誤訳・珍訳

意訳の範疇で収まるものから単におかしいだけのもの、ストーリーやクエストの理解の妨げになるものまで。





全般


翻訳するかどうかのブレ

全体的に、固有名詞に意味のある単語が含まれる(または、固有名詞が意味のある単語で構成される)とき、それを翻訳するか否かのルールにブレがある。
例えばロケーションの1つである「Robber's Gorge」は「追いはぎ峡谷」と翻訳してあるのに、
その「Robber's Gorge」から繋がる「Robber's Cave」は「追いはぎ洞窟」…ではなく、「ロバーズ洞窟」と翻訳されていない。

同じ単語を別の訳にしたり、別の単語を同じ訳にしたり

地名に特に多く、例えば「Pass」という単語は「峠」「道」と一定しない。同じ単語なのだから「山道」で統一してもよかったであろう。
また「Shanty」「Cabin」「Shack」は全て「小屋」で統一されている。こちらは別の単語なのだから訳も別にしたほうがよい。それぞれ「Shanty(掘っ立て小屋)」「Cabin(丸太小屋)」「Shack(あばら家)」など。

人名のカタカナ表記に関するブレ

全体的に人名のカタカナ表記にブレが多い。ジャーナルでの表示と字幕での表示があってないこともしばしば。
例えばソリチュードのアーケイの司祭であるスティル(Styrr)は、ジャーナルではステラーと表記されたりする。

英語版の発音を無視したカナ表記

実際の音声を聞きながら翻訳すればわかるような名称すらそのまま文字を「英語読み」あるいは「ローマ字読み」した訳が多数みられる。
例えば「Jorrvaskr」は「ヨルヴァスカー」ではなく「ジョルバスクル」としたり、「Gjalund」を「ギャランド」ではなく「グジャランド」としたりなど。



地名

イーストマーチ

ヒジェリム(Hjerim)

  • ウィンドヘルムで購入できる家。「ヒェリム」と表記するのが近い。

ホワイトファイアル (The White Phial)

  • ウィンドヘルムの錬金屋。クエスト名にもなっている。
  • ホワイトという単語から連想しやすいが「白い薬瓶」という意味で店主のヌレリオンが探し求める伝説のアイテム「白き小瓶(The White Phial)」のこと。
  • 誤訳ではないのだが、店名・クエスト名・アイテム名で同じものを指しているのに統一されていない。

ブロークン・ラムの野営地 (Broken Limb Camp)

  • 綴りに従えば、ラムではなくリム。リム(Limb)は四肢・手足の意。

グレイドルクラッシュ・ロック (Cradlecrush Rock)

  • 綴りに従えば、濁らずにクレイドルクラッシュ・ロック。クレイドル(cradle)は揺り籠の意。

ロストナイフ洞窟の隠れ家 (Lost Knife Hideout)

  • Lost Knife Hideout(ロストナイフの隠れ家)とLost Knife Cave(ロストナイフ洞窟)という2つのエリアがあるのだがHideoutのほうにも洞窟をつけてしまっている。

裏切り者の位置(Traitor's Post)

  • 小屋の名前であるため、位置と訳すべきではない。
  • このPostは駐屯地に近い意味合いのため、「反逆者のねぐら」か「裏切り者の駐屯地」などが妥当か。

カイネの森(Kynesgrove)

  • ウインドヘルム南東の集落カイネスグローブのこと。grove(森、木立)を訳すか音のまま表記するか統一が取れていない。同所のNPCと会話すると、「カイネの森について知らないか?」というような選択肢が出てきて、この地に関連する特別な場所のように聞こえるが、要塞や集落の基本的な情報を尋ねるよくある選択肢(ホワイトランでホワイトランのことを訊くのと同じ)。

ボーンストレウン山脈(Bonestrewn Crest)

  • Crestsと複数形なら山脈だが、単数形なので「山頂」「峰」になる。

リフュージズ・レスト(Refugees' Rest)

  • Refugeeは「避難民」なので「避難民の休息所」など。
  • カタカナ表記するにしてもRefugeeの読みは「レフュジー」が近い。

廃墟と化した牢獄 (Abandoned Prison)

  • 他にも出てくるが、どうも「Abandoned」を「廃墟と化した」と訳すのが好きなようだ。
  • 直訳した「放棄された牢獄」で十分だろう。

ファルクリース

クロスロード監視塔

  • 「ファルクリース監視塔」のこと。目的地がランダムのクエストでここが指定されると、ジャーナルでは何故かこのように表記される。
  • 誤訳ではなく原文の表記ミス。

ハエマールの不名誉

  • デイドラクエスト「デイドラの親友」で向かうことになるダンジョン
  • 入口手前のエリアがHaemar's Cavern(ハエマールの洞窟)で、クラヴィカス・ヴァイルの石像のあるエリアがHaemar's Shame(ハエマールの不名誉)という構造になっているのだが、両方とも同じ名前にしてしまった。
    • 奥のエリアの名前も一見誤訳っぽいが、恐らく誤訳ではない。なぜこのような名前が付いているかは不明。

ピークのシェイド・タワー(Peak's Shade Tower)

  • ピークという人の持ち物のような名称だが「峰影の塔」という意味。

ハーフィンガル

ペラギウスの羽(Pelagius Wing)

  • 初見では鷹の羽のような小さなアイテムだと思った方も多いのでは?
    これはウイング構造の建物なので「ペラギウスウイング」、「ペラギウス翼棟」、「ペラギウス棟」などが適当と思われる。

アンジェリンズ・アロマティクス(Angeline's Aromatics)

  • 店主の名前が「アンジェリネ」なので誤記であろう。「アンジェリネズ・アロマティクス」「アンジェリネの芳香剤店」。

レディアント装具店(Radiant Raiment)

  • なぜRadiantを訳さなかったのか。
  • 「きらめく衣服」「まばゆい衣服」という意味になるが、韻を踏んだ店名なので訳さず「レイディアント・レイメント」でもよいかと。

ビッツ・アンド・ピーセズ(Bits and Pieces)

  • カタカナで表記するなら「ビッツ・アンド・ピーシーズ」。
  • 直訳するなら「断片と破片」だが、「小出しにする」、「(寄せ集めの)がらくた」、「雑用品」という意味でも使用される。

ドール城(Castle Dour)

  • 読み方としてはドールより「ドゥール」が近い。

フラーグスタート砦 (Fort Hraggstad)

  • 綴りにしたがえば「フラッグスタッド砦」
    • 英語版では「Hraagstad(フラーグスタッド)」と誤字してあるセリフもある。いずれにしても「フラーグスタート」とは読めないが。

ハイヤルマーチ

ハイヤルマーチ(Hjaalmarch)

  • 「ヒャールマーチ」が英語版の発音に近い表記。

クラバーの小屋(Crabber's Shanty)

  • クラバーという人の小屋のようだが、「Crabber」とは「カニ漁師」のこと。

幼魔の洞窟(Brood Cavern)

  • 小悪魔少女が住んでいるかと思った? 残念! ホラアナグマさんの巣窟でした!
  • 原語は「Brood Cavern」。broodには(複数の)子供や雛といった意味合いがあり、翻訳者はファンタジー的な要素を加味してこのような訳にしたのかもしれない。
  • 実際は見ての通り熊の巣窟であり、訳すとしたら「子熊の洞窟」「幼獣の巣穴」あたりが妥当だったろうか。

廃屋と化した小屋(Abandoned Shack)

  • 単に「放棄された小屋」で十分。

クジェンスタッグ遺跡(Kjenstag Ruins)

  • ノルド遺跡なのでおそらく「キエンスタグ」と読む。

ペイル

赤い道峠(Red Road Pass)

  • 訳としてはあっているのだが、直訳すぎてやや変な印象を受ける。
  • 「レッドロード峠」としたほうがよいかと。

タンブル・アーク峠(Tumble Arch Pass)

  • 綴りに従えば、「タンブル・アーチ」。

ストーンヒルズ崖(Stonehill Bluff)

  • 原文に「ズ」はない。

リーチ

トレジャーハウス (The Treasury House)

  • Treasuryは「トレジャリー」と読む。意味は「財務省」や「金庫」。ソーナー・シルバーブラッドの役割から考えると公庫や財務官の家といった訳が適切かと思われる。
    • トレジャーのスペルは「Treasure」である。

廃屋(Abandoned House)

  • デイドラクエスト「恐怖の館」の舞台となるマルカルスの空家。
  • 中は廃屋というほど朽ちてもいないので直訳して「放棄された家」で問題ないだろう。
    • Abandonedがついているがこちらは「廃墟と化した」と訳す人とは別の担当のようだ。

吟遊詩人の跳躍 (Bard's Leap Summit)

  • Summitが訳されていない。 Summitは山頂、頂上を意味する。
    • イベントにてこの場所はかつて吟遊詩人が飛び降りて度胸試しをする場だと分かる為Leap(跳躍)は非常に重要な意味を持つ。
    • 従って吟遊詩人が飛び込んだ頂と言った意味合いになるのだが、この場所は山頂などではなく山の中腹の平坦になったところにあり、そこから流れ落ちる滝の上に存在する。
    • Summitという言葉が実態にそぐわない為、公式では意図的に訳さなかったのかもしれない。
    • そういった諸々のこと加味して意訳するのであれば、跳躍地、跳躍台(飛び込み台があることから)、跳躍瀑(滝の上にあることから)。乱暴な意訳であれば跳躍舞台等。
      • もしくは公式訳の様に意図的に訳さないというのも悪くないと思われる。

リーチウィンド砦 (Reachwind Eyrie)

  • Eyrieは元々は「ワシの巣」を意味し、転じて高い所にある住居の意味。現物は高所に建っているドゥーマーの塔。
    • ダイナス・ヴァレンのメモから、ここはゴールドールの住居だったと思われ、砦ではない。
  • 高い所にある家を簡潔に表す熟語はないため、形状から「リーチウィンドの塔」とするか、「リーチウィンド・エアリー」としたほうがよかったかと。

スカイ・ヘヴン聖堂(Sky Haven Temple)

  • Havenは「避難所・安息地」という意味で、カナ表記するならヘイヴン。ヘヴンはHeaven(天国)。

ゾルグンデの巣窟(Soljund's Sinkhole)

  • 原語では「Soljund's Sinkhole」。Sinkholeは地面に空いた穴を意味する言葉であり、巣窟という意味の言葉ではない。
    • Sinkholeは「悪のたまり場」というスラングで用いられることがあるので、そこから連想したのかもしれない。
  • またゾルグンデもおかしい。ソルユンドとかソリュンドと読む方が適切か。
  • 「ソリュンドの大穴」あたりが妥当な訳。

ペライトに捧げる祠(Shrine to Peryite)

  • なぜかここだけ「捧げる」が付いている。

きれいな水の水路(Purewater Run)

  • 直訳すぎてあまり整っていない訳。
  • 「清水の小川」など。

ライアーの隠居所(Liar's Retreat)

  • Liarが人物名という可能性は否めないが「嘘つき」であろう。
  • 「嘘つきの避難所」など。

ブリークウィンド崖 (Bleakwind Bluff)

  • Bluffは崖という意味でもあるが、現地は小高い山の上にある塔。
  • ブラフと書いて「はったり」という意味で日本語でも通じるが地名として適した日本語はなく、もしくは塔の名前と思われるので訳さず「ブリークウィンド・ブラフ」でよかったかと。

リフト

オナーホール孤児院(Honorhall Orphanage)

  • カタカナにしたことでなんとも言えない語感になってしまった。
  • 「栄光館孤児院」などにしてもよかったかもしれない。

プローン質屋(Pawned Prawn)

  • 品物を担保にお金を借りる質屋ではなく、普通の雑貨屋。
  • 訳すと「質入れしたエビ」「質草のエビ」という名前になる。
    • ちなみに質屋は英語でpawnshop。

宿屋「ブラック・ブライア」 (Black-Briar Lodge)

  • 宿屋かと思って近寄ったら武装した兵士がわらわらと出てくる、という経験をしたプレーヤーもいるのでは。
  • Lodgeには宿屋、山荘といった意味以外にも「門番小屋」「守衛所」という意味もある。
  • ブラック・ブライアの私兵の詰所という意味合いで使われていると思われる。

パインクリーク洞窟 (Pinepeak Cavern)

  • 綴りに従えば、パインピーク洞窟。

最後の見張り場所(Last Vigil)

  • VigilはWatchと似た意味だが、「寝ずの番」「夜警」「通夜」など少しニュアンスが異なる。
  • 「最後の不寝番」など。

オータムシェイド開拓地(Autumnshade Clearing)

  • Clearingは森の中で何もない開けた場所のこと。開拓地というと人の手で切り拓いた場所になるが、自然と空いてる場所なので単に「空地」でよかった。

ホワイトラン

ドラゴンズリーチのダンジョン (Dragonsreach Dungeon)

  • ここで言うダンジョンとは地下牢の事。日本ではダンジョンと言うと地下迷宮や洞窟をイメージするので、翻訳した方が良かったと思われる。
  • 同じような誤訳にドール城のダンジョン(Castle Dour Dungeon)もある。
    • 前作Oblivionでは逆の翻訳をしている(ニルンルートの資料で「作成される薬は地下牢の探索に最適」)。これはダンジョンの方が良かった。
  • ちなみに、天守閣もダンジョン(dungeon、donjon)。

戦乙女の炉(Warmaiden's)

  • 原文は「Warmaiden's」のみ。「炉」要素はどこから。
    • 「戦乙女用」とでもするのが正しいだろうか。鍛冶屋とわかりにくいので意訳したと思われる。
    • Denny(デニー)氏のレストランがDenny's(デニーズ)となるのと同じようなものだろう。「戦乙女(の店)」といったところか。
    • 別の担当が訳したと思われる文では「ヴァルキリーの炉」と翻訳揺れも起こっている。

酔いどれハンツマン(The Drunken Huntsman)

  • なぜHuntsmanを訳さなかったのか。人名と勘違いしたのか。
    • 訳すなら「酔いどれ狩猟家」。

ジョルバスクル(Jorrvaskr)

  • 英語版での発音はどう聞いても「ヨルバスクル」か「ヨルヴァスカー」。

ランヴェイグのファースト(Rannveig's Fast)

  • Fastはファーストではなく「ファスト」と発音する。
  • 「断食」という意味もあるのでおそらく「ランヴェイグの断食」という名前。

ブリークウィンド水源(Bleakwind Basin)

  • Basinは「盆地」「窪地」など、水が溜まる場所のことで水源ではない。

ウィンターホールド

ビルナ・オドメント (Birna’s Oddments)

  • Oddmentsは「がらくた」「寄せ集め」といった意味。「ビルナのがらくた屋」「ビルナ雑貨店」等。

修行者の隠れ家(Journeyman's Nook)

  • Journeymanは「親方ではないが一人前」という立ち位置の職人を指すので「修行者」は適切ではない。「熟練工の隠れ家」などだろうか。

ホブのフォール洞窟(Hob's Fall Cave)

  • Hobは恐らくhobgoblin(子鬼)の略。なので「子鬼の落下洞窟」などかと。

セプティマス・シグナスの隠れ家(Septimus Signus's Outpost)

  • Outpostは「前哨基地」「辺境の拠点」という意味。
  • 彼は星霜の書、およびドゥエマーの研究者であって何かに隠れて暮らしているわけではない。
  • 調査研究のための拠点なので「前哨基地」と訳すのはわかりにくいと思われるので「調査拠点」などでもよかったかと。


ソルスセイム

シルスク広間(Thirsk Mead Hall)

  • Mead Hallとはノルドのモデルとなったゲルマン民族(ヴァイキング)の王と家臣の家で、民が集まって宴を開くための館のこと。
    • 英語で「Longhouse」と訳され、スカイリムには「Jarl's Longhouse」がある。
  • 「広間」だと屋敷の大部屋という意味なのであまり適切ではない。
  • 適した単語がないので難しいが「シルスク饗宴館」や「シルスク・ミードホール」としたほうが良いと思われる。

廃屋(Abandoned Lodge)

  • 意味は通るが廃屋といほど朽ちていないので「放棄された小屋」としたほうがいいだろう。

その他

首長の長屋(Jarl's Longhouse)

