580 :名無しさん@ピンキー:2008/09/15(月) 16:46:40 ID:xgmPAaRZ
ああ、なんか即興で書きたくなってきた

だれか「タイトル」と「物語設定」と「男のスペック」と「女のスペック」を書き込んでくれ
レスくれてから10分以内にSS書いてやんよ↓

581 :名無しさん@ピンキー:2008/09/15(月) 16:57:51 ID:224cq5Pv
タイトル:>>580にお任せします。
物語設定:ライダーとヒッチハイカー
男のスペック:バイク・ねらー
女のスペック:クーデレ

こんなもんで良いかい?

582 :580にお任せします:2008/09/15(月) 17:21:06 ID:xgmPAaRZ
 工藤は動けるインドア派だ。
 今日も2ちゃんをやりながら、それに飽きると外へと飛び出す。
 と、いってもバイクを使って片道5分のコンビニに行くだけだが……
「あれ? 誰かいるぞ?」
 コンビニに行こうとしている工藤が見たのは、セミロングの少女だった。
 大学生の工藤より一回りぐらい若い。
 その女の子は画用紙のようなものを掲げていた。
「なんだろ? ヒッチハイクかな?」 
 工藤はなおも前進する。
 そして、その画用紙には<758>と書かれているのがわかった。
 工藤は女の子の意図がわからなかった。
 一思案をして、それが彼女の現在の所持金かなと思ってみたりした。
 彼はその女の子に近づき、
「お金持っていないの?」
 と聞いてみた。
 女の子は無愛想な表情で、
「うん……だからヒッチハイクをしている」
 と答えた。
 工藤はすぐ目の前に私鉄の列車があることに気づいて、その駅まで案内した。
「あ、758円だったらけっこういいところまでいけるよ」
「いや……違う……」
「ほら、お金出して」
 工藤は少女から無理やり財布を奪い、そのなかから580円分の切符を買った。
「580にお任せします」
 工藤は少女に切符を渡し、にこやかに笑ってその場を去った。
「いいことをしたなあ」
 呆然と切符をにぎりしめる少女を置き去りにして、工藤はコンビニで100円ウーロン茶でも買おうかと思った。
 だって俺金ないもん。

ごめん つまんね 失敗した感がある とりあえず工藤なんか死んでしまえ

698 :名無しさん@ピンキー:2008/10/06(月) 03:25:59 ID:It4SjmiH
リレー方式にでもするか?
例えば。舞台とシチュ決めて、キャラは作っていく。
分かりやすくするとこんな感じ
1.地震が起こり、部屋で二人きりなシチュ希望(リクエスト)
        ↓
2.おK 導入部投下
        ↓
3. 2の後に続くように書いていく。

だが…予想外の展開になり、続けにくくなりうる事もある罠…

700 :名無しさん@ピンキー:2008/10/06(月) 11:27:57 ID:eJzdEeR7
べつに書き手が何人かいるみたいだから、
テーマとか決めずに任せちゃったほうがいいのではない?

701 :名無しさん@ピンキー:2008/10/06(月) 16:33:25 ID:jyMTmkeo
リレー方式で悪い点
・予想外の展開になったら?がりにくい。
・そもそもリレースレ(?)っポイのがある気がする。

よい点
・面白そう。
・エロがかけない書き手(俺とか)は他の書き手に任せられる。

あまりにも過疎って来たときの最終手段としてはいいかもしれない。

702 :名無しさん@ピンキー:2008/10/06(月) 22:23:54 ID:xyijCSM1
リレーの他にもシェアワールド見たいなのはどうだろう?
世界観がきまってると結構書きやすいと思うんだ。
リレーについての投票は棄権で。なんとも言えん…やるなら参加するけど。

703 :名無しさん@ピンキー:2008/10/06(月) 23:00:36 ID:HQV9Xe5C
やるならやるできっとそんな流れは来ると思われ。

安価でお代、キャラの性格、世界観。
これくらいの縛りをつければ予想外ってのは無くなるかなと。
必要に応じて縛りを減らすなり増やすなり。

減らす=自由度高い、予想外おおい(かも)
増やす=自由度低い、予想外少ない(かも)

