「……なん、なの? アレは……」

フェイト・T・テスタロッサは自分と同等かそれ以上の出力を持って飛行する“其れ”の形容を視覚した刹那、驚愕を隠しえなかった。
其れは巨大な猛禽類の如き形容をしていた。或いは鋼の外殻を象った骸骨、とも呼べるだろうか。
凡そ生命体としては考えも付かない鋼の異形は暗雲つのる虚空を音速に迫る勢いで駆け抜ける。その背中の上に憮然として立つ年老いた男の危険など無視するように。
実質、危険は無かった。そもそもこの鋼の猛禽こそは彼の所有物であり、彼の駆る相棒であり、彼の創った子供でもある。その親が、この程度の事で危険が迫る事など無いのだ。
だがそれを知らぬ者は一概にこう思う。……如何な次元世界において、あのような超音速の中で直立していられる人間がいようか。
フェイトは己が眼を疑う。この音速という世界の最中だ、もしかしたら幻覚が見えたのかもしれない。フェイトは眼をこすり、再び眼前に己がやっとの思いでついて行けるスピードで滑空する其れを凝視した。


「ほう、まさか本当に私の魔翼機『バイアクヘー』の速さについて来れるとは……中々大した者だ。名は何と言うのかね?」


しわがれた、それなのに雄渾であり厳かな男性の声がフェイトの耳に届く。
それがフェイト・T・ハラオウンとこの鋼の飛行物体――鬼戒神『アンブロシウス』を駆る盲目の探求者『ラバン・シュリュズベリイ』との出会いだった。


◆◆◆

『運命の探求』
前編

◆◆◆


話は少し遡る。
其処は、フェイトが幼少時にすごしていた第97管理外世界と“よく似通った管理外世界”だった。
近郊の星々の羅列、数、大きさ、大気中の成分、濃度、地形に至るまでが総てが第97管理外世界と同一と判断される為、勘違いしても仕方の無い次元世界(ばしょ)と言えるだろう。
詳細でいえば、全く別の世界なのだが。
第97管理外世界と根を同じにし、血脈のように枝分かれした可能性世界の一つ―― 一種のパラレルワールドとでも言えば説明がつくだろう。何故此処に彼女が来たかと言えば、言わずもがな『ロストロギア』関連だ。
管理外世界においてのロストロギアの悪用を偶然確認でき、時空管理局の名の下にそのロストロギアの確保を命じられ、彼女はこの場に立っている。至極簡単であり当然と言えば当然の事であった。

そんな彼女が降り立った場所は、四方を大海が統べる、小さく、そして綺麗な円形をし中心部には切頭円錐の形状をした山が聳え立つ絶海の孤島。
念話によるオペレーターとの通信によれば、ここはニュージーランドとチリの間にある広大な海域に存在する無人島との事だ。
詳細な国名すら一緒だと、本当に此処が前に居た第97管理外世界ではないのかと疑ってしまい、フェイトは軽い苦笑を漏らす。
暗雲立ち込める空の下、それを堪えながら、己が相棒であるバルディッシュを携える。

『この島の中心部で魔力反応を確認。この波状、ロストロギアとの魔力反応が一致します』

「わかった。ありがとう、バルディッシュ」

『ALL.RIGHT』

その言葉と共にフェイトは小さくも、はっきりと口訣を刻む。
其れとともに沸き起こる膨大な魔力の奔流に身を任せる。が、ただ受け続けるワケじゃない。己から生成された魔力を使うのだから、それを完璧に繰らずして如何な魔導師か。
閃光。暗い空を裂く雷。何者も逃れ得る事の出来ない迅雷は主たるフェイトの身体を包み込んでゆき、循環し疾走し凝縮し凝結されていく。
まるで血脈を稲妻が駆け巡るような錯覚。光速と変わらぬ刹那の速度で彼女の身体の総てに魔力が行き届く。―――漆黒のヴェールが、顕現した。
彼女の身体を包み込むように纏われていく其れら総ては魔力によって編まれた衣服=バリアジャケット。黒を基調とし、羽織る外套は白。
先ほどまでアクセサリの様な形態を取っていたバルディッシュは「アサルトフォーム」と呼ばれる杖状の形態に移行され、彼女の右手の内に掴まれた。その姿はまるで物語にある死神を彷彿とさせる。
彼女の紅い双眸は切頭円錐の霊峰を見据える。向かう先はあの霊峰の内部。
本部オペレーターの指示もあり、其処に至るべき洞穴も、そのルートも確認が取れた。

