういえばはやて、先に到着したのってはやて達だけ?・・・・シャマルさん、玉ネギお願いします」
「ああ、あとフェイトちゃんも来とるよ。時間があったから周囲を散歩してる筈や・・・・シャマル、下味はええから次は人参や」
「フェイトちゃん、直接会うのは本当に久し振りだよ、今から楽しみだな・・・・・シャマルさん、生地作りは任せてください、次はキャベツをお願いします」
「もしかしたら今外にいるガンダムとばったり再開してるかも・・・・シャマル、混ぜるのはいい、次はピーマンな」
「フェイトちゃんもガンダムさんに会うのは十年ぶりですから、嬉しいでしょうね・・・・・だけど何で私は野菜を切る作業だけなの?」

             「「「「・・・・・・・・・・・」」」」

その頃、ガンダムは四苦八苦をしながらも、どうにかグローブボックスの開閉に成功した所だった。
「まさか取ってを押した状態で引かなければ開かないとは・・・・・見事に騙されたな」
グローブボックスのあけ方に心から感心しながらも、皆が待っているコテージへと早足で戻ろうとする、その時

                 「ガン・・・ダム」

ふと後ろから名を呼ばれたため、無意識に振り返った。
其処に立っていたのははやてと同じ管理局の征服を来た長い金髪の女性、瞳に涙を浮かべながら自分をジッと見つめている。
やはり十年という歳月は人を大きく成長させてしまう。目の前にいる女性も十年前までは幼い少女だった。
少しすずかに似て引っ込み思案な所があったが、常に強い意志と揺ぎ無い勇気、そして強い心を持っていた少女。
ハラオウン家の容姿となり、新しい家族と共に幸せな時を過ごしているのだろう、そうでなければあのような美しい表情など出来る筈が無い。
彼女には話すことがある、もう一つの家族のことを・・・だが、今は素直に再開を喜ぼう。
「フェイト・・・・・久し振りだね」
その言葉がスイッチとなったかの様にフェイトは走り、ガンダムに抱きついた。
「ガンダム・・・・・・連絡は聞いていたけど・・・本当に・・・本当に帰って来たんだね・・・・」
「ああ・・・遅くなってすまなかった」
「ううん、貴方が無事なだけで十分だよ・・・・・ほんとうに・・無事で・・・良かった・・・・・」
ゆっくりと体を離したフェイトは瞳を濡らしている涙を拭いながら満面の笑みでガンダムを見つめる。
その笑顔を見た瞬間思い出すあの少女の顔、やはり姉妹、微笑み方も良く似ていた。
「ただいま・・・フェイト・T・ハラオウン。大きく、そして美しく成長したね」
「貴方に言われると照れるけど、とても嬉しい・・・・・・お帰りなさい、騎士ガンダム、貴方の帰還を心から待ち焦がれていました」


その後、間をおかずに残りのメンバーも合流、そしてアルフ、エイミィ、美由希も飛び入り参加に近い状態で参加することなった。
特にアルフとエイミィは皆の挨拶もそこそこにガンダムの所へと向かった。
「ガンダム君おかえりなさい!!ほんと、無事でよかったよ」
「はい、エイミィ殿もお変わりなく・・・それと、ご結婚、おめでとうございます」
「あはは~、流石に耳に入ってたかぁ~、ありがとう。今では二児の母でクロノ君の奥さんですよ~」
「母になったのですね・・・・十年前と比べると親としての強さ、そして暖かさを感じます・・・美しく、そしてお強くなられましたね」
「やだなぁ~もう、ガンダム君に褒められると照れくさくって叶わないよ。あっ、主人にも連絡は行ってると思うから会ってあげてね、何か魔法でも使ったんじゃないかって位成長してるから」