まぁ、楽しければいいんじゃないかと。

これ書いてたら>>582思い出して軽く吹いた。

704 :名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 02:56:56 ID:am1VnBE3
昼下がりに郊外に向かう準急電車は、長い編成にもかかわらずガラガラだった。
先頭車に乗っているのは、703と、先頭側の壁の向こうにいるらしい運転士ぐらいのものだろう。
週刊の漫画雑誌も、さっきから読み飽きて脇に捨て置いた。
あくびがでる。独りぼっちの郊外電車というのも悪くないが、所用とはいえ退屈だ。

電車が駅に止まって、ふらりと乗り込んできたのは、高校生ぐらいのジャンパースカート姿の少女だった。
小さなショルダーバッグと、スケッチブックを携えている。
ああ、これで空間を独占できなくなったな、と703は内心つぶやいた。
その娘はセミロングヘアの案外可愛らしい容貌だったが、どこか投げやりな無表情で、703の方へ近寄ってきた。
何だ? 宗教か何かか?
平板な声で彼女は訊ねてきた。
「あの……580円でどこまで行けますか?」
「は?」
少女が出したのは、580円の片道切符だった。

「……親と喧嘩して突発的に家出して、優しくしてくれる名古屋のおばーちゃんちに逝きたいけど
カネがないからヒッチハイクしようと道端でスケブ挙げてたら、バイクに乗ったヘンな顔の男が現れて、
勝手に580円きっぷ買わされて、電車に乗せられた、と?」
隣に腰掛けた無口らしい娘は、こくんとうなずいた。
いまどきヒッチハイクで名古屋まで行こうとする娘も身の程知らずだが、そのバイクメーンもかなり無責任な奴だ。
大学のゼミに工藤五八郎という無責任男がいるが、そいつといい勝負だな。

こっちも週末の暇つぶしに、郊外に住む友達の家に行くことを話した。
「大学の同級生でね……あ、パンあるけど、食べる?」
少女はちょっとためらったが、無言でうなずいた。

-----
次、任せた

705 :名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 04:59:37 ID:yVY58QTv
なるほど。
この少女(クーデレ)がいろいろな男性とふたりっきりになる物語ですな。
新しい試みということで、まあやってみよっか。

706 :名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 05:04:00 ID:yVY58QTv
10月の岡山。
車窓から見える紅葉の山々を感じながら、703は少女のうぐいすパンを頬張っている姿を眺めていた。
――いまどき家出ねえ。
家出という行動じたい、最近はドラマでも漫画でもすっかりお目にかけなくなってしまった。
だけど現実として家出少女という存在がいる以上、
703にはどう対応したら適切かということに、少々戸惑っていた。
「とりあえず名古屋なら、JR線に乗ったほうがいいと思うけど、
ここから一番近いところだと少し乗り越し料金がかかちゃうかな?」
「……」
「家族の人には、出かけるっていっているの?」
「……」
ガタンゴトン。
少女は、通り過ぎ行く電信柱の影3つ分の空白を置いて、
「うん。大丈夫」
とつぶやいた。
その言葉の真偽までは703には分からなかったが、今そのことを問い詰めても仕方がない。
「あと20分ぐらいしたらJRの小さな駅につくと思うから、そこで乗り換えたほうがいいよ」
「……はい……ありがとうございます」
一つ一つの言動において、非常にゆっくりとした話し方だったけど、
703の目には逆に、しっかりとした子だなあ、という印象をあたえた。
よく考えて、言葉を選んでしゃべるタイプだな、と。
「お金は持っているの?」
「……ぎりぎりですけど、問題ないです」
「……そっか」
問題ないといっている相手に、これ以上つっこめない。
つまり彼女にとって僕に声をかけたのは、路線や料金のことを知りたかっただけだ。
703はそう思った。
それから20分後、彼女は一礼をして列車から降りた。

ガタンゴトン。
読み飽きた漫画雑誌をもう一度開いてみたが、内容はまったく頭に入らない。
さっきの少女の姿が目に焼きついて離れなかったせいだ。
――あれ? あの女の子かなりかわいかったよなあ。
友達のところにいくよりも、なんとか口説いて名古屋までつきあったほうがよかったかもな、くそ。
少し行儀が悪いかなと思ったが、703は誰もいない座席にごろんと横になった。