(―――征こう、そして終わらせよう)

心の中で決意を顕わとし、彼女は虚空を蹴る/跳躍――魔力流転/浮遊+疾駆=凄まじい速度での飛翔。

漆黒の光が煌(こう)――と、軌跡の音を残光させて一直線に駆け抜ける。
暗い空を裂く雷の様に。絶望を裂く光輝の様に。天高く、天高く。


◆◆◆


雷光が空を駆けた場所よりも遠い彼方。
その巨鳥の如き異形が音速に迫る勢いで虚空を滑り、駆け抜けていた。
紫色に沈む色彩。巨大な鉤爪。なにより全身を覆う刃金。
生物(とり)と言うには、些か無骨と言えるモノ。
異形(バケモノ)と言うには、余りに神聖と崇められる存在。
人はソレを、『神』と呼ぶ。畏怖をこめて。敬意を胸に。

そんな神の背中に乗る一つの影。
音速に至る速さで飛行されていてなおも振り落とされず、なおかつ腕を組みながら遠方を見据える人の影。

……ふと、その『神』の内部から幼い少女の声が聴こえた。

『ダディ、私たちよりも先に誰かが来たみたいだよ』

対して人影は随分と低い、老人の様にしわがれながらも雄渾で厳かさなその声に語りかける。

「ほう、珍しい事もあるな。私たちよりも先に“あの島”を感知した者がいるとは……急がねばなるまい」

『そだね。魔力反応は一つだけみたいだし……痕跡としては転移魔術、に近いみたい。多分、“襲われるよ”』

「ふむ。よろしい―――レディ、思い切り飛ばしたまえ。蜂蜜酒は事前に呑んでるのでな、心配する必要はない」

まるで親子のように親しみを込めた会話。
幼い少女は無気力に声を荒げず、自分の愛しい子供に語りかける様に、その機影に呟いた。

『イエス、ダディ。……“フーン機関”、出力増加』

紫紺の機神が、吹き荒ぶ魔力を滾らせながらその声に応えた。
暗雲の下で疾走する昏い影。見上げる者達は一体何を思うだろうか。
そんな思考すら疾き消す音は遥か後方より再来する。

―――既に、その影は音という領域を超越していた。
紫紺の神影が翔ける。天高く。天高く。


◆◆◆


ルート上に敵がいない事は既に把握していたが、此処まで何の障害も無いとなると、逆に気持ちが悪くなってしまう。
在るとすれば、この島に降り立った時から感じていた、肌に粘つくような気色の悪い瘴気くらいだ。
其れもバリアジャケットを纏った際に遮断され、幾分かは楽になったものの、この生理的に、生物的に拒否反応を起こしてしまう匂いと感覚は消すに至らなかった。

『大丈夫ですか?』

バルディッシュが無機質な機械音で主に心配の声を上げる。
フェイトは多少無理して笑顔を作り、「大丈夫」という一言を告げる。
そこから時間も数分と掛からず、霊峰内部に侵入できる洞窟をようやく視認し、その前に降り立とうとした――瞬間、“視界が歪んだ”。

