125 :名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 23:04:25 ID:16z4lCRz

今日、俺は中学からの悪友、高岡亮太郎の家に遊びにきていた 

しかし、亮太郎は妹を連れて、買い物に行くと言って家を出て行った。後に残ったのは…… 

(はぁ…、メッチャ気まずい……亮太郎~、恵美ちゃ~ん、早く帰ってきてくれよ~!) 

今、この部屋にいるのは、自分と、高岡の妹と同じ中学校の制服を着た女の子だけだった

(全く、高校生にもなって妹と同じ部屋なんて、あいつ絶対シスコンだな。今も二人仲良く買い物に行ってるし…) 

目の前にいる少女は、遊びに来た時に何度か見たことがあるのだが、名前も知らなかった

とにもかくにも沈黙が気まずすぎるので、何か話題を振ってみよることにした

「ふ、二人とも遅いね」

「そうですね」

一瞬にして会話が途切れた。そして再び訪れる沈黙・・・

(俺は馬鹿ですか?それともアホですか?一秒も会話を続けられないなんて…)

話題が何も思いつかばないので、とりあえず名前を聞いてみる。



126 :名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 23:06:46 ID:16z4lCRz

「俺の名前は吉田由広。君の名前は?」

「・・・・石井加奈です」

少女は一瞬驚いた顔をしながら、返事をする。そしてまたもや沈黙が訪れる。

加奈はそれ以上話し掛けるな、とでも言わんばかりに本棚に入っていた少女漫画を読み出す。

(はぁ…。しょうがない、俺も漫画でも読むか。)

そう思い、同じように漫画を読み出す由広。

しかし、高岡兄妹はいつまでたっても帰って来ない。

時間はすでに6時を経過していた。

(…帰るか、ここに居ても気まずいだけだし)

そう思い、亮太郎にメールを打ち始める。

と、加奈もどうやら帰ると決めたようで、帰り自宅を始めた
「あれ?恵美ちゃんはメール打たないの?」

「携帯を持っていませんので」

この発言に対し、少し驚く由広。

(へぇ。今時持ってない子もいるんだ。でも、俺も中学までは携帯なんて持ってなかったしな。そういう子が居ても不思議じゃないか)と、納得する。

「じゃあ俺がメールしとくよ」

「…ありがとうございます」

ペコリと頭を下げる加奈。

それでは、私は帰りますので。そう由広に言うと、サッサと部屋を出て行ってしまう



127 :名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 23:12:18 ID:16z4lCRz
「あ、送ってくよ。」

「いえ、いいです。歩いて15分程度なので」

では、と言いながらドアを開けた加奈。しかし…


「凄い雨だね…」

外はどしゃ降りだった。

「傘は持ってるの?」

「持ってないです。まさか降るとは思って無かったので…」

とりあえず、二人は部屋に戻った。

と、その時、亮太郎からのメールが届いた。

「なになに…、『外はどしゃ降りだし、明日は学校休みだし、今日は泊まってけよ。今から夕食の材料買って帰るから。加奈ちゃんにも伝えといて。』だって。どうする?」

「でも、そこまでお世話になる訳には…」

加奈は遠慮しているのか、迷っているようだ

「大丈夫じゃない?アイツの両親旅行中だし」

しばらく迷っていたものの、それなら…、と加奈は泊まることを決めたようだ。
 
161 :初心者:2007/09/11(火) 21:34:58 ID:+khWhBhn

「……、とりあえず、お風呂に入りたいんですけど、入っても大丈夫でしょうか?」
「大丈夫だと思うよ。あ、服の替えはある?」
「あ、そういえば…」
どうしよう、と困った風に呟く
「確か…、そこのタンスに恵美ちゃんのが…。確認取るからちょっと待ってて」
「はい、ありがとうございます。・・・でも、なんでそんなこと知ってるんですか?」
「え!?い、いや、俺は何回か泊まったことあるし…、その…」
思わぬ質問に、俺はしどろもどろになりながら答える
「フフッ、冗談ですよ。先輩がそんな邪なことを考える人じゃないのは知ってますから」
そう言いながら笑う彼女に、俺は思わずドキッとしてしまう
そういえば彼女の事をしっかりと見たのは、これが初めてかもしれない
腰までかかる髪に、中学生とは思えない長身。今時の女の子にしては長めのスカートから伸びる脚は、足フェチの人にはたまらな(ry 

162 :初心者:2007/09/11(火) 21:36:02 ID:+khWhBhn
とにかく、彼女はとても魅力的だった
やばっ、俺は何をドキドキして・・
「先輩、メールが来たみたいですよ」
気付けば携帯から聞き慣れた着信音が流れていた
「あ、やばっ」
急いでメールを見る
「好きなの着ていいって。あと、頑張ってって書いてあるけど・・・。なにコレ?」
「あ、い、いや、何でもないですっ!」
何故か解らないが、彼女が急に焦り出した。なんなんだ?
「ま、いいけど。風呂に入らないの?」
「えっと・・・その・・・」
どうしたんだろう?さっきからずっとボーっとしてるし。あ、もしかして・・・
「俺が風呂を覗くと思ってる?大丈夫だよ、そんなことしないから」
「い、いえ、そういう訳では無くて・・・」
「じゃあ、なんで?」
「・・・」
なんでもないです。そう言い残し、彼女はお風呂場に向かった
本当にさっきからなんなんだ?急に焦りだすし・・・ 