「そうだぞぉ~!くろのったらかいぞうしたみたいにおおきくなってるからびっくりするなよ~」
飛びつく様に抱きついてきた少女にガンダムが驚きながらも、誰なのか顔を見るため優しく体を離す。
年齢からすればおそらく十年前のなのは達と同じ位だろう、だが犬の様な尻尾に耳、どう見ても只の人間ではない
否、この毛の色、そして少女の顔、見たことがある・・・・・もしかしたら・・・・・彼女の
「・・・アルフ・・・」
「あったりぃいいいい!!」
「の子供かな?」
「ちがぁああああああああああああああああう!!!」
頬を膨らませ、いかにも『怒ってますよ』と言いたげな表情でガンダムを見つめるアルフ、だが当のガンダムは未だに信じられずにいた。
「えっ、でも十年前は今のフェイト位の身長だったと思うけど・・・・」
「そ~れ~はぁ~!ふぇいとのまりょくしょうひのふたんをへらすために、こどものすがたになってるだけ!!ほら、こいぬふぉーむってあったでしょ、あれのおうようばんだよ。
あ~も~、ならこれならどうだい!、ふぇいと~すこしもらうよ!!」
主の許可を貰う前にアルフは魔力パスを通じ、フェイトから昔供給されていた程度の魔力を貰い、光に包まれる。
そして光が消えた後、其処にいたのはラフな格好をしたグラマラスな少女、十年前の姿のアルフだった。
「どうだい?これで信じたかい?」
「あ・・・ああ、疑ってすまなかった。てっきりザフィーラと結婚したものかと」
「あのねぇ、私の今現在の生きがいはフェイトの側にいる事、フェイトや大事な家族、仲間を守る事、カレルとリエラと遊ぶ事なんだ、だから恋愛とかは全然。
だけどザフィーラって・・・ねぇ、仲間ではあるけど、あんな『朴念仁』で『むっつり』が恋人ってのは御免だよ」

どこからが『ゴン』という音と共に「ザフィーラー!!死ぬなぁ!!」「衛生兵~!!衛生兵~!!!」「ザフィーラこぼしちゃいけないですよ~」
「まぁ間違ってはいないけどな」「・・・哀れだ」「ほんと何も進展なかったんかぁ~」などの聞き覚えのある声が聞こえるが、あえて無視しようと思う。

「う~ん・・・・でもねぇ~」
突然何かを企んだかのようにニヤ付いたアルフは前かがみになり、ガンダムと同じ目線になる。
ちなみに今のアルフの服装は、前かがみにでもなると彼女の胸の谷間がとてもよく見える。間違いなく健全な男子なら彼女の顔よりその谷間に目がいってしまうだろう。
無論、アルフもそれを狙ってわざわざ前かがみという体制を取ったのだが、生憎女性の価値観は人間の男性と同じとは言え、
ド真面目なガンダムの視線は胸の谷間に行く事は無く、しっかりとアルフの瞳を見据えていた。
「・・・まぁ、候補ならユーノやアンタがいいけど、生憎そういうわけにも行かないからね、気長にいくさ、フェイトありがとう」
再び光に包まれるアルフ、光に包まれていたその身体は徐々に小さくなり、あっという間に子供形態への変身を完了した。
「まぁそういうことだから、こんどからはこどもけいたいあるふをよろしくな!!あと、おくれたけどおかえりなさい、がんだむ!!」
「ただいま、そしてこれからもよろしく、フェイトの守護者、アルフ」


皆がそろっている事、そして広域探査の結果に時間がかかるという事から、皆が任務を一時的に頭の隅に遭いやり、食事と楽しい会話で盛り上がる事となった。
途中初めて顔を見せる面々もいるため、自己紹介などをし盛り上がる。なのは達の普段のギャップの差に緊張と同時に困惑するフォワード組(なぜかティアナだけは平然としていた)
そんなスバル達に構う事無く、子供の頃に戻ったかのように大笑いしながら会話を楽しむなのは達、そんな楽しい時間は瞬く間に過ぎていた、そして数時間後・・・

食事を終えた皆は、サーチャーの様子を監視しつつお風呂を済ませる事となった。だがこのコテージには『一応』お風呂はあるものの、この人数のため断念
その結果、海鳴市にあるスーパー銭湯『海鳴スパラクーアⅡ』へと向かう事になったのだが、