「―――ッ!?」

咄嗟にその場で停止する。警戒態勢から一気に戦闘態勢へ移行。バルディッシュの突出した部分より金色の魔光が現出―――ハーケンフォーム、展開。
眼前を確認する。影の一つすらない。動いてるモノが何一つ、生物の一体すら存在しない虚空。だが、その虚空にこそ“敵”がいるのだと、フェイトの予感が奮えた。
虚空が歪む。その歪みが、まるで“影”の様に見える。その“不可視の影”は何匹、何十匹と群れをなしている。よく見てみれば、四方八方、島中のありとあらゆる場所から歪んだ影がゆらゆらを蠢き、犇きあっている。そう、最初からこの島の全域のいたるところに張り付くように這い、浮かび、牙を見せるソレは“余りに多すぎて、気付くことが出来なかった”のだ。

「な……なんだろ、コレ……?」

そう疑問を口にした瞬間―――滑(ぬめ)り、と。まるで泥の中を蠢く様にソレが動き出した。
四方八方を疾駆する見えない影。どうするべきか。魔力反応は無いのに、其処にいるという感覚だけは理解できる。ジャミングが備わっているとでも言うのだろうか。

「コレが、敵だっていうの……!?」

だが、逆を考えればこれだけ数がいれば……どんな攻撃だって必ず当たるということだ。
魔力を練り上げる。展開される魔法陣。それに呼応する様に総計十発の魔弾が空中で“装填”される。
それを確認するまでもなく、彼女は口訣を刻む(引き金をはじいた)。

「プラズマ……ランサーッ!!」

無数の閃光が弾丸が射出された様に驚異的な速度で、文字通り縦横無尽に奔る。
曲がり、唸りを響かせ、雷光が螺旋の如き軌跡を描いて“不可視の影”を討ち倒す為に弾丸達は意思を持つように迫りゆく。
ボンッ!―――と、妙な爆発音を響かせながら、一つの弾丸が“不可視の影”を撃ち抜く。

『IGYAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!??』

断末魔の叫びを上げながら見た事も無いようなおぞましい色彩の血液を夥しく流しながら、浮遊していた“ソレ”は地上へ堕ちていった。

堕ちる敵の透明化が解け、その形容をフェイトは視覚する。
余りに表現しがたい、なんの法則性が見当たらない不定形で歪なカタチをした生命体……と呼べるかもわからないモノだ。
こんなグロテスクな奴等が、彼女の視界の隅々まで犇きあっていると思ってしまうと、フェイトは顔を引きつらせる事しか出来なかった。

だがそれでも弾丸に向ける意思は逸らさない。
もう、出来うる限りで良いから撃ち落す。見敵必中とは行かないが、当たればそれでいい。この数だ、何発も撃てば総て当たる。
彼女の魔弾は、狙う標的を逃さない。たとえソレが不可視の異形であったとしても。

何定もの雷光が暗雲の下で舞う。踊る。乱舞する。
それらは不可視の敵の脚を貫き、翼を刈り取り、或いは殺さぬ程度に其の身体に強烈な電撃をぶつけ、意識を強制的に停止させていく。
喩え彼女に魔力の制限が掛けられていたとしても、歴戦の魔導師だ。時空管理局の中でも相当の実力者に位置付けされる彼女が、“不可視の敵”程度にどうこうやられる筋など、皆無に等しい。

(よし、コレならなんとか―――何ッ!?)

そうしてフェイトが次の魔弾を装填しようとした、その時に異変が起こった。
のろのろと鈍く空中を蠢いていた“不可視の影”達が、突如として俊敏な動きをみせた。
まるで風の様に揺らめき、奔り、動く。発射して次なる敵を撃ち抜こうとした魔弾(プラズマランサー)の速度を持ってしても寸前にして捕らえ切れない。
“不可視の影”達はまるで弧を描くような軌跡を残したり、直角に方向転換したり、ありえぬ速度でありえぬ角度へ捻じ曲がり、多種多様な動きを見せながらフェイトを翻弄する。
元々視覚、魔力反応すらも感じられぬ厄介な相手だ。それが真逆ここまですばやい動きを見せるとなると、たとえ彼女の実力を持ってしても相手にしきれるかどうか解らない。

―――ならば、いったいどうすれば………!?