  • 長屋というと集合住宅という意味があるが、この場合は首長の住む家を指すため「首長の館」辺りが適当な訳だったと思われる。
  • ヴァイキングの領主と臣下の住居兼、集落の住民が集まる宴会場兼、訪問者を迎える場所でもあった「ミードホール」と呼ばれる大きな建築物がモデルであると思われる。
  • なお、オークの集落における族長の長屋は集落のオークが寝泊まりしており長屋・もしくは大型住居としての意味合いが強い。

要塞

  • Hold、Redoubt、Stronghold、Fortを全て「要塞」にしてしまっている。
    • Hold
      • スカイリムの9つの地域を指すので「領地」「地方」などと訳すべきだったのが適切だっただろう。
      • あるいは一部の訳に見られるように「ホールド」とカタカナにしておいた方がよかったと思われる。
    • Stronghold
      • スカイリムに住むオークの集落という意味で使われているので「拠点」や「牙城」としたほうがよかった。
    • Fort
      • ほとんど「砦」になっているが、一部クエストなどで「要塞」と翻訳ブレが出ている。
    • Redoubt
      • 消去法的に「要塞」のままで問題ないと思われる。

モロウウィンド(Morrowind)

  • ダンマーの故郷で前々作の舞台になった地方。
  • 素直に読むなら「モロウィンド」、ウが多い。



人名

ノルド

  • ノルドの姓は二つの単語で構成される事が多い。バトル・ボーン(Battle-Born)、グレイ・メーン(Gray-Mane)など。
    • 二つの単語の間にハイフンが無い場合もある。ストームクローク(Stormcloak)やレイヴンクローン(Ravencrone)など。
  • 一方で翻訳の際、名の後の二つの単語が意味を持つ文章として「収まりが良い」場合、「姓」ではなく「異名」として翻訳されている例がある。
    • 石拳のガルマル(Galmar Stone-Fist)、夜明けのエルダ(Elda Early-Dawn)など
      • それなりに「収まりが良い」のに翻訳されていない例もあり、一貫性が無い。リフテンの首長、Laila Law-Giverは「ライラ・ロー・ギバー」で、「法をもたらす者ライラ」にはなっていない。
  • しかし、実際はそれが「姓」なのか「異名」なのかは不明である。
    • ガルマルに関してはロルフ(Rolff Stone-Fist)という兄弟がいる。兄弟揃って同じ異名を持つという可能性もなくはないが、Stone-Fistというのは異名ではなく姓と考えた方が自然。それぞれ、「ガルマル・ストーン・フィスト」「ロルフ・ストーン・フィスト」が適切と思われる。ちなみに、内戦クエストのリッケ特使のセリフには「ストーンフィスト」と訳されている部分もある。
    • 文化として「姓」と「異名」の区別があまり無いのかもしれないが、実際のところは「ベセスダに聞いてみないと分からない」と言ったところであろう。
  • 以上の事から、ノルドの姓に関しては全て翻訳せずにカタカナで通した方が無難であったかもしれない。
  • 一方、ノルドに限ったことではないが「the」がついていれば紛れもなく「異名」と思われるので翻訳したほうが無難であろう(Olava the Feebleは「オラヴァ・ザ・フィーブル」→「ひ弱なオラヴァ」など)。

  • 名前の読み方にも間違いが多い。ノルドの名前は北欧文化をモデルにしているため「J」の文字は「Y」「I」で読むのだが、これができてない名前が多数出てくる。
    • Joricは「ジョリック」ではなく「ヨリク」、Gjalundは「グジャランド」ではなく「ギャランド」など。
    • ひどいときには「ジョーラム (Bjorlam)」、「ジョルン (Hjorunn)」など文字を意図的に無視した訳も見られる。ぞれぞれ「ビョーラム」「ヒョルン」となる。
      • 「j」は元々「i」の異字として発生したアルファベットのため、「ジェイ」と発音するのは英語とフランス語くらい。その2つが人口としては最多数を占めるのではあるが。


悪しきスザンナ(Susanna the Wicked)

  • ウィンドヘルムの「キャンドルハース・ホール」の従業員。女性。
  • 時間経過で、ブッチャーと呼ばれる殺人鬼の犠牲者となるが、存命中の仕事ぶりは真面目で、ダークエルフ差別にも否定的とおよそ「悪人」とは程遠い。
  • Wickedには「邪悪な」という意味もあるが、「いたずらっぽい」とか「茶目っ気のある」という意味もあるので、「お茶目なスザンナ」あたりがいいのでは。
  • もう一人「Wicked」の二つ名を持つNPCとして「悪しきナリス(Naris the Wicked)」がいるが、こちらは文句なしの「悪人」。

アワビ (Abelone)

  • ドーンスターの町民。女性。アワビの英名「Abalone」ではなく「Abelone」。
  • 「Abelone」はデンマークの女性名。(Apolloniaの変形)
  • カタカナ表記するなら「アベローネ」が適切か。

アンミッド・スノー・ショッド(Unmid Snow-Shod)

  • リフテンの首長ライラ・ロー・ギバーの私兵。
  • おそらく「ウンミズ」と読む名前。

イアサ(Yrsa)

  • スコール村の住人。「イルサ」が正しい読み方かと。

偉大なるバルグルーフ (Balgruuf the Greater)

  • ホワイトランの首長。男性。
  • 比較系の呼び名がつく場合、同じ名前の人物がいる場合に区別のためなのだが、ゲーム内でバルグルーフは他に確認できないため、誰と比較しているのかよくわからなくなっている。
    • この点は海外の掲示板でも議論されているが、ベセスダからの正式な回答もないため明確な答えが不明となっている。

インゲの6本の指(Inge Six Fingers)

  • 吟遊詩人大学の教員。リュート演奏の名人。
  • 異名は恐らく指が6本あるかのように見事な演奏をするというニュアンスだろうから「6本指のインゲ」あたりが妥当な訳。

ヴェケル(Vekel the Man)

  • ラグド・フラゴンにいるバーテンダー。
  • the Manとあだ名されているが何故か省略されてしまった。
  • Manは「男」「人」という意味が一般的だが、「the Man」で「大物」「影の実力者」などというスラングでも用いられる。
  • ギルドの話でもほとんど絡まないのでどういう人物かわからないが、ラグド・フラゴンの長という意味合いであだ名されたと思われる。

キジャール(Kjar)

  • ウィンドヘルム港に停泊するノース・ウィンド号の船長。
  • 「キアル」か「キアー」と読む。

クジェルド(Kjeld)、若きクジェルド(Kjeld the Younger)

  • カイネスグローブに住む親子。英語版での発音は「キイェルド」となっている。

グジャランド・ソルトセイジ (Gjalund Salt-Sage)

  • ソルスセイムまで連れて行ってくれる船長。
  • 英語版での発音は「ギャランド」。
    • ちなみにメインクエストでも「グジャランド首長の要塞に関する調査報告書」という書籍が手に入るが、こちらも同様。

ガンジャール(Gunjar)

  • DLC「Hearthfire」でレイクビュー邸で雇える御者。
  • 「グンヤル」と読む。
    • ちなみにゲーム開始時のヘルゲンにも同名の死体が見つかるが別人。

公平なエリシフ(Elisif the Fair)

  • ソリチュードの首長。女性。
  • 「麗しきエリシフ」又は「美しきエリシフ」との訳が自然であると思われる。
  • 「Fair」は公平という意味だが、「Fair」があだ名になる場合は「麗しき」「美しき」といった意味を持つことがおおい(例:フランスのフィリップ四世端麗王)
  • (例えば有名な映画「My Fair Lady」の意味は「我が麗しの貴婦人」との訳になる)

侍従長ラルガル (Rargal Thrallmaster)

  • ヴォルキハル城にいる吸血鬼。
  • Thrallは奴隷。彼はヴォルキハル城の吸血用の奴隷や家畜を管理する役職なので「奴隷長」などのほうが適切。

シルグジャ(Sylgja)

  • ショール・ストーンに住む炭鉱夫で結婚できる候補の女性。
  • Sylgjaは北欧の古い名前で「ブローチ」と言った意味。ゲーム内で名前を読み上げる場面が確認できなかったが、おそらく「シルヤ」「スィリャ」が近い読み方。

ジャルデュル(Gerdur)

  • リバーウッドに住むノルド女性。英語版での発音は「ガーダー」か「ガードゥア」。

ジョーラム(Bjorlam)

  • ホワイトランの御者。なぜBを無視しようと考えたのか。「ビョーラム」あたりが正しい読み方。

ジョン・バトル・ボーン(Jon Battle-Born)

  • ノルド風の読み方するなら「ヨーン」という名前。

狩猟の女神アエラ(Aela the Huntress)

  • the Huntressを「狩猟の女神」と訳すのは大げさではないかとしばしば議論の起こる名前。
  • ギリシャの女神アルテミスのあだ名が「the Huntress」であるため「狩猟の女神」というの間違いではないのだが。
  • ただ、スカイリムの世界観的に女性の狩猟家が珍しくもないので「女狩人のアエラ」とするのもおかしいとは思われる。

ストゥーンのデンジェール (Dengeir of Stuhn)

  • ファルクリースの元首長。英語版での発音は「デンゲイル」。
  • また、「of」は地名であれば通常そこの所属を示すのだが、神の名前*1が付いているので喩えと考えられるため「ストゥーンの如きデンゲイル」という名前かと。

スコール(Skjor)

  • 同胞団のメンバーの方。日本語での表現が難しいが、発音的には「スキョア」辺りが適切だと思われる。

ソード・メイデンのジョディス (Jordis the Sword-Maiden)

  • 彼女の名前を読み上げるNPCがいないので確認できないが、ノルド風の名前とすると「ヨルディス」と読むのが正しいかと。
    • 同じ名前のアメリカ人が実在し、「ジョルディス」と呼ばれている。

ソーナー・シルバーブラッド(Thonar Silver-Blood)

  • マルカルスの実権を握るシルバーブラッド家の当主。英語版の発音は「ソーナル」が近い。

ソーンヴァー・シルバーブラッド(Thongvor Silver-Blood)

  • ソーナー・シルバーブラッドの兄弟。英語版での発音は「ソングヴォル」が近い。

タジェール (Thadgeir)

  • ファルクリースのデンジェールの弟。「サゲイル」が正しいと思われる。
    • 兄の「Dengeir」、現首長で甥の「Siddgeir」と彼の一族の男はgeirを名前につけるようなので統一したほうがよいだろう。

ディーオ・ウッドカッター(Deor Woodcutter)

  • スコール村の住人。Deorは獣を意味する古いゲルマン語で「デオール」と読むと思われる。

鉄皮のハルバーン(Halbarn Iron-Fur)

  • ソルスセイムのブジョルドの避難所にいる戦士。
  • Furとは毛皮のことで「皮」だと毛がない方を指してしまう。あだ名か姓かわからないので訳さないほうが無難。


ナイルズ(Nils)

  • ウィンドヘルムのキャンドルハースの料理人。「ニルス」と読む。


ハフジョルグ(Hafjorg)

  • リフテンの錬金術師。「ハーフィヨルグ」と読むと思われる。

早業のバイパー(Vipir the Fleet)

  • 盗賊ギルドのメンバー。
  • Fleetは「素早い」といった意味で仕事に失敗した際に馬に乗らずに走って逃げたことに由来すると本人の弁。
  • 早業とあだ名される盗賊だとスリやピッキングの名人と勘違いしそうだが、足が速いのが由来なので「俊足」等のほうが適切だろう。
  • Vipirも「ヴィピル」と読むと思われる。

フラザー(Frothar)

  • バルグルーフ首長の息子。「フローサー」と読む方が正しい。

フリア(Frea)

  • スコール村のストルンの娘でDragonbornのストーリーを進めるうちに仲間にすることができる。
  • Freaはゲルマン民族の神話に登場する女神で「フレア」と読む。

火の使い手アスヨルン(Asbjorn Fire-Tamer)

  • リフテンの鍛冶屋の見習い。
  • 「j」の読み方は間違えなかったが「b」を飛ばしてしまった。「アズビョルン」が正しい名前。

みね歩きのストルン(Storn Crag-Strider)

  • スコール村の呪術師。
  • Cragは岩山のことでStriderは大股で歩く人という意味。険しい岩山でも軽々しく歩ける健脚の持ち主という意味だろうが、あだ名か姓か不明なので無理に訳す必要はない。

雌ライオンのムジョル(Mjoll the Lioness)

  • リフテンに住む女戦士。英語版での発音は「ミョル」。
  • 雌ライオンも微妙にカッコ悪いので「雌獅子」の方がよいかと。


野生のティルマ (Tilma the Haggard)

  • Haggardには「野生の」という意味もあるが、それは鷹に付いた場合のみで通常は「(疲労で)痩せこけた」とか「げっそりした」という意味である。使用人として働く老婆ということもあってこちらの意味のほうが適切であろう。
  • 「やつれたティルマ」「苦労人ティルマ」などだろうか。

ルウェリン・ザ・ナイチンゲール(Llewellyn the Nightingale)

  • DLC「Hearthfire」でレイクビュー邸で雇える吟遊詩人。ナイチンゲールと付いてるが盗賊ギルドと無関係。
  • ナイチンゲールは「歌声が美しい人」の比喩でも用いられるので、「美声のルウェリン」とした方がよかった。
    • ちなみに鳥のナイチンゲールは「夜に歌う」という意味の古語が由来のため、夜に活動する盗賊ギルドでも採用された名称と思われる。

ロアー(Hroar)

  • オナーホール孤児院で暮らす子供。
  • 「フロアル」と読むのが正しいと思われる。

ンジャダ・ストーンアーム (Njada Stonearm)

  • ノルドなので「ニャダ」か「ニアダ」が近い表記。

インペリアル

  • インペリアルはローマ人をモデルにしているため日本人にもなじみ深い「ローマ字読み」で読めばいいところを変に「英語読み」してしまっている名前が多く見られる*2
  • ラテン語であれば「V」は「U」や「W」に近い発音になるのだが、「Vittoria(ヴィットリア)」や「Vex(ヴェックス)」など「V」で発音しているように聞こえるところはゲーム内発音を重視。
  • また「Cicero」も「キケロー」の方がラテン語に近いが、ゲーム内で本人は「シセロ」と名乗っている。


ヴィットリア・ヴィキ(Vittoria Vici)

  • 英語版での発音は「ヴィットリア・ヴィチ」が近い。

ガイアス・マロ(Gaius Maro)

  • ドラゴンブリッジ村に駐留するペニトゥス・オラクトゥスのメンバー。「ガイウス」と読むのが正しい。
    • 歴史的にも有名な「Gaius Iulius Caesar(ガイウス・ユリウス・カエサル)」と同じファーストネーム。

ザンダー(Xander)

  • ソリチュードに停泊しているレッドウェーブ号の船員。
  • 英語読みではザンダーなのだが、インペリアルなのでローマ風の読み方をして「クサンデル」となる。

スラ・トレバティス(Sulla Trebatius)

  • ドワーフの遺跡「アルフタンド」の探検隊隊長。インペリアルなのでローマ風の読み方をすれば「スッラ・トレバティウス」。

タシタス・サルスティウス(Tacitus Sallustius)

  • マルカルスの鍛冶屋見習い。
  • Tacitusはローマに実在する名前で「タキトゥス」と読む。

テュリウス将軍 (General Tullius)

  • トゥリウス、のほうが表記としては近い。

レオナラの家の鍵(Leonara Arius)

  • Ariusには「家の鍵」という意味は無いのだが、なぜか家の鍵にされてしまった哀れなNPC。
  • スノー・ショッド農園にいる女性。正しくは「レオナラ・アリウス」。
  • ちなみに作中には「レオナラの家」という建物も「レオナラの家の鍵」というアイテムも存在しない。

ブレトン

  • ブレトンはフランス人をモデルにした名前が多いため、フランス語風に読むところをこちらも無理やり「英語読み」したと思われる名前が多数出てくる。
  • フランス語は「単語の最後の子音は読まない(例外あり)」など読まない文字が多く読みづらいのも仕方ないところではある。

アライン・デュフォン(Alain Dufont)

  • 闇の一党クエスト「訪れることのない哀悼」で暗殺対象になるブレトンの男性。
  • 「アラン・デュフォン」と読むのが正しい。

アンジェリネ・モラード(Angeline Morrard)

  • ソリチュードの錬金術師。
  • 「アンジェリーヌ・モラール」が正しい読み方かと。

エチエン・ラーニス(Etienne Rarnis)

  • サルモール大使館に囚われている盗賊ギルドのメンバー
  • 「エティエンヌ・ラルニ」と読むかと。

オムラング(Omluag)