「え~!!!ガンダムさんは行かないの!?」
皆が手早く着替えを持ち、いざ向かおうとしたその時、ガンダムは自分は残ると言い出した。
その意見にスバルは不満を隠す事無く抗議する。なのは達も彼女と同じ表情をしてはいたが、理由を知っているため、皆が直ぐに諦めた表情をしていた。
「いや・・・スバル、一応私はこの世界では『ロボット』ということになっているから・・・・そんな私が行くわけには行かないよ?
それにアリサから聞いたけど、このコテージにもお小さいけど風呂はあるらしいからね、其処を使わせてもらうよ」
「でも・・・・ガンダムさん・・・・」
一緒に行けないという不満のほかに、ガンダムだけを除者している様な感じに申し訳ない気持ちになる。
そんなスバルの優しさに嬉しい気持ちになりながらも、ガンダムはやはり行くようにと進めた。
「スバル、君その気持ちだけで十分だ、だから楽しんでくるといいよ。一応、今は任務中だ、英気を養うのも君の仕事だよ」
「・・・・・うん、わかった。ガンダムさんの分までたっぷり英気を養ってくるね!」
彼を連れて行くことを諦め、純粋に皆と楽しんでくる事を表すかのように、スバルは笑顔でガンダムに答えた。
そんな彼女の表情に安心しながらも、ガンダムは『皆が出かける』というこのチャンスを早速使う事にした・・・・・フェイトとアルフに『あの事』を話すために。
『・・・フェイト・・・・アルフ・・・・・いいかい?』
突如念話でガンダムに呼ばれたため、二人は自然と声をあげてしまいガンダムの方へと向いた。
そんなフェイト達の行動に、近くにいたエリオとキャロはどうしたのかと尋ねるが、フェイトは直ぐに笑顔で「なんでもない」と言い、その場を濁す。
『・・・突然すまない・・・できれば・・・念話で会話を』
『どうしたんだ~とつぜん?』
『うん、いきなり念話でなんで・・・・なにかあったの?』
『・・・・実は、君達二人にとても大切な話があるんだ・・・・だから申し訳ない、私と共にこの場に残ってほしい・・・・』
一体どうしたのだろうと二人は同時に思ったが、『他言無用な念話での会話』そしてガンダムの真剣な声と表情にフェイト達の答えは直ぐに決まった。
『・・・・その話しって、なのは達には聞かれちゃマズイ?』
『いや、別に大丈夫だよ。ただ、先ずは二人に話しておかなければいけないと思って・・・・・』
『うん、わかった。直ぐに理由を考えて残るようにするよ』

適当に理由をつけてフェイトとアルフは残る事となった。
フェイトとアルフが残る事に、エリオとキャロはスバルの時の様に不満な表情をしていたが、
仕事関係と言うと、実年齢以上に物分かりがいい二人は残念そうな表情をしながらも直ぐに納得。
はやてにいたっては二人をからかおうとしたが、
「フェイトちゃ~ん!!周りに民家が殆ど無いコテージでガンダムさんと二人っきり・・・ふふふ、もうおした(ドゴ!!」
アリサの手刀で悶絶し、再起不能となった。

皆がいなくなったため、数時間前の賑やかさが嘘の様に静まり返ったコテージ、
その室内に備え付けてあるテーブルに、アルフとガンダムが向かい合って座っていた。
「お待たせ、ガンダムはコーヒー飲める?」
「ああ、ありがとう」
「アルフはキャラメルミルクね」
「わ~い!ありがとうふぇいと!」
台所から人数分のカップを持って来たフェイトが、皆に暖かな飲み物を振舞う。それぞれがフェイトに礼を言った後、カップを受け取りアルフは早速口をつける。
幸せそうにキャラメルミルクを飲むアルフに自然と笑みを浮かべながらも、フェイトは自分の飲み物が入ったカップを持ちアルフの隣へと座った。
「・・・それで・・・話って・・・・・何」
ガンダムを正面から見据えながら尋ねるフェイト、同時に今になって自分が思った以上に緊張していることに気が付いていた。
自分はガンダムには絶大な信頼を寄せているし、彼の性格も知っているつもりだ。そんな彼が自分とアルフにだけ話がある、
しかもその事を誰にも聞かれない様に念話で伝えているという事は、よほど重要な内容なのだろう。軽い内容で無いことは確かだ。
このような緊張感は執務官試験での面接以来だ、カップを持つ両腕に自然と力が入る、隣で美味しそうにキャラメルミルクを飲むアルフの余裕を分けてもらいたい位だ。
フェイトの問いに、ガンダムは何も答えずに、コーヒーを口にする。
ガンダム自身も内容がフェイト達に大きく関わるため、とても緊張していた・・・・だが話さないわけにはいかない。
再びフェイトが淹れてくれたコーヒーを飲み、自分の中に燻る緊張感を和らげる。そしてゆっくりと話し始めた。
「・・・・・一応だけど確認したい、フェイト、君のデバイス『バルディッシュ』だか」
突然自身のデバイスについて質問されたフェイトは驚きながらも、無意識にポケットから待機状態のバルディッシュを取り出す。
一見三角の形をした金色の宝石にしか見えないが、ガンダムに対し『お久し振りです』と挨拶をする辺り、立派なインテリジェントデバイスだという事が分かる。
「そのデバイス・・・・そして君やアルフに魔法や戦う術を教えた人物の名はリニス・・・山猫の使い魔で間違いないね?」
『リニス』その名が出た瞬間、フェイトは誰もが見て分かるほどに驚き、体を震わせる。アルフにいたっては驚きの余り喉を詰まらせ咽てしまう。
そしで同時に思う、どうしてガンダムがリニスの事を知っているのかと?
そもそもリニスに関して知っているのは、自分とアルフだけだ。特に聞かれるようなことも無かったため、周囲は無論、なのはやはやてにも話した事は無い。
だからこそガンダムが彼女の名は無論、自分の魔法の師であること、そしてバルディッシュを造った事を知ってる筈が無いのだ。
もしかしたら会った事がある・・・否、それは絶対にありえない。幼い頃の自分でも薄々は気付いてた・・・・・リニスは契約解除され、消えてしまった事を。
「な・・・ななななんで・・・・なんでしってるんだよ!!おかしいだろ!!」
どうにか呼吸を落ち着かせたアルフがフェイトの気持ちを代弁したかの様にガンダムに食って掛かる。
アルフも同じ気持ちなのだろう、自分達しか知らないリニスの名が出たのだから。
「・・・・それについてはこれから話す・・・・・君達からしてみれば信じられないことだろうか、落ち着いて聞いてほしい」
二人を落ち着かせるためなのだろうか、多少声に強みが入り混じった彼の言葉に、二人は高ぶる感情を無理矢理押され、ガンダムを見据えた。
二人の準備ができたことを確認したガンダムはゆっくりと話す、リニス、アリシア、プレシアの事を