-----
次、任せた

707 :名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 05:46:59 ID:7Jv9Yxn6
逃した魚は大きかった…等と取り留めもない事をしばらく考えていた703。
そして友人の701宅に付いた。ドアをノックしたが反応が無い。
彼に言われていた通り、裏の倉庫の方に行った。
エンジン音が聞こえて来て、排気ガスが見える。
「701~遊びに来たぞ~」703は声を掛けつつ工具棚の陰を覗き込んだ。
「アイツなら今帰省中だ、アタシにモンスターいじらせてな。」
灰色の整備服のお姉さんがいた。所々、オイルや煤で汚れているがとても綺麗な人だ。
T字レンチでボルトを締めたお姉さんは、車台の上からバイクを降ろした。
「うっし、終わり!あたしゃあのバカの従姉妹の清水京。アンタの事は聞いてるよ。」
二人で居間に行った。茶菓子とリモコンを渡すと京さんは離れに行った。
7O3は離れを覗いてみようかと考えたが止めた。そして五分後。
Gパンと灰色の作業ジャケットの彼女が現れた。髪を降ろした京はとてもセクシーだった。
「飯作るから座ってな。」笑顔でそう言って台所に立ったとき、彼女は純日本美人となった。

後よろしく 

708 :名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 12:56:40 ID:kHdYOqEp
俺は暗い道でたたずむ女の子を発見して、走っていた車を停止した。
スケブにナゴヤと書かれた文字に驚きつつ、駆け寄ってきた少女に話しかける。
「ナゴヤまでいきたいのか?」
「はい。でも途中でお金がなくなっちゃって…」
「しょうがないな… 近くのトラックステーションぐらいまでなら、乗せてやれるが…
 正直、ここでヒッチハイクするよりも効率がいい ナゴヤナンバーの車を探して交渉すればいいからな」
「…はい」
「まぁ、なんだ、後ろに乗ってくれ」
俺は後ろに乗せることを促す。
すると助手席に座っていた金髪碧眼の少女がわめく。
「ちょっと ばかへ~! 道ばたにかわいい女の子がいるから、車とめたんでしょぅ?!」
「い、いや、そういうわけじゃ…」
「……」
ナゴヤ行きたい少女は、地元では見慣れない容姿の少女を見、言った。
「日本人…ですか?」
「むかっ!」
「あ、いや、れっきとした日本人だ。ただ、容姿がちょっと違うだけdごはぁ!」
顔面を殴られた。結構痛い。
「ば・か・へ・ぇ・?」
「すまん」
「こっちも結構切羽詰まってましたので、遠慮無く乗ります」
「あ、こらっ!」
「どうぞどうぞ」
すました顔の少女。マリーは不満顔だが、致し方ないという感じだ。

「へー… そう… キミも家出なのか…」
「え? …も?」
「あ、うん、この子も、あ、マリーっていうんだけどね、初めて会ったときはそういう事情だったからね…」
マリーはふくれっ面だ。そんなに俺が少女と話すのが不満なのか…

「さぁ、トラックステーションについた。俺たちはこの後ちょっと急ぎの用事があるからね、済まないがここでお別れだ」
「いえ、ありがとうございました」
「お互い、がんばろう!」
「はい!」

そういうと、軽くクラクションを鳴らし、マリーとその場を後にした。

#580円少女が不憫でならないので、拾ってみました。
#後よろしく

713 :名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 23:25:51 ID:ujulx1+s
「これから言うのは独り言だから無視していいからな。
 アンタ、あんまり話すの得意じゃなさそうだし」
「……」

静かにうなずく少女を横目に、男はトラックを走らせる。

最初、トラックステーションで少女を見たときに、
男は自分の目を疑った。
ナゴヤと書いてあるスケブを掲げてボーっとしてるのだ。

良くて性質の悪い冗談、悪ければ詐欺だと踏んだが、
まぁ大丈夫だろうと、男は少女に近づき事情を聞いた。

なんでも、性質の悪い男に捕まり、有り金を意味のない電車代と交換させられてしまった事。
電車に乗ったは良いものの、途中で人に聞いて到底つかないと諦めて電車を降りた事。
気のいいカップルに乗せてもらってここまでたどり着いたこと。

「さっきも言ったとおり、乗せられるのは寝屋川まで。
 またトラックステーションで降ろすから、ゆっくり探すといい。
 ここよりも近い分、名古屋に行くトラックも多いだろう」
「……」

ちゃんと独り言だと推したのにうなずいてくれる少女。
いい娘だと、男は片隅に思った。

 