  • マルカルスの鉱夫。綴りには「ン」に相当する文字はない。
  • 明確な発音はわからないが、おそらく「オムルアグ」だと思われる。

吸血鬼のラレッテ(Laelette the Vampire)

  • モーサルに潜む吸血鬼。文字を読み飛ばしてしまっている。正しくは「ラエレット」。

ゴールドール(Gauldur)

  • クエスト「禁じられた伝説」に出てくる第一紀の強大な魔術師。クエストで彼の息子たちの霊と対峙したり、彼の名前の付いたユニークアイテムが手に入る。
  • ブレトンのようなので読みとしては「ゴールデュル」か「ゴールドー」が近いかと。

サビン・ナイッテ(Sabine Nytte)

  • ソリチュードに停泊しているレッドウェーブ号の船員。「サビーヌ・ニット」と読むかと。

ジラウド・ゲマネ (Giraud Gemane)

  • 吟遊詩人大学に通う市民。
  • Giraudはフランスにある名前で「ジロー」と読む。彼もブレトンなので同様だろう。
  • Gemaneは同じ名前がないが、おそらく「ジェマーヌ」と発音する。

ソリーヌ・シュラルド(Sorine Jurard)

  • ドーンガードに参加する吸血鬼ハンター。ジとシを打ち間違えたのだろうか…。
  • 「ソリーヌ・ジュラール」と表記するのが正しいかと。

ダラン・マーチャド(Dalan Merchad)

  • ウィンドヘルム港に停泊するノース・ウィンド号の乗組員。
  • 「ダラン・メルシャ」と読む。

デラコート(Delacourt)

  • ファルクリースの宿屋にいる吟遊詩人。
  • おそらく「ドラクール」と読む。

デュアチ(Duach)

  • マルカルスのシドナ鉱山の囚人。
  • 「デュアック」と読むと思われる。

ドンネル(Donnel)

  • マルカルスのトレジャーハウスで働く老人。
  • 内部的には種族は「Elder」だが、フォースウォーンの密偵なのでブレトンと思われ、「ドネル」と読む名前と考えられる。

ハールイン・ロザイレ(Herluin Lothaire)

  • リフテンのラグド・フラゴンに現れる錬金術師。
  • 恐らく「エルルアン・ロテール」と読む。

ハスラシル(Hathrasil)

  • マルカルスの市民。
  • フランス語ではHは発音しないため「アトラシル」と読むと思われる。

モーリス・ジョンドレレ(Maurice Jondrelle)

  • ホワイトランのキナレス聖堂に現れる巡礼者。
  • 「モーリス・ジョンドレル」と読むのが正しいかと。

リセッテ(Lisette)

  • ソリチュードのウィンキング・スキーヴァーにいる吟遊詩人。「リゼット」と読むのが正しいかと。

カジート

  • カジートは個人名の前に「ム(M)」「ドロ(Dro)」など、敬称や称号をつけており「M'aiq」「Dro'marash」のように「'」をつけて敬称と名前を分けている。
  • だが、日本語表記では「ムアイク」「ドロマラシ」のように繋がっており、「ジェイ・ザルゴ*3」のように分けているのは少ない。
    • それぞれ「ム・アイク*4」「ドロ・マラシ」というような表記にしたほうがよい。
  • ちなみに「M(子供)」「Dro(年長者)」という意味。他には「J(若者)」「La(少女)」「Jo(魔術師)」「Do(英雄)」「Ri(王)」などがある。

ホラ吹きのムアイク(M'aiq the Liar)

  • 英語版での発音は「マイーク」。
    • カジートには名前の前に敬称を付けて名乗る風習があり、「M」は「子供」という意味。本来は「Ma」なのだが省略されている。なので発音も「マ」としていると思われる。
    • そのため表記も「マ・アイク」とするのが正しいと思われる。

マランドゥル・ジョー(Ma'randru-jo)

  • カジートは名前の前や後ろに称号をつける習慣があり、彼の場合頭の「Ma」と後ろの「Jo」がそれに当たるため「マ・ランドゥル・ジョ」というように表記したほうがよい。
  • 「Ma」は「子供、見習い、未熟」、「Jo」は「魔術師、医者、学者」といった意味。「見習い魔術師ランドゥル」的な意味。
    • ちなみに名前の前に1つだけつけるのが一般的で、彼のように2つつけるのは大馬鹿か見栄っ張りくらいとのこと。


アルゴニアン

  • アルゴニアンの名前は非常に特殊でブラックマーシュネームと呼ばれる現地語で一単語、またはハイフンを入れた*5二単語、もしくはシロディール語(英語)で何かしら意味を持つ言葉の3種類に分けられる。
    • 命名規則はアルゴニアン独自の物でシロディール語は大抵当人のブラックマーシュネームを翻訳した物となっている。
      • 映画「ダンス・ウィズ・ウルブズ」でスー族がアメリカ人に名乗る際にインディアン・ネームを「拳を握って立つ女」「蹴る鳥」と翻訳した形で名乗ったのと同じ。
      • 本作のシロディール名の訳の例は、湿地帯の斥候(Scouts-Many-Marshes)、浅瀬にたたずむ(Stands-In-Shallows)など。
    • このシロディール語名が訳されていたとしても前作のトビウオ師匠ことCity-Swimmerの様な珍訳でなければさほど問題ではないと思われる。
      • しかし、シロディール名を使っているアルゴニアンの中でどういうわけかデイドラクエ後に登場するディープ・イン・ヒス・カップのみそのままになっている。統一感が無くなるので訳した方が良かったかもしれない。
      • また、クエスト「計り知れない深み」で登場する、本質を見抜く者(Watches-The-Roots)は字幕では「ルーツ」と訳されている。原文でも字幕中ではRootsと略表記されているので、それをそのまま訳してしまったのだろう。


その他


ヴァーミルナ(Vaermina)

  • スペルから見ると"mi"と"na"の間に"ル"の要素は見当たらない。
    • 実は英語版でも「Vaernima」と誤字されていたりするのでその影響と思われる。
  • 英語の発音を元にするとヴァーミーナ辺りが正しい表記になるかと。
    • ちなみ前作オブリビオンでも「ヴァーミルナ」。書籍では「バエアニマ」と書かれたり、次回作ESOでは「ヴァルミーナ」になったりと名前がなかなか定まらない。

オダハヴィーング(Odahviing)

  • 本来の正確な名前は、エズバーンが最初に述べたように「オドゥ・アー・ヴィーング」 "Od-ah-viing"である。
  • 「オドゥアヴィーング」「オダーヴィーング」あたりが適切か。
  • "h"を「ハ」と日本語向けに語呂が良い名前にしたのかも知れない。(そういう音訳が稀に見られる)

海賊船 (Corsair)

  • デインティ・スロート号の乗組員。Corsairには海賊船の意味もあるがこの場合海賊が正しい。

吸血鬼ヴォルキハル (Volkihar Vampire)/ 吸血鬼長ヴォルキハル(Volkihar Master Vampire)

  • ヴォルキハル(書籍『不死の血』ではヴォルキハー)は吸血鬼の種族名。したがって、それぞれ「ヴォルキハー吸血鬼」「ヴォルキハー吸血鬼の長」が良かろう。
  • 「ヴォルキハル」という名前の吸血鬼の長のように見えてしまう。

最高司祭ヴィルスール(Arch-Curate Vyrthur)

  • 吸血鬼となった数少ないスノーエルフの生き残り。英語版での発音は「ヴァーサー」。

最初の仲間 (First Mate)

  • デインティ・スロート号の最奥にいる人物。正しくは一等航海士。FirstとMateを別々に訳したと思われる。
  • 前作のマルヴリス一等航海士(First Mate Malvulis)などは正しく訳されていたが、船員含め何故このような珍訳になったのだろうか。
  • さすがのエキサイト翻訳でも正しく翻訳される。
  • そのNPC名から仲間になると勘違いした人も。ためらう必要はない。ソブンガルデへと送ってあげよう。

山賊略奪団(Bandit Marauder)

  • 略奪団という組織名のような名前になっているが、Morauderを訳すと略奪者という意味になり、略奪団という意味にはならない。
  • 一つ下のランクの山賊であるBandit Plundererに山賊の略奪者と訳を当てているため、略奪団と名づけたのだと思われる。
  • 日本語ではPlundererとMarauderに相当する言葉が略奪者しかないので違いを付けにくいが、Marauderの方が残虐性が高い大悪党だと認識しておけばいい。
  • あるいは『マローダーズ 襲撃者』(原題: Marauders)という映画を真似て、「山賊の襲撃者」とでも訳すか。

シスター(Slitter)

  • レイヴン・ロックの金貸しオーク・モグルルの部下であるダークエルフ男性。
  • 誤訳というか恐らく見間違い・読み間違いの類。普通にそのまま読んで「スリッター」が適当と思われる。

ストーンウィーバーのドラヴィネア(Dravynea the Stoneweaver)

  • カイネスグローブに住むダンマーの魔術師。
  • weaverとは「織り手、織工」という意味。おそらく造語だろうがわかりにくいので「石編み」などと訳してもよかったかと。

スパイ(Asset)

  • メインクエストの外交特権中に入手できる『サルモール調査: ウルフリック』内で確認できるウルフリックの名称。誤訳かどうかでたまに議論されるが誤訳ではない。
    • Assetは有用な人物という意味もあるがスパイとしての意味も持っており、文中の「現在は第1特使であるエレンウェンのスパイとして任命した。」(he was assigned as an asset to the interrogator, who is now First Emissary Elenwen.)におけるassigned asにかかるassetを有用な人物や価値ある物と訳すのは無理がある。
    • その後の文で分かるようにウルフリックは逃亡の為に嫌々スパイをやっていた為、マルカルス事件で名声を得た後はサルモールから離れておりスパイ活動は行っていないし救援の要請もしていない。
      • その辺りを誤解してウルフリックがサルモールと絡んでいると認識しているユーザーも。
    • 混乱を招く呼び方なので情報提供者辺りに意訳してもよかったのかもしれない。
    • 他にも「実際、街は彼が破壊する前に陥落した」という文のせいでウルフリックが帝都陥落を望んでいたような印象を受けるが、これは「実際は街は彼がくじける前に陥落した(the city had in fact fallen before he had broken)」と訳すのが正しい。尋問の末、ウルフリックは情報を話してしまうがその時には既に帝都は陥落していたということである。

ツン(Tsun)

  • ソブンガルデの勇気の間の門番。英語版では本人は「スン」と名乗る。

ハグ(Hag)

  • Hagとは「老婆、魔女」といった意味。これだけだと人の名前のようにも見えるので訳したほうが無難。

ブッチャー(Butcher)

  • サイドクエスト『氷の上の血(Blood on the Ice)』で追いかけることになる正体不明の殺人者。
  • Butcherとは「肉屋」という意味だが、たくさんの肉を処理することから転じて「虐殺者」という意味でも使われている。
  • カタカナにしても聞き慣れない単語なので「殺人鬼」「虐殺者」などとしたほうがよかったろう。

捕虜(Captive)

  • ドラゴントゥース近くの池のほとりにある死体。
  • 彼女の日記も落ちているが読んでも内容が解りにくい。
  • Captiveには「~のとりこ」という意味もあり、(その池に)心を囚われた者、魅了された者、とでも訳すれば日記の内容も解り易くなる。


人名・地名以外の固有名詞

帝国(Imperial)

  • Imperialを帝国と訳すのは本来では間違いでないのだが、本作では種族としてのインペリアルを指しているので帝国と訳すのは適切でない。
  • 国としての帝国を指す場合は「Empire」が使われている。

白金協定(White Gold Concordat)

  • 日本語版では「しろがねきょうてい」「はくきんきょうてい」とセリフの読みにブレがあり、統一感がない。
  • 一般に白金は「はっきん」と読み、プラチナ(Platinum)の日本語名。訳の一つであるしろがねは白銀となる。
    • White Gold はホワイトゴールド(白色金)。日本語名はよく似ているが、ホワイトゴールドは名前通り、金をベースにした合金。
  • この場合の White Gold は前作で登場した帝都の中央にそびえ立つ White Gold Tower に由来しているためカタカナ訳のホワイトゴールド協定で良かっただろう*6
    • ちなみに、前作の書物『帝都案内書』でも白金の塔と訳されていたりする。
    • ただし、「White Gold=白色金」でないと誤訳、と断ずるためにはWhite Gold Towerが白色金製であることが条件になる。もしくはWhite Gold Towerが「白色金のようだ」という理由で命名されたか。
    • リフテンのビー・アンド・バルブで出されている特別ブレンドは「ホワイトゴールド・タワー」とカタカナ訳されている。

オブリビオンの動乱(Oblivion Crisis)

  • 200年前に起こった大事件。TES4のメインクエストの内容でもある。
  • Crisisは「危機、転機、非常事態」という意味のため、動乱とは少し意味合いが違う。
    • 動乱は「Upheaval」という言葉がある。
  • また、「の」をつけたことでオブリビオンで起こった事件のようなニュアンスになっている。

レインズ・ハンド(Rain's Hand) / 年央(Mid Year)

  • 暦の名前。それぞれ「恵雨の月」「真央の月」という訳語が別個で存在する。

裁きの神殿

  • 書籍「晩餐での遊戯」に登場する誤訳。
  • 原文はTribunal Temple。TES3に登場したモロウィンドで信仰されている宗教の総本山のこと。正しくは「トリビューナル寺院」。
    • 「Tribunal」は「三位一体の神」を意味し、ゲーム中では裁きという意味合いでは使われていない。

ファルメル (Falmer)

  • 「ファルマー」が正しい名称。「Falmer」の「mer」はエルフの種族名に付く「~マー*7、人種で言う所の○○人」なので合わせないと全く意味がなくなる。
  • 元々はスノーエルフまたはアイスエルフとして知られる種族の、エルフ側の呼び名。
    • しかし現在では彼らの末裔にあたる、主にドゥーマー遺跡奥部などの地中に住む盲目のクリーチャーを表すものとなっている。
  • なお、ゲーム内での発音は「フォーマー」が近い。

ドゥーマー(Dwemer)

  • ドワーフの別名。「ドウェマー」が一番近い。

デイドラの王子 (Daedric Prince)

  • デイドラロードと同義語。Princeは日本でも王子の意味で知られているがそれ以外に君主、大公の意味を持っている。
    • もともとラテン語で「主席」「第一のもの」を意味するプリンケプスに由来し「ある領土の君主」という意味
    • 東ヨーロッパの君主で、西ヨーロッパの視点で「王」や「皇帝」を名乗る権利のない君主の称号に使われたりする(例:キエフ公など)
    • 爵位の名前として使われる場合、フランスでは公爵より上(≒大公爵)、ドイツでは下(≒侯爵)。
  • ちなみに女性として知られるアズラ等もプリンスと呼ばれているが、作中書物「影を盗む」内でノクターナルがデイドラの王女 (Daedric Princess)と呼称されている等一定していない。
    • Princessには女公といった意味はあるのでそれで用いているのだろう。

深遠の暁(Mythic Dawn)

  • 前作から引き続き登場。皇帝を暗殺し、オブリビオン・クライシスを引き起こしたカルト集団。
    • 「Mythic Dawn」は直訳すれば「神話的な夜明け」。
    • 「深遠」は「内容・意味が奥深く、はかりしれないさま」。神話的とも取れなくはないが、ひねりすぎな訳である。
    • 19世紀にイギリスにあった「黄金の夜明け団(Hermetic Order of the Golden Dawn)」が元ネタだと思われるのでシンプルに「神話の夜明け団」でよかったであろう。

アルドメリ自治領(Aldmeri dominion)

  • 第2紀にも存在したというハイエルフが主体の国家。
  • Aldmeriは「アルドマーの」という意味。Daedricを「デイドラの」と訳すのと同じように「アルドマー自治領」とすべきだった。
    • AldmerはAltmer(ハイエルフ)、Dunmer(ダークエルフ)、Bosmer(ウッドエルフ)等エルフ種共通の祖先。
    • ちなみに同様にAltmeri(アルトマーの)、Dunmeri(ダンマーの)、Bosmeri(ボズマーの)となる。

フォックス(Fox)

  • 誤訳ではないが、なぜ「キツネ」ではないのかという疑問が浮かんでくる。Rabbitはウサギになっているため余計に。
  • スノーフォックスは「ユキギツネ」で良かろう。

執政 (Steward)