163 :初心者:2007/09/11(火) 21:37:46 ID:+khWhBhn
ま、いいか。考えても何か解るわけでもないし。考えるのを止めて、漫画を読み出した。



加奈が風呂に入ってから5分弱、腹が減ったなぁ、などと考えていると彼女が大きな声を出して、俺を呼んだ
「せ、先輩!ちょっと来て下さい!」
何かあったようで、彼女の声は若干涙声になっている
俺は急いで風呂場に行き、ドア越しに彼女に呼び掛ける
「加奈ちゃん、大丈夫!?何があったの!?」
「先輩、お願いです、シャワーを取って下さい!」
へ?シャワー?どゆこと?
いまいち状況が掴めず混乱する俺に、彼女は必死になって呼び掛ける
「先輩、お願いです!早く!」
「わ、わかった!」
そう言ってドアを開けると、いまさらながらここは風呂だということを思い出す。
風呂の中ということは、当然加奈も裸なわけで・・・
「う、うわぁぁぁ!」
思わず外に飛び出てしまった俺に、再び彼女が呼び掛ける
「先輩、早くシャワーを!」


164 :初心者:2007/09/11(火) 21:40:38 ID:+khWhBhn
「じ、自分でで取ればいいじゃないかぁ!」
「場所がわからないんです、早くしてください!目が痛くて・・・」
俺は彼女の方は見ないようにしながらシャワーを渡す





「・・・で、どうしたの?」
彼女にシャワーを浴びせられ、びしょびしょになった服を脱ぎながら聞いてみる
「・・・すみませんでした。実は私、一人で髪が洗えないんです・・・」
ん?なんだって?
「もっかい言って?」
「だから、一人では髪が洗えないんです!」
彼女はかなり恥ずかしかったのか、顔を真っ赤にしながら叫ぶ
しかし、中学生にもなって髪が洗えないとは・・・。これはかなり萌え(ry
じゃなくて、
「なんで一人で洗えないの?」 

165 :初心者:2007/09/11(火) 21:41:34 ID:+khWhBhn
「お母さんが私とお風呂に入るのが好きで、ずっと一緒に入っているんです。それで、自分では髪を殆んど洗ったことが無くて・・・」
一人で洗うと、必ず目にシャンプーが入ってしまうそうだ
「じゃあ今日は洗わなければ良かったじゃないか」
「先輩は男だからわからないかもしれませんが、女性にとって髪はとても大切なものなんですよ。だから、洗わない訳には、いかなかったんです」
そんなものなのかな?実際男の俺にはよくわからない。ま、いいか。
「それじゃごゆっくり」
「ま、待って下さい!」
風呂場から出て行こうとした俺を呼び止める
「先輩、一緒に入りませんか?」
は?なんですと?


166 :初心者:2007/09/11(火) 21:43:48 ID:+khWhBhn
「べ、別に変な意味ではなくてですね!先輩ずぶ濡れですし、寒いと思いまして・・・。それに、まだ髪をしっかり洗えていませんし」
なるほど、俺に髪を洗って欲しいという訳か。
しかし、ここで素直にハイという訳にはいかない。
なぜなら、ここは風呂場で、彼女は当然風呂に入る格好をしているのだ。
俺は聖人ではないので、欲望を抑えるのは不可能な近い。
「無理に決まってるだろ?」
結論は、もちろん無理
「で、でも・・・」
「君は女の子で、俺も一応男なんだよ?慎みをもちなさい」
そう言って部屋に戻ろうとした俺の腕をを彼女が掴む。
え?さっきは風呂にいたじゃん・・

167 :初心者:2007/09/11(火) 21:44:59 ID:+khWhBhn
もう一度言います。いえ、何度でも言います。
ここは風呂場で、彼女はさっきまで風呂に入っていました
ということは・・・
「な、何してんだよ!ちょ、君は今裸じゃん!てか、服が濡れる!」
「お願いします、一緒に入って下さい!」
彼女の顔が赤いのは、風呂のせいか羞恥のせいかわからない。
しかし、俺の顔も真っ赤だった。これは風呂のせいにしておこう
「は、離してよ!」
「一緒に入ってくれれば離します!」
彼女はなぜか決意を固めた顔をしていて、俺がYESと言わなければ絶対に離そうとしなかった
「わ、わかった!わかったから離して!さっきから胸が」
「え?・・・キャッ!」
彼女は悲鳴をあげて胸を隠した
あぁもう可愛いな!
「す、すみません・・・。それじゃ、入りましょう」
「あ、ああ・・・」
しょうがない、入るか…。い、いや、決してやましい気持ちがあるわけじゃないですよ?
たただ、一度約束したことは守らなきゃ…、って誰に言い訳してるんだ?
「先輩?どうしました?」
「い、いや、なんでもないよ」
俺は覚悟を決めて、風呂に入って行く。
どうなることやら・・・

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最終更新:2007年10月08日 20:00