特に渋滞はなく、寝屋川まであともうすぐという所で、
男は少女の目が、小さな写真に留められていることに気付いた。

「妻だよ」
「! ……」
「昔事故でな、足が動かなくなったんだ。
 救われないことに、事故の原因が俺なんだ」

男は自嘲的に話す。
自分で独り言と念を推しても、誰かに聞いてもらいたかったのだろう。

「信号無視、今と違って走り屋が無茶なことを平気でしてた時だ。
 親からも耳にタコができるほど言われたのにな。」
「……」
「…今でもふと思うんだ。妻は俺といるだけで幸せだというが、
 あの事故がなければもっと幸せだったんじゃないかって」
「……」
「……おっと、くだらない独り言につき合せちゃったな。
 忘れてくれるとありがたい」

それ以降、男は何も喋らなかった。

714 :名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 23:27:58 ID:ujulx1+s

「んじゃ、ここでお別れだな。
 さっきも言ったとおり、ここの方が名古屋行きのトラックは多いだろう。
 最後まで送ってやりたいんだが、すぐに行かなきゃいけないところがあるんでさ」
「……ありがとうございました」
「ん、元気でな」
「あ…あの……」
「?」

少女は、ゆっくりと男に言った。

 

「愛する人のそばにいる。……それが一番幸せなのではないでしょうか」

 

男はあっけに取られたあと、苦笑した。

「そうか、それが一番幸せなのか……ありがとう」
「いえ……」

少女はばつの悪い顔をした。
きっと、年端の行かない娘に言われるのはどうかと、
今更考えて、後悔しているのだろう。

「んじゃ、今度こそお別れだ。名前は聞かないし言わないよ。
 次に会うことがあったら言うよ」
「はい」

軽くクラクションを鳴らし、男はその場を後にした。

 ※二人きりというのが趣旨だから既婚者もおkと踏んだ。
※2レスはありなのかどうかわかりませんでした。
※邪魔なら思いっきり叩くなりスルーして下しあ

717 :名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 23:40:39 ID:am1VnBE3
>>707
ぐつぐつと何やら煮える音の合間に、野菜を刻んでいる包丁の音が混じって聞こえてくる。
京は何やら作っているのだろう。
しかし、俺をほったらかしてイトコに接待まかせて、どこをほっつき歩いているのやら、と703は思った。
京がキッチンから首を突き出した。
「なー、まだちょっと時間かかるから。昼寝でもしてなよ」
「あ、どーも」
何だか落ち着かない。玄関に脱ぎ散らかしてあった701のものとおぼしいサンダルを履いて、外に出た。

701はバイク乗りだ。セローを1台持っていて、やっぱりバイク乗りで703と共通の友人の工藤(例のバカだ)とつるんで
ツーリングに逝ったりする。気まぐれな奴だから、約束すらほっぽらかしてバイクで出かけてしまうことがないでもない。
バイク好きなのはイトコがバイク乗りの整備士とかで、その影響だとは知っていた。
しかし、それがちょいとはすっぱでカッコいいお姉さんだとは聞いてなかったぜ。
赤とんぼのつがいが秋の午後に相応しく、つるみながら飛んでいく。
けっ、とんぼでさえつるんでるのに俺と来たら……
電車の家出少女のことを一瞬思い出し、それを無理に忘れようとしながら、裏手の倉庫に来た。

さっき京がいじっていたバイクは、コンクリートの床に下ろされて、黒光りしたボディを休めている……
ん?
703の視点がタンクとエンジンの刻印に止まった。
げげっ、よく見たら本物のハーレー・ダビッドソンじゃねーか。さっきは国産のモドキかと思ったぜ。
ちょっとやれた中古で、ノーマルからさほどいじられている様子はないが、ハーレーご自慢のVツインエンジンはクロー
ムの鈍い光を放ち、全般によく整備されていることがうかがえた。京の腕はしっかりしているらしい。
そうか……701め、大型取ってバイトで稼いでるとは聞いてたが、これを買うためか……俺に自慢する気だったな。
京のつてで仕入れて回送してもらってきたってとこだろう、と703は思った。
しかしセローからハーレーに一気昇格とは……免許取っても、無茶だぞ。
「おーい、メシできたよー」
京の声が聞こえた。