  • DLC第二弾Hearthfireで従者に家の管理を任せる際に任命できる。
    • 執政は国家または領土において政務を執る役職であり、同様に、中世ヨーロッパにおいてはstewardは政府における第一位の高官で、時として王の政務を代行した。この歴史用語としてのstewardは古風に「大膳職」と訳されたり、あるいは「執政」「家令」と訳されたりする。
    • 儀礼職のうえ2015年現在空位であるが、イングランドの最高官位も形式的にはLord High Stewardである。ファンタジー作品の例としては、『指輪物語』では「Stewards of Gondor」は「ゴンドールの執政」と訳されている。ゴンドールでは、王の血脈が絶えた(と思われた)ために、歴代のstewardがゴンドールを実質的に支配している。
    • したがって、各要塞のStewardなら訳として妥当。ただ、領地を持つ従士様とはいえ、政務を執り行わないドヴァキンの家屋の管理人には大げさすぎるから、ドヴァキンのstewardは執事や管財人辺りが適当かもしれない。
  • 尚、(官位ではなく執事という意味での)スチュワードは上級使用人の中の最上位。butlerも執事と訳されるがスチュワードの方が上の役職である。

帝国軍の階級

  • 審問官(Quaestor)
    • クァエストルは共和制ローマの役職で審問官とも訳されるが、軍の役職名としてはやや不適切。
    • 執政官の補佐役という役職というところから、「下士官」などだろうか。
  • 軍事長官(Praefect)
    • 古代ローマの役職で「知事」や「長官」を意味する。
    • 軍事長官というと軍のトップに聞こえるので「隊長」あたりだろうか。
  • 護民官(Tribune)
    • こちらも古代ローマの政治の役職では護民官だが、軍の階級としては不適切。
    • 元々はTribunusと呼ばれるローマ軍における「司令官」「指揮官」といった役職が由来と言われるのでこちらのほうが適切だろう。
  • 特使(Legate)
    • Legateは派遣される者、つまり使節や特使の意味を持つがそれ以外に古代ローマ軍の軍団長や属州総督代理も表す。

サルモール司法高官(Thalmor Justiciar)

  • サルモール上層部の命を受けて各種活動を行う「部隊の名称」でもあり「所属している個人の官職名」でもある。
  • Justicerは裁判官とか司法を執行する者の意味なのだが「司法高官」では組織名には見えないし、最高幹部のように見えるがゲーム内にはたくさん登場するので違和感がある。
  • 同一の単語で組織名と個人役職名を分けて表現するのは難しいため「サルモール・ジャスティシャー」などの方がよかったかもしれない。


聖蚕(Ancestor Moths)

  • 蚕(silkworm)ではなく、蛾(moth)である。なぜあえて蚕にしたのかは不明。
  • またAncestorも「祖先」「先人」という意味。
    • 「先人の湿地(Ancestor Glade)」にいる蛾というつながりがわからなくなってしまっている。
  • 星霜の書を読む「聖蚕の僧侶」も原文では「Moth Priest(蛾の僧侶)」である。

東帝都社(East Empire Company)

  • 前々作モロウィンドにも登場した帝国御用達の海運業者。
  • Empireには帝都という意味はない*8ので東帝国社かイーストエンパイア社とした方が良い。
  • 言うまでもなく、歴史の教科書にも出てくる貿易会社「東インド会社(East India Company)」のパロディ。


魔法・能力・効果


パワー「帝国軍ラック」(Imperial Luck)(インペリアルの種族能力)

  • 幸運なのは帝国軍ではなく種としてのインペリアルなので、インペリアルの幸運とかで良かったんじゃないかと。

パワー「古の知識」(Ancient Knowledge)

Knowledge gained from the Lexicon gives you a 25% bonus while wearing Dwarven armor and Blacksmithing increases 15% faster.
  • 「ドワーフの鎧を着用中は辞典から得る知識に25%のボーナスを得る。また、鍛冶は15%早くなる」と説明文にあるがこれは誤訳。
  • fastには「早い」という意味の他に「堅牢な、しっかりした」という意味もあるため、正しくは「辞典から得る知識によりドワーフの鎧を着用中は25%の防御ボーナス。また鍛冶は15%強化される」

錬金術スキル「緑の親指」(Green Thumb)

  • green thumbは「指が緑に染まるほど植物いじりに熱心な人」ということから「園芸の才能」という意味で使われる熟語である。

能力「魂奪取」(付呪スキル)の効果説明

Death blows to creatures, but not people, trap 5% of the victim's soul, recharging the weapon.
  • 「人間以外の生物にとどめを刺すと、5%の確率で対象の魂を縛り、武器を充填できる」とあるが、実際の効果は「倒した相手の魂5%分を武器に充填する能力」なので誤訳。

能力「魔術師の鎧」(変性スキル)、炎/冷気/雷撃付呪師およびスキル/能力付呪(付呪スキル)の効果説明

  • どちらも防具全体を指すArmorを鎧と訳している為本来と異なる意味になっている。
    • 魔術師の鎧は鎧だけでなく兜等他の部位の防具であっても装備していると効果を発揮しない。
    • 炎付呪師等の付呪強化は鎧以外の防具にも効果がある。

薬「スタミナ減退回復」(Damage Stamina Regeneration)

  • スタミナの回復速度を減退させる効果なので、スタミナ回復減退とすべきでは。
    • 原語では似た表記のDamage Magicka Regenerationはマジカ回復減退と表記されている。

薬「○○回復(治癒)」/「○○を回復(治癒)」(Restore ○○, Regenerate ○○)

  • それぞれ別の効果だが、そっくりで紛らわしい名前になっている。
    • ○○回復(治癒)(Restore ○○)→○○を××ポイント回復させる
    • ○○を回復(治癒)(Regenerate ○○)→○○の回復が××%、△△秒間早くなる
  • 逆の効果である回復速度低下の毒が「○○回復減退」である事から、この効果は「○○回復(治癒)増進」とでもしておけば良かったと思われる。

薬「防御上昇」の効果説明

Blocking absorbs XX% more damage for YY seconds.
  • 防御上昇の効果の説明に「XX%のダメージをYY秒間、防御して吸収する」とあるが、直訳すると「防御しているとダメージのXX%をYY秒間吸収する」となる。
    • つまり防御している間だけ効果が発揮される。薬を使うだけで効果が発揮されると勘違いしやすいが、防御状態でないと効果が発揮されないので注意。

魔法「オークフレッシュ」 (Oakflesh)

  • Oakは楢のことであり、「楢(のように硬い)皮膚」の意。
  • 種族としてのオーク(Orc)が存在するためカタカナで表記すると混乱してしまう。

魔法「挑発」(Courage)、「扇動」(Rally)(幻惑)

  • 一見すると敵に使う魔法に見えるが、幻惑魔法のなかでは、味方に対して使用し一定時間パワーアップさせる魔法。
  • それぞれ、勇気や勇敢、鼓舞や奮起などが適切。
  • ほかの幻惑魔法のように、敵に使用する魔法と勘違いし、このような敵対心を煽るような訳にしたのだろうか。

能力「強力な毒」(錬金術スキル)の効果説明

Poisons applied to weapons last for twice as many hits.
  • 「武器に塗った毒の効力が2倍続く」とあるが実際は「武器に塗った毒が2回分もつ」
    • 毒1本で、近接武器なら2振り分、弓なら矢2本分に毒効果が付く。

能力「召喚者」(召喚スキル)の効果説明

Can summon atronachs, raise undead or dremora lords 2x as far away.
  • 「召喚した精霊や、蘇生させたアンデッドの移動可能距離が2倍になる」とあるが実際は「精霊の召喚、ドレモラロードとアンデッドの呼び起こしができる距離が2倍になる」

「大鎚」(Mauls)

  • ウェアウルフに変身できるようになると、データ欄に大鎚、ウェアウルフ変身回数、ウェアウルフ状態日数という三つの項目が追加される。
  • このうち大鎚というのは、maul / 〈獣などが〉〈…を〉ひっかいて傷つけるという動詞を名詞に訳したための誤訳で、本来はウェアウルフ時の殺害人数のこと

「吸血」(ウェアウルフの能力)

  • 原文は「feed(食べる)」
    • ウェアウルフになると死体を食べて変身時間を延長する事ができるが、この食人が規制に引っかかるためか、日本語版では「吸血」となっている。これは配慮のためであって誤訳ではない……
      ……のだが、DLC「Dawnguard」でウェアウルフ能力の成長が取り入れられた事に伴い追加された『吸血』時に表示されるメッセージはなんと「心臓をむさぼった」。
      • むさぼるとは「がつがつ食べる」事。せっかくの配慮が台無しである。

「ゴージング」(Gorging)

  • ウェアウルフのスキル。Gorgingは「貪り食う」とか「暴食」という意味である。

「ナイトストーカーの足音」(Nightstalker's Footsteps)

  • 吸血鬼の能力。足音より「足取り」や「歩み」の方が能力名としては合っている。

「ポイズン・タロン」(Poison Talons)

  • 吸血鬼の王のスキル。「毒のかぎ爪」という意味。

エクスプロージョン・火炎球/ ファイアボール(Fireball/ Incinerate)

  • 破壊魔法のエクスプロージョン(後に火炎球に改名)は英語版ではFireballという名前。対してファイアボールの英語名はIncinerateとなっている。
  • あべこべになっているが、日本語版のファイアボールを原語版に則して訳すなら「火葬」あるいは「焼却」という訳になる

シャウト「オーラ・ウイスパー」(Aura Whisper)

  • 訳すと「霊の囁き」。

シャウト「不安」(Dismay)

  • Dismayには不安という意味もあるが、対象を逃走させる効果なので「戦意喪失」等が適切かと。

シャウト「激しい力」(Elemental Fury)

  • 直訳すると「憤怒の根源」。わかりにくいので意訳したと思われる。

シャウト「氷晶」(Ice Form)の説明文

Your Thu'um freezes an opponent solid.
スゥームは対象の固体を凍らせる。
  • 対象の固体とは。単に「対象を固く凍らせる」で良い。

シャウト「ソウル・ティアリング」(Soul Tear)

  • 「ing」はどこから…?
  • 直訳すれば「魂の雫」。
  • UESPWikiの記述から、この「tear」は「涙(水滴)」ではなく、「切り裂く」。魂を切り裂くシャウトという意味だと思われる。

シャウト「生命力低下」(Drain Vitality)

  • 説明にある通り、相手のスタミナ・マジカ・体力を奪うので「生命力吸収」でいいだろう。

シャウト「ドラゴンアスペクト」(Dragon Aspect)

  • Aspectは「外見、容姿、表情」といった意味。「ドラゴンの装い」という意味かと。


アイテム


星霜の書 (Elder Scroll)

  • ゲームシリーズタイトルとなっている、タムリエルの至宝「エルダースクロール」そのもの。
    • 第一作(The Elder Scrolls: Arena)からダイアログの形で使われ(「…それは書に予言されていた…。」等)、前作オブリビオンで現品が初登場した。
  • 前作オブリビオンから引き続き使用されている訳。
  • 誤訳ではないが、作品名と、実際に登場するアイテム名の訳が違い(さらに説明欄や字幕などに注釈がないため)ばらばらになってしまった。
    • 「星霜」は歳月の意味。意訳。

不壊のピック(Skeleton key)

  • デイドラロード・ノクターナルのアーティファクト。
  • こちらも前作オブリビオンから引き続き使用されている訳。
  • Skeleton keyとはキーブレードのような形状の鍵で、複数の鍵穴に対応できることから転じて「合鍵」「マスターキー」といった意味で使用される。
  • 設定上では箱や扉の鍵を開けるだけではなく、オブリビオンへの門や、使用者の秘めた才能をも開けるまさに万能の魔法の鍵という性能。
  • とは言えゲーム内で性能をフルに発揮したら究極のチートアイテムになるし、鍵開けゲームをする必要があるため「壊れないピック」としての性能しかないのでアイテム名としては正解。
  • ちなみに読み方が「ふえ」「ふかい」と一定しない。


黒檀の~(Ebony~)

  • 前作・今作の中でも特に指摘・議論がされている誤訳。
  • 現実世界での黒檀(こくたん・エボニー)は木だが、このゲームに出てくるEbonyは黒曜石のような黒く硬い鉱石(厳密には火山ガラスの一種)。
    • ebonyの訳は黒檀でも問題は無い。問題はTESに登場するEbonyが固有名詞であるということ。黒檀を非実在の鉱石の固有名詞として捉えればあながち間違いとは言えないかもしれないが、ゲーム内の架空の鉱石であるため、前作から黒、漆黒を表す「エボニー」もしくは「碧水晶*9」式に意訳するなら「黒曜石の~」等の方が問題なかっただろう。
    • onyxの様に鉱物の名称かつ黒い色を表す語があるのにあえて原料の木をイメージしやすいebonyを使っているからか、北米のwikiでは現実のebonyとの違いについて書かれている。(参考:UESP Raw Ebony http://www.uesp.net/wiki/Morrowind:Raw_Ebony
    • ユニークアイテムやNPCの名称に使用されていることからも、材質名ではなく黒色の形容の方が、より適しているように思われる。いっそ「漆黒の~」とか。
  • また、アーティファクトである「Ebony Blade」と通常の「Ebony Sword」がともに「黒檀の剣」と訳されていて紛らわしい。前者は見た目や付呪から「黒檀の妖刀」あたりがいいのでは。

ゴールド(Septims)

  • 帝国で流通している金貨の名称。セプティム硬貨。単位として10セプティムスなどとも。
    • 第四紀から帝国はミード朝となったが、セプティム朝を引き継いでいるため貨幣などもそのまま。
  • アイテム画面などでは出て来ないが、セリフで「give me five septims(5ゴールドちょうだい)」などと出てくる。
  • そのまま訳すとわかりにくいので意訳にしたのだろう。

オラヴァ・ザの記章(Olava's Token)

  • オラヴァ・ザ・フィーブル(Olava the Feeble)はまだしもこれは無いんじゃないかと。
  • 公式の訳ではそのままカタカナ表記されているが、オラヴァ・ザ・フィーブルのザは人名の一部ではない。the+形容詞で「~な人」という意味。前述通り、Olava the Feebleで「ひ弱なオラヴァ」というニュアンス。名前自体はオラヴァのはずなので、オラヴァの記章で良いと思われる。

帝国軍の鋼鉄の篭手(Steel Imperial Gauntlets)

  • 上記の「帝国軍ラック」と同様。
  • 原語と照らし合わせても別に間違ってはいないので誤訳・珍訳として挙げるべきか微妙だが、帝国軍の軍装は帝国軍の腕当て(Imperial Bracers)であってこの篭手ではない。
    • 鍛冶作成画面でもインペリアルではなく鋼鉄にカテゴライズされている。
      • そもそも鍛冶作成画面の「インペリアル」は明らかに帝国軍の軍装なので「帝国軍」とするべきでは。
  • 鋼鉄装備は雰囲気作りのためか同じスペックで2種類ずつの鎧、兜、篭手、ブーツがあり、この篭手と対になるのは鋼鉄のノルドの篭手(Steel Nordic Gauntlets)なのだが、
    このNordicが種としてのノルド、あるいはノルド文化(ノルド風の~)を指しているのであれば、それに対するImperialは「インペリアルの」「帝国の」「帝国風の」なのかもしれない。
  • 鋼鉄のノルドの篭手に合わせて「鋼鉄の帝国(軍)の篭手」で宜しかろう。帝国紋章だし。

刻み目のあるつるはし(Notched Pickaxe)

  • 世界で一番高いところにあるユニーク武器のつるはし。元はMinecraftに登場するアイテムで、製作者名の「Notch」と「Notched」を掛けたシャレでもある。
  • 誤訳ではなく珍訳でもないのだが、日本語訳になったことで元ネタが分からなくなってしまう為、Minecraftを知っている人にはちょっと残念である。
  • Minecraft公式Wikiでの表記に従えば「ノッチのツルハシ」が妥当であろうか。

エルフのスタミナのブーツ(優)(Elven Boots of Eminent Stamina)

  • 性能はスタミナ+50エンチャントのついたエルフの「鎧」。v1.7でも修正されていない。誤訳というよりアイテム名の設定ミス。
    • 他の防具との効果もしくは名前が混ざってしまったようだ。軽装鎧でスタミナがあがるのはないので意味レア。
  • 他にもエンチャント武器には名前が間違って付けられているものがいくつかある模様。鉄製なのに「オークの片手斧(○○)」という名前の武器があるのを確認。
    • そもそも英語版でもアイテム名の混乱は多く、「Steel Armor of Major Stamina」「Orcish Armor of Major Stamina」「Orcish Armor of Eminent Stamina」がいずれも実際にはブーツだったりする。