その醜態を“不可視の影”が哂う。異界の発音で。人間の脳髄では理解しきれない、超次元的な恐怖の哂い声だ。
嘲りながら、彼女を捕食対象とみなし、一気に彼女へ群がろうと。牙を滴らせて全周囲から襲い掛かる………その時、突如遥か暗雲の彼方より、“ソレ”は轟音を超えて飛来した。


「ハスターの爪よ!!」


低い男の詠唱が聴こえた瞬間、凝縮され凝結化した風の刃が彼女を守る様に、遥か上空から文字通り音速で豪雨の様に降り注ぐ。
吹き荒ぶ風の斬撃はまるで竜巻の様に螺旋を描き、彼女に群がろうとした“不可視の敵”の身体を縦横無尽に切り刻む。彼女に襲い掛かったおよそ総ての異形は皆、五体満足の総てを綺麗に切り裂かれ、遥かな大地へ墜落していった。

「え、……一体、何が……?」

驚愕する暇すら与えられず、彼女の頭上から飛来したのは、なにも風の刃だけではなかった。
影だ。余りに巨大な影だ。先ほどの“不可視の影”とは圧倒的なまでに相反を成す、“質量を持ちえた巨影”だ。
その影は一瞬にして彼女の頭上のすぐ目の前に現れたかと思えば、

「呆けてる暇はないぞ、君。さぁ、私について来なさい! 奴等はまた直ぐにでも襲ってくるぞ!」

先ほどの声の主がそう一言だけ残した後、遥か前方にあるあの山の頂上へ向けて巨影が飛翔する。
コチラから返す言葉すら出来ず、その影は真っ直ぐあの頂に向かっていった。
突然おこった出来事に混乱を隠せなかったフェイトも、すぐさま思考を取り戻して順応的に声を漏らす。

「……、これは……ついていく、しかないよね」

もはや考えている暇など無い。すぐさまこの場から離脱する事を考えればあの声の主が言っていた事は正しい。あの“不可視の影”たちが群れを成して襲ってくることだろう。
それに、声の主はあの敵の事を知っているらしい。
現地での情報収集とは余りに原始的だと思いながらも、フェイトは全力でその巨影の後を追う。

漆黒の軌跡がまた一定、暗闇を引き裂いて飛翔した。
音すら遠く。影をも残さず。ただその軌跡の残照だけを刻んでいきながら。


◆◆◆


そうして、現状に至る。
先ほどの巨影――刃金を纏った猛禽類の様な威容を模るモノの上で腕を組みながら笑う、黒い眼鏡をかけた、見た目からして高年齢になるであろうがそれにそぐわぬ強壮とした体躯を持つ男性。
因みに今の速度は限りなく音速に近い。近いはずなのに、そんな挙動で立ってられる人間なんて、フェイトは知りもしない。
かくいう彼女も、この巨影の速度についてこれたという事実も、人間としては考えられない程の所業ではあるのだが。自覚が無いのは時として致命的である。

「ほう、まさか本当に私の魔翼機『バイアクヘー』の速さについて来れるとは。中々大した者だ。君の名は何と言うのかね?」

男は嬉しそうにニヤリと口を歪ませながら問いかける。
バイアクヘー、というのは、彼が乗っているこの巨大な物体の事を言っているのだろうか。
そんな事を考えながら、突然の質問に少々しどろもどろになりながら、はっきりと口にした。

「時空管理局所属、フェイト・T・ハラオウン一尉です」

「時空管理局……? 知らない組織だ。――だが、君の名は『フェイト』と言うのか。うむ、良い名だ。これからのひととき、よろしく頼むよ、フェイト君」

「あ、はい! よろしくお願いしま……って、え?」

余りに唐突すぎる質問の応答の流れに身を任せてしまった所為か、彼が突如としていった言葉に無意識に反応しそうになる。
何故初対面の人間にこうも信頼の情を繋げてくるのか。そもそも、「よろしく頼む」って一体? フェイトの脳内はもはや阿鼻叫喚のさわぎへ変貌を遂げていた。