ラクロアでの出来事を包み隠さず話し終えはガンダムは、喉を潤すために、温くなったコーヒーに口をつける。
そして、話を聞き終えたフェイトはどうしていいのか分からなかった。
消えてしまったリニス、既に死んでいたアリシア、そして虚数空間へと消えた母であるプレシア。
だが現在ではリニスとアリシアは蘇生し、プレシアの病気も完治しており、今ではラクロアで幸せに暮らしているという事実。
夢物語としかいえないこの話を信じることなど出来ない、だがガンダムが話したのだ、真実に間違いはないだろう。

「・・・ふざ・・けるなぁあああああああああああああああああ!!!!!!」
雄叫びと共に、アルフはテーブルを叩きつける。カップが倒れ、中身がこぼれるが知った事ではなかった。
叫ぶアルフを落ち付かせようとフェイトが歩み寄ろうとするが、アルフは構わずに怒鳴り散らす
「あんだけ・・・あんだけふぇいとにつらくあたったのに・・・・・・かなしませたのに・・・ふざけるなよ・・・・あのおにばばぁ!!!」
母であるプレシアの悪口はフェイトからしてみればいい気分ではない、だが発言者がアルフである事、
そして自分のために怒ってくれているため、注意しようとした言葉を飲み込んでしまう、
だが、フェイトの心配とは裏腹に、アルフの中の答えは決まっていた。
「・・・でも・・・でもなぁ、あいつがはんせいしていること、そしてふぇいとやあたしのしんぱいしてくれていることはじじつなんだ・・・
あたしはゆるしてやる、あのおにばば・・・・・ぷれしあ・てすたろっさをさ・・・・・だからふぇいと、さいごにいわせてね・・・・このおにばばぁああああああああ!!!!!」
アルフは最後に大声をだし、内に溜まっていた怒りをすべて吐き出した。
深呼吸をし、心と体を落ち着かせた後、アルフは何時もの表情でフェイトを見つめた、心配する主を安心させるために。
フェイト自身もわかっていた、アルフはアルフなりに気持ちの整理をしたのだ・・・・・だから次は自分の番だ。
「・・・・・私は元々憎しみとかは無かった・・・・・だからガンダムの話を聞いたときに感じたのは安心感だった。だけどそれだけじゃない
プレシア母さんが私達を心配してくれている事、私を娘と言ってくれた事、
アリシアが、私が『アリシアの代わり』ではなく『アリシアの妹であるフェイトとして生きている事』に喜んでくれた事、今はとても幸せな気持ちだよ」
フェイトは席を立ちガンダムに近づく、そして再開の時の様にガンダムを抱きしめた。
今でも心のシコリとして残っていた自分の家族の事、それを良い知らせとして取り除いてくれたガンダムに只感謝の言葉を述べる。
「ありがとう・・・・ガンダム・・・・・ありがとう・・・・ありがとう・・・」
本当ならもっと言葉が出るのだが、感情が高ぶっている今の自分には、ただお礼をいうことしか出来ない。
だがガンダムはそんなフェイトの心境を悟ったのだろう、何も言わずに抱きしめると同時に、落ち着かせるかのように彼女の背中をやさしく叩いた。