手紙「博物館のパンフレット」の内容

Inside of his very own home in the great capital of the Pale, Dawnstar
  • 「ペイルの偉大な首都ドーンスターのそれぞれの家の中」とあるが正しくは、「ペイルの偉大な首都ドーンスターにある我が家の中」。

奇妙な肉(Human Flesh)・奇妙な心臓(Human Heart)

  • 厳密には誤訳ではない。英語版では、それぞれ人間の肉・心臓という名称であるが、規制の影響でぼかした表現になっているだけ。
  • ただし、肉の方はグラフィックが牛の肉と同じであり、パッと見では普通に口にしてしまうこともある。後から真実を知って衝撃を受けるという意味ではなかなか気の利いた訳かもしれない。

「ハーシーンの指輪」の効果説明

Provides additional transformations for Werewolves
  • 「ウェアウルフに関する追加情報を提供する」とあるが正しくは、「ウェアウルフに複数回変身できるようになる」。
  • 別に何かの情報(information)をくれるわけではない。

リムドレン・トレヴァンニの日記(Lymdrenn Tenvanni's Journal)

  • 英語版、日本語版共に間違われたアイテム。
  • 正しくはリムドレン・テルヴァンニの日記(Lymdrenn Telvanni's Journal)

回復の薬(Potion of Healing)と治癒の薬(Potion of the Healer)

  • Potion of Healingは体力を回復する薬であり、その名前からしても回復の薬と訳すのはそれ単体で見れば問題ない。
  • Potion of the Healerは回復魔法の効果を増加させる薬であるため「治療師の薬」などとした方がよかっただろう。


アーク放電(of Arcing)

  • Steel Sword of Arcingなど、宝箱などから入手できる雷撃の符呪済みの武器に付いている名称。
  • Arcingは伝導性のない気体を電流が流れる現象のことなのだが、直訳したまま雰囲気にあってるか検証せず放置してしまったのだろう。
  • 「電弧」とも呼ばれるのでこちらのほうがよかったかもしれない。

フェルサードアジサイの羽根(Felsaad Tern Feathers)

  • 正しくは「フェルサードアジサシの羽」。アジサイ(紫陽花)ではなく鳥のアジサシ(鯵刺)。

オークのの錬金術の篭手

  • 「の」が1つ余分。宝箱にしまっておくと、知らないうちに「の」が1つ消える。

カルセモからの手紙

  • 正しくは「カルセルモ」。誤訳ではなく原文の表記ミス。

血のついた「の」メモ

  • 「の」が1つ余分。

スケール体力の鎧(優)

  • 「の」が1つ不足。

スチールプレートブーツ(冷気抑制)

  • 「の」が不足。

純合金の指輪(Ring of Pure Mixture)

  • pure(純粋な)mixture(混合物)は指輪の材料を示しているのではなく、指輪の魔法効果を示している。
    • より純粋なポーションを作れる指輪という意味で、純化の指輪あたりが適訳だろうか。

ラビリンシアンのネックレス(Torc of Labyrinthian)

  • Torcとは一部切れ込みのある環状にした金属でできた装身具のこと。ネックレス以外にもブレスレットや指輪もある。
  • 「ネックレス」というとチェーンで作られたものを想像しやすいので「首輪」とでもしたほうがよかったかもしれない。
  • しかし、実際の使用方法は扉にはめ込むノッカーリングであった。遺物を発見したときは使用方法がわからず装身具と勘違いしたというネーミングなのかもしれない。

炎の塩鉱石(Flame Stalk)

  • Creation ClubかAnniversary Editionで追加されるアイテム。
  • 「炎の茎」とでも訳すべきだが、Fire Saltsと読み違えたのか、同じ名前の別アイテムが存在することに。

黒の書: 手紙の書き方に関する見識(Black Book: Epistolary Acumen)

  • Epistolaryは「手紙の」という意味の形容詞だが、名詞にすれば「書簡」とも訳せる。
  • 「書簡の見識」「書簡の洞察力」など

黒の書: 血色の悪い摂生(Black Book: The Sallow Regent)

  • 摂生ではなく摂政。

ユリエル・セプティム七世の短い人生(A Life of Uriel Septim VII)

  • 原文のタイトルに「短い」に相当する単語はない。前作オブリビオンにも登場したときから「短い」はついていた。
  • 本の1ページ目に「A Short Life of Uriel Septim VII」と書かれているのでそちらをタイトルにしたと思われる。
  • 皇帝ユリエルは第三紀346年生まれ433年没、87歳なので現代の感覚を持っても短いとは言えないだろう。そもそもこの本が発行されたのはユリエルが存命中。
  • Lifeは「人生、生命、生活」という意味以外に「伝記」という意味もある。書籍のタイトルとしてはこちらの方が適切。
    • 書籍はユリエルが即位した第三紀368年~430年までの出来事を記載するにとどめているのでそういう意味で「短い」だと思われるため「半生」と訳したほうが適切かと。

妖精族(Feyfolken)

  • フェイフォルケン(Feyfolken)と呼ばれる魔法の羽ペンを巡る物語。全3巻。固有名詞を想像で訳してしまったのだろう。
  • モロウィンドから登場する書籍だが、正式に翻訳されたオブリビオンからこのミスが引き継がれている。
  • ちなみにフェイフォルケンはクラヴィカス・ヴァイル配下デイドラ。羽ペンに彼の魂が閉じ込められおり、意志を持つアーティファクトとなった。

アークチュリアン異教(The Arcturian Heresy)

  • 「アークチュリアン」という異端宗教の本のような題名だが、内容はアンダーキング、イスミール・キングメーカーという著者によるタイバー・セプティムの知られていない側面を記した歴史書。
  • アンダーキングとはこの本の中にも出てくるズーリン・アルクタス(Zurin Arctus*10)の別名というのが通説だが、この本では本当は別人がアンダーキングであるとしている。
  • ArcturianとはArctusの所有格、Heresyは異教という意味以外に「異説」とも訳せるため、「アルクトゥスの異説」となるだろうか。
  • ちなみにこの本はTES3が初出だが、タイバー・セプティムの黒い面を記載しているためか帝国の中心地が舞台のTES4では禁書となっているのか登場していない。しかし、タロス信仰を否定したいサルモールが勢力を伸ばしてきたTES5では再び流通している。

アークチュリアン異教の一文「グレイビアードの靴音がウルフハースの目を覚ます。」

It is the rumbling of the Greybeards that wake him.
  • rumblingはゴロゴロとか轟音という意味。本編をプレイしていればわかるが、グレイビアードがドヴァキンを呼ぶときに雷鳴のような轟音が鳴り響いたが、あれのこと。


暁の証(Writ of Dawn)

  • DLC「Dawnguard」で吸血鬼ルートへ進んだ際に手に入るアイテム。
  • 吸血行為を行ったためにドーンガードから狩られる対象になったという宣告である。
  • Writは「令状」という意味だが「証」というと証明書みたいなので変に訳さず「令状」ままでよかった。


クエスト

メインクエスト「エルダーの知識」(Elder Knowledge)

  • メインクエストの一つ。直訳すれば「長老の知識」というような意味だが、Elderは当然「星霜の書(Elder Scroll)」にかかっている。
  • にも関わらずここでは「エルダー」としてしまったので関わりが薄くなってる。
  • 意訳に準じて「星霜の知識」とでもしておいた方がよかった。

メインクエスト「追い詰められたネズミ」(A Cornered Rat)

  • 誤訳ではないが、リフテンの「ラットウェイ」に潜伏しているエズバーンを探しにいく、という内容にかかっているのが若干わかりにくくなってる。

メインクエスト「戦死者」(The Fallen)

  • Fallenの訳として戦死者は間違いではないのだが、ドラゴンを落として捕らえるというこのクエストの展開を考えると「落下」や「墜落」の意味で解釈した方が正解かと。

同胞団クエスト「戦いを始める」(Take Up Arms)

  • Take Up Armsは「武器を取る」「戦いの準備をする」という意味だが、「兵隊に入隊する」という意味もある。
  • 同胞団に傭兵として入るというクエストなので後者の意味で使うのが妥当だった。

同胞団クエスト「心を射止める」(Striking the Heart)

  • まるで恋の始まりを予感させるかのようなクエスト名。Heartは心ではなく中心(敵の首領を仕留めるクエストなので)と解釈し、「芯を射抜く」としたほうが意味が通る。

同胞団クエスト「純粋」(Purity)

  • ヴィルカスとファルカスが人狼を治療し、ソブンガルデへ行けるようにするという内容の話なので、純粋というより「清浄」や「潔白」の方が合っていると思われる。

盗賊ギルドクエスト「仕事の始末」(Taking Care of Business)

  • やや直訳気味。「Taking Care of Business」で「やるべきことをやる」という意味で用いられる。

盗賊ギルドクエスト「湿ったスピリッツ」(Dampened Spirits)

  • 直訳すぎて意味がわからなくなってしまっている。
  • 「dampen」には「湿らす」という意味以外に「弱らせる」という意味もあり、「dampen the spirit~」で「~を弱気にさせる」「~を挫く」という意味になり、ブラックブライアの蜂蜜酒醸造所のライバル「ホニングブリューハチミツ酒醸造所」の評判を落とすことにかけている。
  • 「Spirits」はウィスキーなどの蒸留酒の総称、ここではハチミツ酒にかかっている*11
  • と、このように複数の意味にかかっているため、一発で翻訳するのが難しくなっている。
  • 「気まずい酒」や作中のセリフを借りて「胸の悪くなる酒」などだろうか。

盗賊ギルドクエスト「ブラインドサイト」(Blindsighted)

  • 「Blindsight」は「盲視」という意味の名詞であるが、あえて過去形にしてある。
    • カナ表記するなら「ブラインドサイテッド」であろう。
  • 「ファルマーの瞳」という宝石や裏切り者との決別というクエスト内容にかけていると思われる。
  • 「Blindsighted」というタイトルの小説があるので、そちらのオマージュとすれば邦訳に合わせて「開かれた瞳孔」としてもよかった。

盗賊ギルド特殊任務「希望の兆し」(Silver Linig)

  • Silver linigは直訳すると「銀の裏地」という意味だが、希望があることを表す慣用句として使われている。
    • 「Every cloud has a silver lining.(どの雲にも銀の裏地が付いている)」ということわざから来ている。
  • 銀(Silver)関係があるクエストだからこの題名が付けられたのだろう。誤訳ではないが日本語に似たような慣用句がないので今一ピンとこない題名になってしまった。

鍛冶屋に入る 入所者名簿(盗賊ギルドクエスト「偽の恩赦」)

  • 入所者名簿にクロスヘアを合わせると表示される文章。
  • 原文は"Forge the prison registry"か?確かにforgeには名詞として鍛冶屋や溶鉱炉、動詞として鉄を鍛えるの意味があるが、ここでは「偽造する」の意味。

闇の一党クエスト「彼の者達とともに…」(With Friends Like These...)

  • 正式には闇の一党に入る前のクエスト。
  • 「With Friends Like These,who needs enemies?」ということわざが元ネタで、そのまま訳すと「そんな友人だったら、敵なんていらない」となるが「そんな(酷い)ことする友人なら、もはや敵だ」というような意味で使われる。
  • 前半部分だけでは成り立たない文だが、あえて訳すなら「友とこんな風に...」だろうか。

闇の一党クエスト「大惨事の原因」(Recipe for Disaster)

  • recipe forは原因という意味であり、誤訳ではなくちゃんと訳してあるのだが、料理人に成り代わる内容とレシピ(Recipe)をかけた題名を翻訳の際に生かせなかったのが少し残念。
    • 「大惨事の秘訣」としたほうが原文のニュアンスに近くなったと思われる。

闇の一党クエスト「帝国を倒すには」(To Kill an Empire)のジャーナル

皇帝は実はタイタス・ミード2世の双子で、マロ指揮官から闇の一党の誰かに裏切られたと伝えられた。
The Emperor was actually Titus Mede II's double, and Commander Maro said I had been betrayed by someone within the Dark Brotherhood.
  • 皇帝暗殺後に塔を脱出する際のマロ指揮官との会話の後でジャーナルを確認するとこのように表示される。
  • doubleは「2倍」という意味以外に「生き写し」「代役」「影武者」と言った意味でも使われるため、この場合は「影武者」が正しい。
    • なお双子はtwin。doubleを双子と訳すことはない。もし本当に影武者が双子だったら立派な皇族暗殺の実績になるだろう。
    • 現実では双子の王族というのは古今東西忌み子として殺されたり、最低でも監禁など碌な扱いはされてこなかったと言われる。

闇の一党クエスト「デス・インカーネイト」(Death Incarnate)

  • 訳さずにカタカナのままにした理由がよくわからない。Incarnateは「化身」「体現」などという意味。

デイドラクエスト「夜明け」(The Break of Dawn)

  • クエスト完了時にメリディアから貰えるのはユニーク武器「ドーンブレイカー」だが、ジャーナルを見ると『「ドーンスター」を与えてくれた』となっている。
  • 言うまでもなくドーンスターは街の名前である。いつの間にドヴァーキンは首長になったのだろう。
  • これは原文の時点で間違っている。

デイドラクエスト「月明かりに照らされて」(Ill Met By Moonlight)

  • 「By Moonlight」の部分しか訳されていない。
  • 直訳するなら「月夜の不幸な出会い」等だろうか。
  • 元々、シェイクスピアの「真夏の夜の夢」にあるオベロンのセリフで、「月夜に気まずい出会い」「月夜にとんだ鉢合わせ」等と訳される。
  • ちなみに「Ill Met By Moonlight」という題名の映画があり、そのオマージュであるとすれば「将軍月光に消ゆ」になる。

デイドラクエスト「霊魂の確認」(Discerning the Transmundane)

  • Transmundaneは「超常的な」「物質界を超越した」というような意味。霊魂と解釈できなくもないが少し無理がある。
  • Discerningは「洞察力のある」「目の肥えた」というような意味。
  • よって「超常の目利き」「神秘の見極め」等だろうか。

デイドラクエスト「死の体験」(The Taste of Death)

  • やればわかるがカニバリズムな内容なので正しくは「死の味」とすべきだろう。
  • おそらく規制にかからないようぼかしたかったのかと思われるが。

内戦クエスト「心からの賛辞」(Compelling Tribute)

  • 執政を脅迫し、情報を得るという内容に似つかわしくないクエスト名。
  • Compellingは「強制的」「従わざるを得ない」といった意味。Tributeは賛辞という意味もあるが「贈り物」という意味もある。
  • 従って「抗し難い贈り物」などという意味になるだろうか。

ウィンターホールド大学クエスト「アーニエルの企て」(Arniel's Endeavor)

  • 「企て」というと悪いことを計画しているように受け取られる。彼の研究は大胆ではあるが、悪事ではないので「試み」などと訳した方がいいだろう。

吟遊詩人大学クエスト「オラフ王の焚刑祭」(Tending the Flames)

  • 原文にKing Olafの文字がないので意訳であるとわかるが、タイトル通り翻訳するなら「炎を見守る」になる。

船を集める(Collect the Vessels)

  • ヴァルスムのクエストで表記される。器を集めるが正しい。
  • vesselsが誤訳。船の他に容器、器の意味がある。
  • 本当に船を集めるわけではないのでご安心を。

歯車を10個、アーニエル・ゲインに届ける(Deliver ten cogs Arniel's Gane)

  • ウィンターホールド大学のクエ「アーニエルの企て」でアーニエルからドゥーマーのコグを10個集めてくるよう頼まれるがジャーナルには歯車を10個届けるようにと記載されている。
  • ドゥーマーのコグ(Dwemer Cogs)に似たアイテムにドゥーマーの歯車(Dwemer Gear)があるため、非常に間違いやすい。CogsとGearは歯車と訳せるがGearの方を歯車と訳したせいでこのような混乱を招く結果となった。
  • この間違いを回避するためにコグは歯車と訳さず、コグのまま表記する、もしくはドゥーマーのコグの方をドゥーマーの歯車と訳するべきだった。

クエスト「薄く切った舌」(Silenced Tongues)

  • SlicedとSilencedを見間違えたと思われる。
  • 「沈黙の舌」辺りが自然だろうか。

クエスト「緊急事態」(In My Time Of Need)