「あ、あのぅ……よろしく頼む、とは一体……?」

「君もあのバケモノ――いや、この島、『聖地クナア』の中枢『ヤディス=ゴー』に用があるのだろう? 違うかね?」

この島の名はクナアと呼ぶのか。フェイトははじめて知ったと、誰にでもわかるような表情で顔をしかめる。
「……違ったか」と男は苦笑を浮かべ、済まなさそうに手を上げる仕草をとる。

「あ、いや。たしかにこの島に用があるのはホントで、この島の名前が『クナア』っていうことは初めて聞いてですね……」

その言葉を聴くと、男は苦笑から何処か訝しげな表情でフェイトを見据える。
まるで人の心を、魂の隅々を見るような視線。まるで鷹かナニかのように鋭いそれにフェイトは少々たじろいだ。
その様子を、一挙一動を観察した挙句、男はまた先ほどと同じシニカルな笑みを浮かべる。

「嘘は付いてないようだ。ふむ……つまりは全くの無知、という事で良いのかな?」

的を得た答えだった。たしかにフェイトはこの世界については全くの無知である。
そもそも第97管理外世界と似ているからといって、詳細がどこまでも同じとは限らない。根本は同じでも枝と葉が全く違う世界には変わらない。
言わば私はこの世界にはじめて生まれた赤子同然。なんらかの目的は明確だが、それに付随する細かな情報は管理外世界じゃわからない部分も沢山ある。むしろ総てが解らぬことだらけだ。

「う……は、はい。そういう事になります」

だからフェイトは素直に、だがうな垂れながら正直に答えた。
その様子に満足したのか。吹き荒ぶ風に彼が纏う黒のローブが翻りながらも、全く気にせずに男は右手を真っ直ぐフェイトの方へ構えた。


「ふむ……ならば致し方あるまい。それでは、今から私は君の“臨時教師”だ」


「え、えっと……はぃ?」

正直、この流れについていくにはどうすればいいのだろう。
もうこのまま流れに身を任せてもいいだろうかと思案。が、彼女の理性が最後の力を振り絞り、それに歯止めをかけてくれた。

「なに、そう不思議がることは無い。私の本業はとある大学の講師でね。君の様に無知であり、育てがいのある人間には少しばかり教授させてやりたい部分もあるのさ。心配しなくてもいい。この仕事が終わると同時にその講義も終わらそう」

荒唐無稽な展開とは、このことを言うのだろう。
もう、彼女自身この流れから逃れ得る事は不可能と無意識的に判断してしまい、

「は、はい。よろしくお願いします」

と。きわめてスムーズに了解の意を述べてしまった。
もしや何かの術中に嵌ってしまったのだろうか。そうに違いない。
そんなうな垂れる彼女の様子を気にせず、年老いた男は勇渾で厳格な風情を纏わせながら、低い声で言う。


「嗚呼、そういえば自己紹介がまだだったな。―――私の名は『ラバン・シュリュズベリイ』。大学の講師と同時に、しがない魔術師をやっている者だ。よろしく頼むよ、フェイト君」


其れが、運命の名を持つ魔導師と魔風を駆る盲目の魔導師の、在り得る筈のなかった初めての邂逅となる。
それがこの後にどんな物語を紡ぐ原動力となるのかは、この時点では未だ解らない事だ。

それでも物語は紡がれる。次の物語へ。また次の物語へ。永劫と無限に続く物語(セカイ)へ。
これはそんな物語の一部。邪悪に侵された物語を打ち壊すための授業(カリキュラム)。講師は盲目の魔導師、生徒は運命の名を持つ魔導師のたった二人。
この御伽噺(オモイ)が、次の御伽噺に繋がる事を信じて。


では始めるとしよう―――諸君、講義の時間だ!



続く。

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最終更新:2008年03月23日 17:12