落ち着きを取り戻したフェイトは再び自分の席についた。ハンカチであふれ出た涙を拭き、心を落ち着かせる。
そして、彼女の表情からある程度落ち着きをを取り戻したと感じ取ったガンダムは、背中にある布袋からあの箱を取り出した。
「フェイト・・・・これを」
突然差し出された箱に戸惑いながらもフェイトはそれを受取り開いた。
今日は何度驚いた事だろうと思う、ガンダムのこと、プレシア母さんの事、そして今度は開いた箱に入っている見覚えのある宝石の事。
似ている物?否、見間違える筈など無い・・・・プレシア母さんの指示で地球で集め始めたロストロギア、なのはやクロノ達と出会う切っ掛けとなった蒼い宝石『ジュエルシード』。
その上、今目の前にあるのは自分が初めて手に入れたナンバーだ、見間違える事など無い。
「プレシア殿が、残った一つを私に託してくれたんだ・・・・・だけど、フェイト、これは君が持つべきだと思う」
「えっ・・・でも・・・」
「スダ・ドアカ・ワールドに行く術が無い以上、このジュエルシードは君とプレシア殿を繋ぐ絆の様な物だ、だからこそ、君が持つのに相応しいと思う」
身を乗り出したガンダムはフェイトの手を取り、ゆっくりとジュエルシードが入った箱に添える。
今時分の手にあるジュエルシード、確かにこれは母であるプレシアとの絆を繋ぐ物だ、正直な所、ガンダムの言葉に甘えたい自分がいる。
だが二つの思いがそんな彼女の気持ちにブレーキを掛けた。
このジュエルシードはロストロギア、遺失物だ。立場上あるべき場所へと保管するのが一番だと考える局員としての自分。
そして、母の思いを無駄にしたくない、そしてガンダムになら安心して託せると思う、一人の人間としての自分。
内心で決断を終えたフェイトはゆっくりと手を前に押し出す、ナイトガンダムに返すために。
「・・・・・ううん、ガンダム、これは貴方が持っていて・・・貴方が持つことを母さんも望んでいるから」
「でも、今思えばこれはロストロギア、局員の君なら立場的にどうにかなるかもしれない、だが現状次元漂流者の私が持っているのなマズイのでは」
「大丈夫、そもそもこのジュエルシードは虚数空間に落ちてしまったから実際には存在しない事になってるから・・・・今更報告書を書き直す事なんて出来ないしね。
それに貴方が持ち、使ってくれた方が保管庫で保管するより安心だよ・・・だがらガンダム、貴方が持っていて」
ウインクをしながらゆっくりと自分の手を離し、ジュエルシードをガンダムの手の中に残した。
フェイトの行動に戸惑いながらも、手に残ったジュエルシードを一度見つめる。先ほどまでプレシアの思いが込められたこの宝石、
今は彼女の娘であるフェイトの思いも込められている。
ならば答えよう、信頼してくれた彼女達の思いに。
「・・・・・・わかった、フェイト。このジュエルシード、確かに受取った・・・ありがとう」
深々と頭を下げたガンダムは、ジュエルシードの入った小箱を再び仕舞う・・・・・その力を使う時が何時来るのかと考えながら・・・だが