719 :名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 23:43:22 ID:am1VnBE3
茶の間に上がると、なんだか甘みの混じった味噌の香りが漂ってきた。思わず腹の虫が鳴る。
「ほい、遅いお昼だけど」
「すいませんね。701はどうしたんスか?」
「なんか、工藤とかいうのから呼び出しかけられてセローで出てっちゃった。そのうち戻るでしょ」
「あ、工藤か! しょうがねえなあ……」
どうせ701を呼び出してつるんでバイクで走って、峠近くのラーメン屋で工藤が701にたかってラーメンを食う、というパタ
ーンだろう。工藤はそういう奴だ。
701はしばらく戻るまい。どうせヒマだ、腰を据えた方がいい。
「じゃゴチになります」

丼に盛られたのは、野菜のたっぷり入った煮込みうどんだった……どろりとした黒みのあるつゆが独特の匂いを放つ。
ふうふう言いながら、京と差し向かいでうどんを食う。
何だか気恥ずかしい。
口は悪いがさばけたこの女性は、イトコに似ず落ち着きのある美人だった。
彼女の仕立てたうどんは旨かった。料理は上手いようだ。
「うん……おいしいです、これ」
「家伝の味噌煮込みうどん、けんちん風だ。こっちは野菜が手に入りやすくていいね」
女性と話すこともあまりないので、戸惑いながらも「半分田舎ッスからw」と誤魔化した。
「でも、珍しい味噌ですね」
「当然! わざわざ名古屋の八丁味噌持ってきたんだから」
ばたりと箸を置いて、703は京の顔を見た。
「名古屋!?」
「あたしね、名古屋のバイク屋に勤めてるんだ。701にバイクを持ってきてやるんで、早起きして高速ぶっ飛ばしてきた」

703は、つまみ食いをしていた頃のサザエさんのような顔になった。

724 :718:2008/10/08(水) 01:24:04 ID:BdNj4yWp
(さて困った。なんでこんなの拾っちゃったんだろう)
 彼は風呂場から流れる水音を聞こえないふりをしながら布団に潜り込んだ。

 * * * * * *

 夕方、通行量が多くなって真っ暗な国道沿いで煤にまみれたスケッチブックを持った少女が一人。男がどう
したのか、と質問すると、少女はこれまでの道程を静かに語りだした。岡山からここまで電車やヒッチハイク
を乗り継いでここまで辿りついたのだ、と言う。
「つーか君、まだ高校くらいじゃないの? 親御さん、心配してると思うけどなあ」
「……無いです。心配なんかしていません」
 彼女は意志の強い目で男を睨みつけた。本当にそう信じ込んでいる目だった。
「それだったらそれでいいけど。……で、君は今晩どうするの?」
 彼が訊くと、長距離のトラックに乗せてもらって親戚のいる名古屋へ向かおうと思っていると簡潔に答える。
「ふーん、真夜中に時速100kmですっ飛ばしてるトラックの運ちゃんが、歩道でスケッチブック持ってる
 子供に注目してくれるのか。すごいな、流石プロドライバーだ。そんなところにまで目が行くんだから」
 青年が意地悪く皮肉ると少女はぎくりと身を固くした。そんなことを考えてもいなかったらしい。
 ここは大阪と京都の中間地点ということでトラックの通行量は多いが、長距離輸送のトラックが止まること
は殆ど無い。高速道路に乗るなら大きな川の向かい側だし、名古屋方面へ抜けるならもう少し南から生駒山を
抜けていったほうが早いから、名古屋へ直接行くのはちょっと骨が折れるのだ。

(これはちょっとかわいそうな子だなあ……)
 少女に聞こえないように青年は嘆息した。
(所持金ほぼ0円で家出してここまで来れたのは彼女の人徳か、それとも運か。どっちにしろかなりツイてい
 るんだろう。ここで旅を終わらせてやってもいいだろうが)
「ウチでよければ泊まりに来るか?」
 そこまで考えたときに青年は口を滑らせてしまった。
「いいんですか!?」
「あー、でも一人暮らしだよ、俺。」
 バツが悪そうに彼は返す。高校生くらいの少女を一人暮らしの男の家に上げることになるからだ。
「……私は大丈夫です」
 少女はちょっと迷った様子を見せたがすぐに答えを返す。所持金も無いし、怪しい男の家でも仕方がないと
割り切ったのだ。
(……うわー、どうしよう)