  • In Time Of Needは「困った時に」「いざという時に」という意味で「緊急事態」は大袈裟すぎる。
  • 「私が困った時は」くらいかと。

DLC・ドーンガードクエスト「新たな命令」(A New Order)

  • Orderは「命令」という意味以外に「体制」「秩序」「騎士団」という意味がある。
  • イスランの命令でメンバーを集め、新しいドーンガードを作り上げるクエストなので「新体制」などが適切だったろう。

DLC・ドーンガードクエスト「同類の判断」(Kindred Judgment)

  • セラーナとハルコン、吸血鬼同士の同類には違いないのだが、どちらかというと親子の決別の話なので血縁者や親族といた意味合いのほうが強い。
  • 「一族の決断」などだろうか。

DLC・ドラゴンボーンクエスト「偽りの頂点」(At the Summit of Apocrypha)

  • 原文を見ればわかるとおりハルメアス・モラの領域「アポクリファ(Apocrypha)」で行われるミラークとの決戦を示している。
  • しかし、Apocryphaには「儀典」という意味もあり、ミラークが頂点だと思っていた場所はハルメアス・モラの手の内だったという皮肉にもなるという意味では名訳であると思われる。

DLC・ドラゴンボーンクエスト「未発掘」(Unearthed)

  • Unearth(発掘)の過去形なので「発掘済み」「掘り起こした」となるはず。

DLC・ドラゴンボーンクエスト「復讐の時」(Served Cold)

  • Served Coldはそのまま訳すと「冷やして召し上がれ」。
  • どうしてこれが「復讐の時」となるのかというと、英語のことわざ「Revenge is a dish best served cold.(復讐は忘れた(冷えた)ころに食べるのが最もおいしい)」というところから取っていると思われる。

CreationClubクエスト「網への拘束」(Caught in a Web)

  • webは網ではあるが「蜘蛛の巣」という意味もあり、クエストで探しに行った人物の顛末を考慮すると「蜘蛛の巣に囚われる」と訳すのが妥当。




セリフ

汎用セリフ

衛兵「お腹いっぱいのハチミツ酒よりも、もっと暖かくて幸せになるぞ 」

I'd be a lot warmer and a lot happier with a belly full of mead.
  • 衛兵のつぶやきのひとつ。別にほかの何かを勧めているわけではない。
  • 飲みたいのに仕事で飲めない状況で「ハチミツ酒をたらふく飲めば、もっと体も温まるし幸せな気分になれるのになあ。」とこぼしているだけ。
  • 同じ台詞を別の訳者が訳したと思われる「お腹いっぱいの蜂蜜酒で、しっぽりとやりたいな」が妥当な訳か

衛兵「お前と甘い言葉の事を聞いた…」

Heard about you and your honeyed words...
  • 衛兵のつぶやきのひとつ。別にドヴァキンがあちこちで口説いてる訳ではない。
  • honeyed wordsはお世辞の意味合いを持つ熟語であるのだが、そのまま訳してしまったようだ。
  • 本来は「お前は口が上手い奴だと聞いた」という風にドヴァキンの話術の事を言っている。

衛兵「怠けるな」

No lollygaggin'.
  • 誤訳とも言い難いが、「怠けるな」だと「しっかり働け」というニュアンスに聞こえるので「ぐずぐずするな」や「ちんたらするな」としたほうがよかったかもしれない。
  • なお、海外では「膝に矢」並みに有名なネットミームになってる。あのウィッチャー3でも兵士が引用している。

衛兵「そんな槍じゃ先は長くない。鍛冶屋に行くといい」

Pigsticker like that's not going to get you far. Best visit the blacksmith.
  • 鉄の剣を持ってたときの衛兵のセリフ。
  • Pigstickerは大型ナイフや銃剣のことだが、銃剣を槍と考えてこの訳にしたのだろうか。
  • 「そんな細長いナイフじゃ遠くへ行けやしない。鍛冶屋に行ってこい。」

衛兵「ほう、きれいな剣だな。真夜中に光る銀のようだ」

Aye, now that there's a beautiful sword. Like a sliver of midnight.
  • 黒檀の剣を装備しているときのセリフ。sliverとsilverを見間違えたのだろう。
  • 「美しい剣だな。真夜中から切り出したようだ。」

汎用セリフ「あんたに祝福あれだ。あんたの歩く先々で地面が揺れりゃあいい」

Divines bless you. May the ground you walk quake as you pass.
  • 汎用セリフのひとつ。訳としては合っているのだが、直訳に近いため少々へんてこな文になっている。
  • 地面が揺れるほどの大きな喝采を浴びてくれというニュアンスということのようだが。
    • 意訳するなら「祝福あれ、あんたが行く先々で拍手喝采雨あられあらんことを」など。

女性ノルドの汎用セリフ「素晴らしい日ね。あなたが剣とともにありますように」

A fine day to you, friend. May you die with a sword in your hands.
  • きちんと訳すなら「良い日を。あなたが剣を手に死ねますように」となるか。
  • これはヴァイキングの言い伝えで死ぬときに剣を手放すのは不名誉でヴァルハラへ行けないとされていたことに由来する言葉。スカイリムのノルドもヴァイキングをモデルにしているため、同じ文脈で用いられていると思われる。
  • おそらく挨拶なのに死を祈るのはどうかと思って省略したのであろう。戦いの中で死ぬことを名誉とするノルドらしい挨拶ではある。

ノルドNPCの戦闘中汎用セリフ「ホワイトがあんたを倒す!」

The White take you!
  • 海外でも「どういう意味なんだ?」と議論の起こっているセリフ。ホワイトがなんなのか、人なのかホワイト川のことなのか、ノルドの慣用句なのか一切不明。
  • そのためこの訳が合っているのか誤訳なのかすらもわからないという状態。ベセスダが何かコメント出してくれるまでホワイトが何なのか謎ままである。

ハイエルフ男性の汎用台詞「あんたらみたいにご立派な人生じゃ、あまり喜びなど感じられないだろうな」

There are so few pleasures in life as fine as your company.
  • この場合のcompanyは同伴など、一緒に居る状態のことを示す。your companyで「あなたと一緒に居ること」。
  • as 〜 as ...で、...と同じくらい〜 な意味。
  • つまり本来なら「あなたと一緒に居ることと同じくらい結構な喜びは人生においてほんの少ししかない」というような意味になる。歴とした友好台詞。
  • 「お前と居ること以上の喜びなんて、この世には滅多に無いよ」くらいが自然か。

ダークエルフの汎用台詞「汚れた密輸業者め!」

Filthy Fetcher!
  • 「Fetcher」はダンマーの言葉で「くそったれ」という感じの意味を持つ侮蔑語である。
    • 造語なので分からなかったのは仕方ないかもしれないが何故「密輸業者」になったのかは謎。「fetch(取りに行く)」から適当に連想したのだろうか。
  • 意訳するなら「薄汚いクソ野郎め!」という感じだが、そのままカタカナにして「汚いフェッチャーめ!」といった訳にしても良かったかもしれない。

女性アルゴニアンの挨拶「一番支持されてる会社よ」

It is our most favored company.
  • この文の「company」は「会社」ではなく「友人」や「仲間」という意味である。
  • 「私たちの一番の友人ね」などと訳すべきだろう。

カジートの挨拶「快適な旅になりますように」「快適な旅となりますよう」

May your road lead you to warm sands.
May you walk on warm sands.
  • それぞれ「あなたの道が暖かな砂に導かれますように」「あなたが暖かい砂の上を歩けますように」である。
  • 意味としては「快適な旅を」祈るものであろうが、砂漠の民であるカジートの文化が感じられなくなっている。

メインクエスト関連

ロキール「ストームクロークめ。お前らがくるまでスカイリムは良い土地だった。帝国はいい感じにくつろげる場所だったんだ」

Damn you Stormcloaks. Skyrim was fine until you came along. Empire was nice and lazy.
  • オープニングの会話。スカイリムのことを話してるのか帝国のことを話しているのか。
  • 「ストームクロークめ、お前らが来るまでスカイリムは良かったのに。帝国はうまいこと怠けてんだ」

ジャルデュル「寂しがられる前に仕事に戻らなくちゃ」

I ought to get back to work before I'm missed
  • ヘルゲン脱出でレイロフと行動を共にした際のリヴァーウッドでのジャルデュル達との会話の一言。
  • ここでのmissは寂しいではなく単に「居なくなる」という意味
  • 仕事から抜けてるのがばれる前に戻るわね、という感じの訳が適当

プロベンタス「もういいか、仕事に戻るよ」

If you'll excuse me, I'll return to my duties.
  • ドラゴンの報告をしにドラゴンズリーチに訪れた際に聞けるバルグルーフとの会話。突然のタメ口である。
  • 「よろしければ、職務に戻らさせていただきます。」


イリレスの演説

  • メインクエストの「ドラゴンの目覚め」で、ドラゴン退治行く前のイリレスの演説。
    • 衛兵が怖気づいているのを見て鼓舞しているのだが、誤訳のオンパレードで作中屈指の迷場面になってしまっている。

ドヴァーキン「この隠し部屋はなんなんだ?」

What's with all the cloak and dagger?
  • デルフィンの正体を明かされるときの会話。隠し部屋でのセリフなのであまり違和感はないが。
  • 「cloak and dagger」は「スパイ活劇」とか「陰謀もの」というような意味。
  • 「このスパイごっこは一体何なんだ?」と回りくどいことをするデルフィンに一連の流れの説明を求めている。

サーロクニル「我はサーロクニル! 我が“声”と絶望を聞け!」

I am Sahloknir! Hear my Voice and despair!
  • サーロクニルが絶望していて、ドヴァキンに怒りをぶつけてくるみたいになっている。
  • 「我が声聞け、そして絶望せよ!」と言っている。

ラゼラン「エレンウェンに乾杯だ! 我らの女王に!」

I propose a toast to Elenwen! Our mistress!
  • mistressはmasterの女性形。女主人や女性権力者に対して用いられるため、これ単体では誤訳とは言えない。
  • だが「愛人」「情婦」という意味もあり、ラゼランが続いて「これは比喩だ、彼女をベッドに誘いたい奴なんているか?」と発言するためこちらの意味で翻訳するべきだった。
  • 女主人と愛人というダブルミーニングなので日本語にその2つの意味を持つ単語がないため翻訳は難しい部類。

エズバーン「別に重要じゃなかったら、あれほど大げさにシャウトへアクセントを置く必要はないだろう」「この壁はブレイズの将来を記録するために作られた。それを忘れるな。ここには必然しかない」

Presumably something rather specific to dragons, or even Alduin himself.
Remember, this is where they recorded all they knew of Alduin and his return.
  • アルドゥインの壁を見つけたときのエズバーンの会話。翻訳時は全然違う文章だったのではと疑いたくなるほどかけ離れた訳になっている。
  • 「おそらくドラゴン、あるいはアルドゥイン自身に特別な効果を発揮する何か」「忘れるな、ここはアルドゥインとその帰還について彼らが知りうる全てを記した場所なのだ」

アーンゲール「どうやらグレイビアードも、変化の風には腰を曲げねばならんようだな」

Even the Greybeards must bend to the winds of change, it seems.
  • メインクエスト「終わりなき季節」で休戦協定の仲介人としてグレイビアードに参加してほしいと依頼した際のセリフ。
  • 日本語に「腰を曲げる」という言い回しはない。「腰を折る」が近いが、これは「途中で止める」という意味なのでまるで違う。
  • 「bend(屈する)」をどうにか他の言い方に変えたかったのだろうが、それなら「膝を折る」である。

ウラッグ・グロ・シューブ「ユーモアや憶測はなかなか面白くて退屈しないがほとんどは嘘だ」

It's mostly lies, leavened with rumor and conjecture.
  • 星霜の書について質問をしたときのウラッグのセリフ。
  • おそらくrumor(噂)とhumor(ユーモア)を見間違えている。
  • またleaven(膨れ上がる)を的確に訳していないため意味が分かりにくいセリフになってしまっている。
  • 「噂や憶測で膨れ上がった嘘がほとんどだからね」

ガルマル「ドラゴンボーンめ、死してもなお、私を困らせるか?」

Dragonborn, even in death you dog my steps?
  • ガルマルがソブンガルデにいるときのセリフ。
  • ニュアンス的には困ってるということだが、どちらかというと「付きまとわれて迷惑」という感じ。
  • 「ドラゴンボーンめ、死んでも私につきまとうか」など。

終わりなきウルフガル「ドラゴンボーン? 今になってアルドゥインを殺しにソブンガルデへ来たのか?」

Dragonborn! Have you come to cleanse Sovngarde at long last of Alduin's foul mist?
  • 手遅れとでも言いたげだが「ついにアルドゥインの穢れた霧を晴らしに来たのか?」と待ちわびていたと言っている。

ツン「これは偉大な功績だ!」「アルドゥインを封じ込め、ソブンガルデは浄化された」「この戦いはショールの間で永遠に歌い継がれる事だろう。」

This was a mighty deed! The doom of Alduin encompassed at last, and cleansed is Sovngarde of his evil snare.
They will sing of this battle in Shor's hall forever. But your fate lies elsewhere.
When you have completed your count of days, I may welcome you again, with glad friendship, and bid you join the blessed feasting.
  • アルドゥイン撃破後のセリフ。日本語版ではなぜか大幅にセリフがカットされている。
  • 「これは偉大な功績だ!遂にアルドゥインの運命は尽き、邪悪な計略からソブンガルデが解き放たれた。」「この戦いは永久にショールの間で歌い継がれるであろう。だが、お前の運命は別のところにあるようだ。」「いつの日か、お前が人生を終えたら、私はお前を喜んで友情と共に再び迎え入れ、祝宴に加わるよう勧めよう。」

同胞団クエスト関連

ファルカス「私なら、二度と世界に裏切られないように彼の側につく」

I would stand at his back, that the world might never overtake us.
  • 同胞団への正式加入の儀式の際のセリフ。世界に裏切られるとは。というか二度とということは一度裏切られたことが?
  • overtakeは主に「追い越す」という意味だが「襲われる」という意味にも使われる。
  • 「私は彼の背に立ち、世界に襲われることのないようにしよう」

エオルンド「無駄口を叩くな、こわっぱ」

Don't get too flowery on me, lad.
  • コドラクの葬儀の後、ウースラドの破片を渡す際に「名誉と共にこれを返そう」と言った際の返答。
  • 「俺に美辞麗句を並べるな」とか「着飾った物言いをするな」等、かっこつけたドヴァキンへのツッコミである。

エオルンド「かけらを作ったのはお前だ。ウースラドを戦いに参加させる責任がある」

As the one who bore the fragments, I think you should be the one to carry Wuuthrad into battle.
  • ウースラドを破壊した責任を取れというような言い方。「破片を集めた者として、ウースラドを戦へ運ぶのはお前であるべきだと思う」


ウィンターホールド大学クエスト関連

トルフディル「もう少し打ち明けてもいい時が来たかも知れないな」

I thought it high time I caught up with you.
  • ウィンターホールド大学クエで行くサールザル内でトルフディルが後から追ってきて合流した時のセリフ。
  • 別に隠してた事があるわけではない。
  • 正しい訳は「そろそろ君に追いついた方がいいと思ってな」。caught upには、物理的に追いつくという意味の他にも近況について語り合うなどの意味もあるため、上記のような誤訳になったと思われる。

アーニエル「自分は色彩の設計者じゃない」

I'm no tonal architect
  • tonalという単語自体はtone(トーン、調子)の形容詞形(トーンの、調子の)で、トーンは色の調子にも音の調子にも使われるので最終的には「色調の、色合いの」または「調性の、音色の」となる。
  • 作中のtonal architectは過去作では神の心臓から力を取り出そうとした技術者の集まり。tonalは音を用いて力を取り出そうとしたので色彩よりは音、音調等の意味で訳した方が良いと思われる。
  • 作中本「ドゥーマーの調査書 第2巻」で新たに建築に携わっていた事が分かり「調性の建築士」と訳されているのでそれを使うか、クエスト自体が過去作ネタで分かりにくいので「ドゥーマーの技術者じゃない」といった意訳の方が良かったかもしれない。