            その時は思ったより早く訪れる事を、ガンダムはまだ知る由も無かった。










                                                       おまけ

任務も無事に終わり、今コテージでは任務終了後の軽い打ち上げが行われていた。
皆が楽しむ中、ガンダムはふと溜息をついているヴィータを見つける。
「どうしたんだい?ヴィータ?」
「ああ・・・ガンダム・・・なんでもねぇ」
心配そうに自分を見つめるガンダムに、ヴィータは作り笑いで答えた後再び溜息をついた。
実際深刻(ヴィータから見れば)な悩みなのだがガンダムには無論、主であるはやてにも話すことなどできない・・・胸の事など
皆と行った『海鳴スパラクーアⅡ』は確かに楽しかった・・・・・・だがそれ以上に劣等感にぶちのめされた。
はやてやなのは達は無論、自分が知ってる女性陣は胸が大きい・・・そりゃあもう。
その圧倒的物量を『海鳴スパラクーアⅡ』で嫌と言うほど見せつけられた・・・・自分としては結構なダメージだ。
無論その気になれば変身魔法でどうにも出来る、だが、それでは勝ちにならない、ドーピングで金メダルを取るのと同じ行為だ。
もう何度目になるのか分からない、だが自然とヴィータは自分の胸を見つめて再び溜息をつく。
「・・・・これは・・・もしかして」
ヴィータのその行為をガンダムは見逃さなかった、『胸を見て溜息』彼女がこのような事をする場合、どうすればいいのかを聞いたことがある、
いまこそそれを実戦する時!
「ヴィータ、聞いてくれ」
ガンダムの真面目な声を顔に、ヴィータは驚きながらも自然と彼の瞳を見据え、言葉を待つ・・・そして

                            「ヒンニュウハステータスナンダヨ」

                  後にティアナ・ランスターは自分の日記帳にこのように書いていた『初めて場が凍りつく音を聞いた』と


賑やかだった打ち上げの会場が一瞬にして静まり返った、固まっている者、驚きと困惑の表情でガンダムを見つめる者、飲み物を盛大に噴出す者
何がなんだか分からずおろおろする年少組とアルフとリイン。
その言葉を言われたヴィータは俯き、持っていたコップを握りつぶし、アイゼンを起動させようとする。
だが彼女も自身にブレーキを掛けられるほど成長はしていた、咄嗟にアイゼンの起動をやめ、冷静になろうと大きく息を吸う。
『気持ちが高ぶる時ほど、冷静になれ』と教えてくれたシグナムに内心で感謝の言葉を述べると同時に、多少落ち着いた頭で彼の発言について考える。
不審な点は二つ
1・あのガンダムが『貧乳はステータス』など言うとは思えない。それこそ今すぐ地球に巨大隕石が落下するよりありえない。
2・彼が言った言葉が棒読みだった事が気になる、もしかしたら意味など理解できてないのかもしれない。
「・・・・・ガンダム、お前、意味分かって言ったのか?」
有無を言わさぬヴィータの問いに、ガンダムは観念したかのように頬をかきながら答えた。
「すまない・・・『ヴィータが胸を見て溜息をついた時、この言葉を送れば元気が出る』って聞いたから・・・そういえば『ヒンニュウ』って何だい?何かの褒め言葉かな?
あと教えてもらったんだけど、意味が分からない物もあるんだ、『ツンデレ』『オオキイコトハイイコトダ』『オフィスラブ』『ウホッヤラナイカ』・・それに」
「いや、むしろ忘れろ、今すぐ忘れろ!二度と使うな!!教えてもらった事頭から消去しろ!!!・・・で、その言葉を教えたのは・・・・・どいつだ」
ヴィータの次の行動は決まっていた、ガンダムに変なことを吹き込んだ奴をボコボコにするという事。
その思いは皆同じなのだろう、なのは、フェイト、はやて、シグナム、リインフォース、皆がいつの間にかバリアジャケットを身にまとい、戦闘態勢に入っている。
スバルもバリアジャケットを装備し、リボルバーナックルを移転させながら「サンドバックになるのは誰かな~」と不気味な事を呟いていた・・・瞳は金色だった。
一般人のアリサも顔を引きつらせながら手をポキポキと鳴らし、すずかにいたっては瞳が一切笑ってない笑顔で犯人を待つ・・・・瞳は真っ赤だった。

ガンダムにこの言葉を教えた人物は心の中で神に祈りまくっていた・・・黙っていてくれ、言わないでくれと・・・・
だが、ガンダムとしては彼女を『褒め言葉を教えてくれた親切な人』と解釈している、隠す必要性など無い、むしろ親切な彼女の名を出したい。
だからこそ堂々と言った。

                            「シャマルだよ」


                   後にティアナ・ランスターは自分の日記帳にこのように書いていた『自業自得とはいえ・・あれは惨すぎた』と

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最終更新:2010年04月12日 20:59