 * * * * * *

 彼が布団に潜り込んですぐ、遠くの方から声が響いてきた。
「あのー、バスタオルを……」
 青年は頭を掻きながら起き上がった。どうやら出しておくのを忘れていたらしい。
「はいはいちょっと待っててね~」
(これはいつ洗ったっけな。……クサッ! ダメだ。こっちは……ちょっと臭いがおかしいけど、まあいいか)
 そんなことをしながら男が乾いてバリバリになったバスタオルとジャージを持って風呂場の前に立つとドアが
開いた。そして裸のままの少女が彼の胸に飛び込んでくる。
「……どうしてお風呂場にゴキブリがっ!」
(お嬢さん、そんなことよりあなたの格好を気にしてください。僕もうドッキドキです)

 


とりあえずエロパロスレだしエロを入れやすくしてみた。

……ここ初投下だよリレーも初参加だよ出来がマズかったらNGにぶちこんでくれよ俺もうダメだよ俺
とりあえず実家に帰ろう。それで岡山からのヒッチハイク少女見つけるんだ……

725 :名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 01:39:29 ID:g0hs0zM3
夕暮れ迫る高速道路を、1台のハーレー・ダビッドソンがヘッドライトを光らせ、時速65マイル≒104kmフ
ラットで疾走していた。

快調にプッシュロッドを踊らせて鼓動を響かせる自然空冷Vツインエンジン上にまたがり、フルフェイスヘル
メットにブルーのつなぎで身を固めてグリップを握るのは、京だ。
その後にセミフェイスのメットを被ってしがみついているのは、京のリュックを背負わされた703。

703が、往路の電車での小さな事件を京に話したのが、きっかけだった。
『大洲に住んでて、うちにカブの整備頼みに来るバアさん、こっちの方に孫娘がいるって言ってたんだよ。
息子夫婦が厳しくて、叱られてばかりいてかわいそうだから、遊びに来るとかわいがってやってるんだけど
ねえ、って――店で女があたしだけだから、整備に来るとあたし捕まえてヒマ潰してるんだ、バアさん』
スケブを持って名古屋に向かおうとしていた家出娘の話を京に語ったら、えらい話が飛び出した。

『その孫、口下手で無口だけど絵が得意で、いつもスケッチブック持ってるんだと』
『……同一人物ぽいですね』
腕を組んで考え込んでいた京は、しばしして思い切った様子で言った。
『……よし、じゃ名古屋行こ』
『へ? なんで?』
『その家出した娘、連れ帰るんだよ。話を聞いていると悪い子じゃなさそうだ。
たぶんどうにかして、名古屋のばあさんのとこまでたどり着くと思う。
でもさ、ばあさんに甘えるのもいいけど、いつまでも子供じゃいられないんだ。
親どもと向き合わせるために、帰してやった方がいい。
あんたとあたしなら話は通じると思う。一緒に来な。とりあえず行きはハーレーで連れてってやるから』
『あのー……ハーレー、701のですよね?』
『この京さんに整備おったけて勝手にツーリングに逝くバカが悪い。構わない、欲しけりゃまた名古屋まで取
りに来させる』
その気迫に押されてしまい、なるほど筋は通っている、お姐さんを放り出して遊びに行った701がいけない、
と思わず答えてしまった703だった。

京は事も無げに、1000ccをオーバーするハーレーVツインをキックスタートさせた。大した脚力だ。
「よくつかまってなよ。あたしのお腹に手を回して」
「え、いいんですか……いいんですよね(汗)」
二人の真下では、大きなエンジンの2個のピストンが毎分2000往復して力強い鼓動を響かせている。
京の細いウエストに腕を回していると、到底かないっこないのに、
「この姐さんのシリンダーと、俺のピストンで、3気筒目をセットしたいなあ……毎分20往復ぐらいで駆動さ
せて」などとアホな妄想が浮かんできた。
が、それも高速道路に乗るまでだった。

バイクの二人乗りで高速道路に乗るのは初めての703だったが、スピードによる風圧は物凄い。
ほぼ制限速度を守っているのだが、それでも落ちたらおしまいだ。
703の「ピストン」が急激に小型化していた。
以前見た映画の「イージー・ライダー」で流れていた「ワイルドで行こう」を脳裏で絶叫して反復しながら、振
り落とされないようしがみついているのが精一杯だった。
京の腹の内は、わからなかった。

------

※まとめた人より:以下に基づいて>>713は一部修正してあります。

716 :714:2008/10/07(火) 23:38:23 ID:ujulx1+s
ごめんやらかした。
浜松→寝屋川と脳内変換して下しあorz

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2009年02月23日 02:34