ニルヤ「大学まで案内していただけて本当にうれしいわ」

May I just say, it's a pleasure to have you leading the College. Really.
  • ウインターホールド大学の学生ニルヤが、アークメイジ就任後のドヴァキンに言う定型挨拶の一つ。彼女を道案内した覚えのあるドヴァキンはいないであろう(そもそも彼女の方が先輩)。原意は「(アークメイジとして)大学を導いてもらってうれしい」という意味か。

闇の一党クエスト関連

ヴァンタス・ロレイウス「その通りだな。フェラーが変わり者だろがなんだろうが、助けを必要としている。」

You're right. Feller might be nutters, might not. But fact is, he needs help.
  • 闇の一党に正式加入する前に発生するクエスト「遅すぎた埋葬」でロレイウスの説得に成功すると言うセリフ。
  • 突如出てくる「フェラー」が何なのか首をかしげる人が多いだろう。
  • 「Feller」は「木こり」という意味だが「男」「野郎」という意味でも使われる。
  • 「奴さんは変人かもしれないし、そうじゃないかもしらんが、助けを必要としているのは確かなんだ」という感じ。

皇帝タイタス・ミード2世「余と私には運命の日がある」

You and I have a date with destiny.
  • 闇の一党クエスト「シシス万歳」より。せっかくの格好いいセリフが台無しである。正しくは「お前と余の運命の日だ」。

ドヴァーキン「挨拶さ… 名誉ある男にな」

Just a favor... for an honorable man.
  • 闇の一党クエスト「シシス万歳」で特定の選択肢を選ぶと、暗殺後にアマウンド・モティエールとの会話で出てくる選択肢。アマウンドへの最後の挨拶と言った風だが。
  • favorは「好意」「温情」といった意味だが、暗殺前の皇帝との会話で「闇の一党の暗殺は願いを聞いてやるものではない( Dark Brotherhood assassin doesn't do... "favors.")」というドヴァーキンのセリフにかかっている。
  • 「願い、さ…高潔な男のな」と死という運命を受け入れた皇帝に尊敬の念を示したセリフとなっている。

ナジル「え?皇帝のどの言葉が?」

Well? What word of the Emperor?   
  • 闇の一党クエスト「シシス万歳」の時にドーンスターの聖域にいるナジルから聞けるセリフ。        
  • wordには言葉という意味の他にも知らせ,便り,消息などの意味がある。
  • この時ナジルは「ん?皇帝について何か新しい知らせか?」と主人公に聞いている。

形なき暗殺者「そうだ、料理人を始末し、そいつになりすますのだ。真の目的を達成するためにな」

Yes. Kill the chef and then steal his very identity. For that is the true death.
  • シェフは皇帝暗殺という「真の目的」という犠牲になるというようなニュアンスだが、実際はシェフを殺害するだけでなく彼のアイデンティティを盗むことでシェフは本当に死ぬことになる、というようなことを言っている。
  • 「そうだ、シェフを殺し、アイデンティティそのものを盗む。それこそが本当の死だ」

形なき暗殺者「私は若い頃にも皇帝の暗殺を目撃した。闇の一党の一員アラスはその暗殺で栄誉を得ることができなかったが」

My time saw the assassination of an Emperor as well. Alas, the Dark Brotherhood did not have the honor of the kill.
  • 形なき暗殺者を召喚した時に話すセリフの一つ。前作オブリビオンでの皇帝暗殺の話。
  • Alasは感嘆詞で「あぁ」とか「悲しいかな」という意味なのだが、人物と間違えて訳している。また、暗殺現場には闇の一党は関わっていないはずなのに目撃したと言ってしまっている。
  • 「私の時代にも皇帝暗殺があった。悲しいかな、闇の一党は殺しの栄誉を得られなかった」

盗賊ギルドクエスト関連

カーリア「ここがナイチンゲールの間。あなたのような未参入者が足を踏みいれるのは、もう100年以上絶えてなかった事よ」

This is Nightingale Hall. You're the first of the uninitiated to set foot inside in over a century.
  • クエスト「三人衆復活」でナイチンゲールの間に入った際の会話。なぜかここに来てギルド未参入と言われてしまう。
  • uninitiatedは「初心者」などという意味。
  • 「あなたのような未熟者がここに足を踏み入れるのは1世紀以上なかったことよ」。

内戦クエスト関連

ウルフリックとガルマルの会話

  • ウインドヘルムの「王の宮殿」に初めて訪れた際の二人の会話。ウルフリックが戦う理由を述べている場面だが、翻訳に一貫性がないため、会話が意味不明になっている。英語原文も代名詞が多用されており曖昧な表現が多いことも原因か。

プロベンタス「すべての事について、お気をつけて… 我々はここで見守っております」

As in all things, Lord, caution... I urge us to wait and see.
  • ウルフリックがホワイトランを攻撃しようとしているという報告についてバルグルーフから意見を求められたプロベンタスの返答。まるで無責任な回答に聞こえるが。
  • 「全ての事に言えますが、警戒を…静観することをお勧めします」と意見を述べている。

バルグルーフ「ウルフリックが私の古いやり方の支配に挑みたいというなら、好きにさせろ」

If Ulfric wants to challenge my rule in the old way, let him.
  • ウルフリックがホワイトランへ攻撃しようとしてるという報告を受けた際の会話。バルグルーフが昔のやり方に固執していて、ウルフリックが革命家みたいな言い方。
  • 「ウルフリックが昔ながらのやり方で私の統治に挑もうというのなら、やらせればいい」
    • ここでいう「昔ながらのやり方」とはおそらくウルフリックがトリグに仕掛けた決闘のことと思われる。

帝国軍伝令「疲れました」

Sir, I tried.
  • ホワイトラン防衛戦でのクエンティン・シピウス特使と伝令のやり取りで聞けるセリフ。
  • 「tried」と「tired」を見間違えたのだろう。正しくは「言おうとしました」。翻訳者の心の声かもしれない。
  • ちなみにtiredは形容詞なので、I'm tired. のようにbe動詞を用いるのが普通。

デイドラクエスト関連

囁きの女「あの子には野心があるが・・・代理人が足りぬ」

The child is spirited, but lacks...agency.
  • デイドラクエの囁きの扉でのセリフ。agencyは「代理店」「仲介者」という意味が主だが「作用」「主体性」という意味もある。
  • spiritedも「元気」「活発」といった意味で「野心」と訳すのは少々おかしい。
  • 従って「あの子は勇ましいが…自主性がない」となるか。

セプティマス・シグナス「彼らの仲間の武具一式を集めれば、複製を作ることは可能だ」

A panoply of their brethren could gather to form a facsimile.
  • デイドラクエ霊魂の確認でのセプティマスのセリフの一部。
  • panoplyは「武具一式」という意味だが「一揃い」という意味でもある。
  • なので「彼ら(エルフ)の同胞が揃えば複製は作れる」という意味*12

サイラス「ドラゴンの祠に持っていき、変化の王と直接交信すればいいのだ。」

We just need to take them to Dagon's shrine and contact the Lord of Change directly.
  • メエルーンズのカミソリの破片をすべて集めた際にサイラスから聞けるセリフ。
  • おそらく、ただのDagon(デイゴン)とDragon(ドラゴン)の見間違え。

ウナ「絶対に無理です。あそこは危険だし、ファルクにも嫌われていますし。毎年エルディがクモ退治に行くような場所ですよ」

Not on your life. It's dangerous in there, and Falk doesn't even like me and Erdi going in every year to clean out the spiders.
  • デイドラクエスト「乱心」でペラギウス翼棟に入れてもらえるよう頼んだ際の反応。
  • 毎年エルディがクモ退治に行くような場所とは一体…。
  • 「絶対にダメです。危険な場所だし、毎年私とエルディがクモ退治に行くことさえファルクは嫌がるのですから」となる。

ドヴァーキン「どうしても入らなければならない」

Falk asked me to check it out.
  • デイドラクエスト「乱心」でペラギウス翼棟に入れてもらえるようブルーパレスの住民に話しかけた時に表示される選択肢の1つ。
  • 「ファルクに調べるよう頼まれたんだ」と説得を試みているのにごり押しで通そうとしているような感じに。

ドヴァーキン「ファルク、注意するのは分かっているだろう」

Falk, you know I'll be careful.
  • デイドラクエスト「乱心」でファルクに話しかけた際に「狼の女王の目覚め」を完了していると表示される選択肢。
  • なんとなくファルクに向かって言っているような雰囲気に。
  • 「ファルク、私が注意深いのは知っているだろ」など。

狂王ペラギウス「いや、それはできない。少しも引っかからない。それに、やる事がたくさんあってな…」

Oh, I couldn't. Goes right through me. Besides, I have so many things to do...
  • できない、と断っているようだが、できなかったと嘆いている。
  • 「あぁ、できなかったんだ。私をすり抜けてしまって。やりたいことがたくさんあるってのに…」
  • おそらく霊体だから物に触れられないということかと。

シェオゴラス「フルック!さて、そっちがその気ならお暇させてもらおうかな。ごきげんよう。聞こえたか!」

Hafrumph! Well then, if you're going to be like that... Perhaps it's best I take my leave. A good day to you sir. I said good day!
  • フルックって誰だ。
    • 「Hafrumph!」感嘆詞の一種なので口調から「ウェッホン!」などでいいだろう。
    • ついでに原文では厭味ったらしくへりくだった物言いなので「ウェッホン!それでは、そうおっしゃるのであれば・・・お暇させて頂きましょうか。ごきげんよう。ご・き・げ・ん・よ・う!」となるか

シェオゴラス「無礼な! 旧友を10年や20年もてなすぐらい、いいじゃないか」

How rude! Can't be bothered to host an old friend for a decade or two.
  • 不死のデイドラなら10年20年は一瞬か、と納得しそうになる。
  • 「無礼な!10年20年来の旧友をもてなすのがそんなに面倒か!」という感じ。

ハーシーン「栄光の追跡者がハーシーンと口にすれば、その視線に狩りの化身が宿る」

I am the spirit of the hunt, just one glimpse of the glorious stalker that your kind calls Hircine.
  • デイドラクエスト「月明かりに照らされて」で「ハーシーンか?」と聞いた際の返答。まるで呼べば現れると言ってるような。
  • 「私は狩りの精霊、お前たちがハーシーンと呼ぶ輝かしき追跡者の片鱗にすぎぬ」と、ハーシーンではないがその一部のような者と名乗ってる。

エランドゥル「人々を助けるチャンスがようやく訪れたことに、不肖にも気分のよさすら感じている。苦しむ姿を何もできずにただ見ているのは、つらかったんだ」

It feels good to finally have a chance to help these people. Helplessly watching them suffer's been difficult.
  • デイドラクエスト「目覚めの悪夢」でドーンスターで苦しむ人々を救う機会を得た事を嬉しく思う発言について。この場のセリフとしては意味が通じない。「不謹慎」ぐらいが妥当か。
    • 「肖」は「かたどる、似る」で、「不肖」は優れた親や師に似ず不出来である事(または単に不出来である事)。謙遜としても用いる。
  • が、原文にはこのように気分がよくなることに申し訳ないというニュアンスはなく、勝手に付け足された文章。


その他クエスト関連

アリクルの戦士「採石場について、何か知らないか?」

Do you have news of our quarry?
  • quarryは採掘場のことだが、獲物や標的という意味でも使用される。
  • 「我々の標的について情報はないか?」など。

ディンヤ・バリュ「エンバーは石の中で眠っていて……」(クエスト「愛の書」中)

Embers lie nestled in stone, needing only fuel to bloom to a flame that will warm all around them.
  • emberは「燃えさし、残り火、熾火(おきび)」(比喩として)「残り火、余韻」。固有名詞ではなく、訳さない意味がない。
    • (愛は)今は眠っているが何かあれば容易に燃え上がる、と言っている。


ドヴァーキン「単に首長の息子のダガーか?」

Only a dagger for the son of the jarl?
  • リフトの首長ライラの息子ハラルドとの会話での選択肢。正しくは「首長の息子がダガー一本か?」と装備をからかっている。

モロケイ「お前は…まさかアレンか?彼がお前を送り込んだのか?」

You... You are not Aren, are you? Has he sent you in his place?
  • 「You are not Aren」の「not」を見落としたと思われる。
  • 「ん?お前は…アレンではないな?あいつがお前をここに送り込んだのか?」などが妥当な訳か。

ファルク・ファイアビアード「たぶんもっと…よく混ざり合った反応が…必要なのかな?」

Perhaps a more... tempered reaction... might be called for?
  • 「tempered」には「練った」という意味もあるが、この文では「落ち着いた」といった意味で使われている。
  • 調査のために軍隊を派遣すると言い出したエリシフへの台詞なので「おそらくもっと…温和な対応が…よろしいのでは?」というような訳になるか。

ガナ・ユリエル「森の名残をご覧になりましたか?あれは私と妹がやったんです」

Seen the remnants of the grove? That... well, that was me. Me and my sister.
  • 間違いではないが言葉の選び方と口調がおかしいのでなにか良いことでもしたかのようにきこえる。
  • 「森を(酷く)伐採した跡地を見た?あれは私たち姉妹がやってしまったの」あたりが適当だろうか。

ルーカン・バレリウス「だが、まだ町の外れとは」

But only to the edge of town!
  • カミラがブリークフォール墓地への案内役を買って出ようとした様子を見たときのルーカンのセリフ。
  • 「でも町外れまでだぞ」で間違えようがない。

フィリンジャール「不潔なガキどもだな」

Nasty little buggers, aren't they?
  • クモ退治を引き受けた後フィリンジャールに言われるセリフ
  • aren't they?が訳から丸ごと抜け落ちている。このtheyはクモのこと
  • nasty little自体は対象を罵るよくある言葉なので直訳しなくてもよい
  • 「気色の悪いやつらだったろ?」くらいの意味合いだ

フィリンジャール「ようやく鉱山を再開してショールストーンを地図に戻せるな」

Finally, we can reopen the mine and put Shor's Stone back on the map
  • on the mapは「流行る」とか「有名になる」といった慣用句だが直訳してしまっている。
  • 「ショールストーンはまた活気づくぞ」とでもしたほうがよい

ヴィアルモ「オラフは命令を下し、ウィンターホールドは姿を偽った。ソリチュードへの攻撃の後、徹底的な破壊が続いた 部下は着飾って戦いに臨んだが、ウィンターホールドにとって無念極まりないことに、オラフの命令を覆した」

Olaf gave orders, Winterhold disguises. An attack on Solitude total destruction to follow. His men dressed up and then went out to fight, but they reversed Olaf's orders much to Winterhold's sorrow.
  • オラフ王の焚刑祭クエストの一節。選択肢の「オラフは偽装した兵にソリチュードの攻撃を命じた?」と、直後の「そして兵は意味を取り違えた」のセリフが突発的で難しくて訳せなかったと思われる。
  • 正しくは「オラフは命じた。ウィンターホールド兵の偽装、そしてソリチュードの徹底破壊を。部下たちは変装し出陣したが、オラフの命令をあべこべに受け取ってしまいウィンターホールドが悲劇に見舞われた」

ジャリー・ラ「考え直した方がいいぞ。お前はあの酒場で働くという、素晴らしい機会を逃そうとしているんだ」

You might want to rethink that. You're missing out on some wonderful opportunities, working in that bar.
  • 酒場で働くよう説得しているような感じになっているが、実際は計画の仲間に勧誘しているセリフ。その上、これを言われている相手は酒場の従業員。
  • 「考え直せよ、あの酒場で働いてちゃ素晴らしい機会を逃すことになるよ」など。

ジャリー・ラ「ソリチュードを通るんだろう? 大金を手にしようとは思わないか?」

You're passing through Solitude? Maybe you're looking to make some easy gold, yes?
  • 上記の会話の後、近くにいると主人公に向かって声をかけてくる。
  • まるでソリチュードに寄るなら使いを頼むとでも言いたい雰囲気だが。
  • 「ソリチュードを素通りか?簡単に大金を稼ぎたいと考えている、そうだろ?」と計画の勧誘をしている。


NPCセリフ等

ブリッテ「妹のシセルをひどい目に合わせるなら、教えてあげないわ」

If you beat up my sister Sissel,I won't tell.
  • ロリクステッドにいる双子姉妹のブリッテのセリフ。本当は「もしあなたが妹のシセルをぶっても、誰にも言わないわ」という内容の文。

クジェルドと若きクジェルドの会話

  • 二人のセリフが逆になっていて、クジェルドが若きクジェルドに「パパ」、若きクジェルドがクジェルドに「息子よ」と呼びかける。
    • ちなみに、内容は息子が母親に台所の手伝いを命じられたのを愚痴り、それを聞いた父が自立できない息子を嘆く、という会話。役割が逆になっているせいで駄々をこねるクジェルドが気持ち悪い。

ほら吹きのムアイク「ムアイクはなぜファルメルの目が見えなくなったか知らない。それはドゥーマーが消えた事とは何の関係もない。本当だ。」

M'aiq knows why Falmer are blind. It has nothing to do with the Dwemer disappearing. Really.
  • ムアイクが話すセリフのひとつ。
  • 「知らない」のではなく、「知っている」。本当だ。

若きイドグロッド「ジョリックのことは気にしないで。怒ってるわけじゃないの。本当よ」

Please don't mind Joric. He's not mad, really he's not.
  • 「mad」には怒るという意味もあるが、この場合は「気がふれている」とか「おかしくなっている」と訳した方が自然。

ソンニール「ただ生活費を稼ぎたいだけだ。モーサルが支配下にあればな」

I'm just a poor man trying to make a living. I'd leave Morthal were it in my power.
  • 妻がストームクロークに入るために自分と息子を捨てたと思っているソンニールが自分の境遇を嘆いている台詞で、生計を立てる力があればモーサルを出ていきたいという意味。肝心のleave Morthalを訳していないので、全く意味不明になっている。were it = if it were(仮定法過去)。

ブレイス「もしあいつがキスしてこなければ、こっちだってしょっちゅう殴らなくて済むんだから」

if he'd only kiss me, I wouldn't have to beat him up all the time!
  • 「あいつが私にキスさえしてくれれば」という意味なのだが本来の意味と真逆になってしまっている。
  • 正しい訳は「もしあいつがキスしてくれれば、こっちだってしょっちゅう殴らなくて済むんだから」
    • 「好きな子ほどいじめたくなる」というやつなのだろうか……。誤訳のせいでセクハラ野郎の濡れ衣を着せられたラーズ君……。

ブレイス「男の子、女の子、イヌ、猫…誰ともケンカしたくない」

Boys, girls, dogs, elders - there's nobody I won't fight!
  • 「elders」が何故か猫になっている。正しくは「大人」。
  • 「there's nobody I won't fight!」は「私が喧嘩したくない奴はいない」という二重否定である。
  • 「男の子、女の子、イヌ、大人…誰だって相手になってやる!」などと訳すのが適切か。

ブレイス「何を見ているの? 怖くないわよ。もしあなたがお姉ちゃんだったとしてもね」

What're you lookin' at? I'm not afraid of you, ya know. Even if you are my elder.
  • 女ドヴァキンでプレイしていれば違和感がないが、男であっても言ってくる。
  • 「あんたが年上でもね」でいいだろう。

マデシ「綺麗な安物と光り輝く宝石があるよ」

Beautiful baubles and gleaming gemstones over here!
  • baublesには確かに「つまらない物」といった意味もあるのだが「飾り物」といった意味でも使われる。
  • 宝石商の売り文句としては「綺麗な装飾品や光り輝く宝石はこちらで!」としたほうがよいだろう。

バリマンド「バリマンド様が剣で奇跡を起こすところを見ないか?」

Come to see Balimund perform miracles with steel, eh?
  • 自分のことを様を付けるのは良いとしてもsteelが剣はないだろう。剣さばきのことを言ってるように聞こえる。
  • 自分の鍛冶技術の素晴らしさを言ってるので「バリマンド様の鋼の奇跡を見に来いよ、な?」とでもすべき。

ステンダールの番人「ステンダールの慈愛がお前に注がれますように。番人はひとりしかいないのだ」

Stendarr's Mercy be upon you, for the Vigil has none to spare.
  • 複数人いらっしゃるようですが。
  • has none to spareは「余裕がない」「惜しまない」という意味。
  • 何の余裕がないのかはよくわからないが、恐らくステンダールは持ってる慈愛がないという意味と思われる。
  • 「番人は決して容赦しない」としている訳もあるが、こちらも少々ニュアンスがずれる。
  • 「ステンダールの慈愛があなたに注がれますように、番人は(慈愛を)与えられませんので」ということかと。
    • あるいは「ステンダールの慈愛が注がれるよう、番人は惜しみません」という意味か。

ダグニー「このスキーヴァーの巣穴で美味しいスイートロールが手に入らないなんて、馬鹿らしい」

Absurd that you can't get good sweet rolls in this skeeverhole of a city.
  • 自分がスイートロールを手に入れられないことを嘆いて、城から出たいと考えているように思えるが…。
  • 実際は「町のスキーヴァーの巣穴じゃ、美味しいスイートロールなんて食べられないでしょ、馬鹿みたいね」と、城の外に住むドヴァキンに対して嫌味を言っている。
  • skeeverholeもratholeの置き換えで「汚らしい住処」的な意味合いと思われる。

ヘイムスカー「私は今王位について呼吸し、私のものとなったこの土地を新たに作る。私はこれをレッド・レギオン、あなたのために行う、あなたを愛しているから」

I breathe now, in royalty, and reshape this land which is mine. I do this for you, Red Legions, for I love you.
  • 前段の「where my breath is long winter.(わが息が長き冬となる)」と繋がりのある文章。
  • 「王位について」が「王位の件」と勘違いしそうな文でちょっと意味がわからなくなっている。
  • またRed Legionsに向かって言っているのでこの場合のyouは複数形。
  • 「私は今、王として息を吹き込み、我が領土を再建する。レッド・レギオン、君たちのために、君たちを愛しているから」

アハラム「夫を亡くしてまだ悲しみが癒えない人に、どうしてそうやって話しかけるの?そんなに私が面白いの?何か下心があるんじゃない?」

Here you stand, talking to a married woman. Why? Am I that interesting? Or perhaps there are other things on your mind.
  • 夫のナゼームが健在の場合と亡くなった場合で2パターンのセリフがあるのだが、健在の場合でも亡くなったパターンしか話さない。
  • 「なぜあなたはそこに立ち、人妻に話しかけてるの?私に興味がある?それとも他に気になることでもあるのかしら?」

イソルダ「バナード・メアでお酒でも飲んだら? 食べ物が必要なら、それでもいいし」

So you can spend it on drinks at the Bannered Mare? If it's food you need, ask for that instead.
  • ブレナインに金を恵んでくれと頼まれた際の返答。なぜか酒を飲めと勧めてくる。
  • 「で、バナード・メアで酒代に消えるんでしょ?食べ物が必要ならそう言えばいいのに」と金を渡したら飲むので食べ物を渡そうとしている。

ソリチュードに初めて入った際の処刑シーンの会話

大きな間違いはないが、細かいミスが重なり、微妙に変な会話になっている。

DLCドーンガード関連


イスラン「警戒を常に怠るなよ。できれば眠らない方がいい…眠るのは弱者だけだ」

Be on your guard at all times. Avoid sleep if you can... Sleep is for the weak.
  • 大まかなところは翻訳されているのだがイスランは普通にベッドで眠るので皆に突っ込まれている台詞。
  • Sleep is for the weakは英国のマイナーなスラングで夜更かしして遊ぶときにふざけて言ったり、徹夜で仕事をする時の強がりで「寝る奴は弱者だ」と言うような意味。
  • つまりは「常に眠るな」と言う意味ではなく「警戒を怠るな、気を抜いて居眠りとかするなよ」という趣旨。
  • それでも英語圏でこれを言いながらベッドに行くイスランはネタにされてはいる。

セラーナ「二百年も一緒に埋まっていれば何か分かりそうな気がしてくるかも知れなかったけれど、そんな事はありませんでしたわ」

You'd figure a couple hundred years locked away with one would have given me some insight, but no.
  • 「a couple hundred years」を「二百年」と訳してしまっており、「知れなかった」と誤字もしている。
    • 「a couple of」は「a couple of hours」や「a couple of days」のように時間や期間の単語につく時は「二つ」ではなく、「いくらか」や「少々」といったような意味合いになる。
    • ちなみに「of」が略されているのは口語表現の一種なので誤字ではない。
  • 「数百年も一緒に埋まっていれば何か分かった事があるだろうとお思いなのでしょうけれど、そんな事はありませんわ」などとするのが自然な訳か。

ドヴァーキン「こちらの素性を詳しく知りたいのか?」

Are you saying you want to learn more about me?
  • セラーナに「一緒に寝てるだけじゃ何にも学べないということがよくわかった」と言われた際に選べる選択肢の一つ。
    • セラーナの発言にセクハラ、もとい大人のジョークで返す選択肢なのだが訳が固すぎて意味が分からなくなってしまっている。
  • 自然な訳にするなら「それはこっちの事をもっと色々知ってみたい、という意味か?」などとするべきか。

セラーナ「今のうちに手に入れてください!」

Get it now while we can!
  • セラーナの戦闘中の汎用セリフ。何を手に入れろというのか。
  • 「今のうちにとどめを!」的な意味合いであろう。
  • もっとも大半のドヴァキンは戦闘後、場合によっては後で見失わないようにと戦闘中にでも死体漁りを行うのでこれはこれで全然意味が通ってしまっているが…

セラーナ「私はこのように死ぬつもりはありませんことよ」

I'm not going to die like this!
  • セラーナの戦闘中の汎用セリフの1つ。別に敵の死に様を見て言ってるのではない。
  • 「このくらいの攻撃、致命傷ではない」と言っている。

騎士司祭ギレボル「エルフの矢が12本必要だ」

  • アーリエルの弓とセットの「太陽神のエルフの矢」をエルフの矢かを渡して作成してくれるのだが、実際に交換するのは20本。
  • twentyの初歩的な誤訳。12はtwelve。

DLCドラゴンボーン関連

フリア「階段は壊されてる。上に上がれるかどうか。上がっても、何か見つかるとは思えないわ」

The stairs are knocked out. I have no doubt you can find a way up. You never know, you may find something of value up there.
  • ミラーク聖堂を一緒に探索中に壊れた階段を見つけた時の反応。
  • 登ろうとするだけ無駄と言ってるようだが、実際は「あなたなら必ず上に行ける道を見つけられる。あそこで価値あるものが見つかるかもしれないんだから」と上に行く道を探すことを勧めている。

フリア「すごい! でも意味はあるの?」

Impressive! Was it worth the effort?
  • その後宝箱を見つけた際の反応。
  • 嫌味にしか聞こえないが、実際は「労力の見返りはあったか?」と見つけたお宝の感想を聞いている。

レドラン衛兵「最高だな。定住者がまた増えた」

Splendid. Another mouth to feed.
  • 嫌味を言っているというのはなんとなくわかるが「mouth to feed」で「食べ物待ち」や「扶養家族」というような意味。
  • 「最高だな。物もらいがまた増えた」など。

ミロール「飢えるくらいなら、これを食べた方がましだわ」

I'd rather starve than eat another one of those horrid turnips.
  • 逆の訳になっている。「こんなカブを食べるくらいなら飢える方がマシだ」。



誤植など


シェオゴラス(字幕)「ペラギウス三世」

  • デイドラクエスト「乱心」にて。シェオゴラスに今いた男(ペラギウス三世)について訪ねた際の字幕。音声の方はハイテンションな名調子で事細やかに長々説明しているにもかかわらず、字幕はこれだけ。
  • 英語版でもこのシーンのシェオゴラスは字幕に「Emperor Pelagius III.」と表示されているにもかかわらず、「Pelagius, The third.」と違うセリフを言っているため英語テキスト側のミスと思われる。

ミラベル・アーヴィン(選択肢)「ではラビリンシアンに云ってくる」

  • 大学クエスト「抑制」にて。異形魔法を倒しミラベルに報告する際の選択肢。「云」は「行く」の意味では無く「言う」という意味。ラビリンシアンさんに何かを伝えようとでも言うのか。


ボリー「義捐金(ぎそんきん)」

  • 訳は間違っていないが、音声が間違っている。
  • 正しい読み方は「ぎえんきん」。「捐」は「捨てる、なげうつ」で「義捐」は「義のために自分の財産をなげうつ」事。
    • 「捐」が常用外漢字のため新聞などに使う事が出来なくなり、代わりに同じ読みで「義援金」という語が作られたため廃れてしまった。

ボリー「何を言っているか分からない。妻ドリファ以外の女性とは決して寝たりしない」

I have no idea what you're talking about. I'd never sleep with anyone besides my good wife, Drifa.
  • ボリーの妻はドリファではなくニヴェノール。原文がそもそも間違っている。

アーンビョルン「溝(みぞ)の中で浮く事になる」

  • 訳は間違っていないが、音声が間違っている。
  • 「溝」は「みぞ」ではなく「どぶ」。

エランドゥル「最奥(さいおく)聖域に向かい、~」

  • 「さいおく」ではなく「さいおう」。

トルフディル「カホヴォイゼンの牙」

  • アイテム名、ジャーナルの表記は『カホヴォ「ゼイ」ンの牙』だが、音声は『カホヴォ「イゼ」ンの牙』と言っている。

パラごン

  • 盗賊ギルドクエスト「草の根分けても」でバレンジアの石を全て集めた後、王冠について説明するヴェックスの台詞の一部。
  • 「パラゴン」の「ゴ」だけひらがなになっていて非常にコミカル。この後にもう一度「パラゴン」という単語が出るが、そちらは正しく表記されている。

エズバーン「この扉を明けるつもりはない。私には構わない方がいいぞ」

  • 「開ける」が正しい。

トニリア「あなたには感心がありません。やるだけ無駄ですよ」

  • 「関心」が正しい。
    • 関心…興味をもつこと
    • 感心…心を動かされること

ヴィルカス、ファルカス、スコール「エイラの下で働いてるんだろう?〜」

  • アエラからのクエスト受注中にヴィルカス(ファルカス、スコール)に話しかけて選択肢「仕事を探しているんだ。」を選ぶと言うセリフ。ヴィルカスはちゃんと「アエラ」と言っているが、ファルカスとスコールははっきり「エイラ」と言っている上に字幕表記も三人共「エイラ」となっている。

プロベンタス「バールグルーフ首長の執政をやっている。」

  • 正しくはバルグルーフ首長。音声も字幕表記も「バールグルーフ」となっている。ゲーム序盤でホワイトランに訪れることもあり、誰もが一度は耳にして名前が間違ってない?と思ったことはないだろうか。

シグルド「市場のベレソアの店で働いているんだ」

  • 意味は通るが「しじょう」と読むより「いちば」と読んだ方が一般的でないだろうか。

男性アルゴニアンの挨拶「言う通り、それはありえる」

As you say, it will happen.
  • 意味は間違っていないが挨拶としては奇妙な文と訳。
    • 「あなたが言う通りだ」か、「あなたが言う通りになるだろう」などにすべきか。

男性アルゴニアンの挨拶「知らせだ」

Tidings.
  • 意味は間違っていない。これも挨拶としては妙な文。
    • 前作のオブリビオンで衛兵が「Good tidings」と挨拶してきた事などを考えると「いい知らせがありますように」という意味か。
    • あるいは単語そのものに大した意味は無く、アルゴニアンの独特な挨拶の一種なのかもしれない。
    • 「知らせか?」「何か用か」といった問いかけの挨拶だと思われる。


予言/預言

  • 星霜の書の説明などのセリフで「予言」と「預言」が入り混じってる。
  • 「予言」は未来予知、「預言」は神的存在からのメッセージ。
  • 星霜の書は高次の存在によって綴られた書籍なので基本は「預言」でいいだろう。
  • だが、過去現在未来の全ての出来事が記されており「予言書」的な側面もある。
  • なので文脈によって使い分けるべきではあるが、ゲーム内テキストにはあまり使い分けがされていないようである。



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最終更新:2024年04月24日 14:11

*1 スカイリムにおけるステンダールの呼び名

*2 もちろん単にローマ字読みすればいいわけではないが

*3 発音はジェ・ザルゴの方が近いが

*4 発音はマイークが近いのだが

*5 時折抜かされている

*6 前作では「白金の塔」と訳されていたが

*7 アルトマー(Altmer)、ダンマー(Dummer)、ボズマー(Bosmer)、オルシマー(Orsimer)、ドゥーマー(Dwemer) など

*8 Empire Cityなら帝都

*9 原語はglass。そのまま読むと窓ガラス等のガラスを連想する

*10 「アルクトゥス」と表記したほうが正しい

*11 蜂蜜酒は醸造酒であるが

*12 本来はドワーフの血が必要だが、絶滅したので他のエルフ種の血から複製を作ろうという話