ツツジの庭園

念佛宗(念仏宗)無量寿寺 佛教之王堂〜三国伝来の佛教美術

概要


念佛宗(念仏宗)無量寿寺の四月後半〜五月前半はツツジの咲く頃。
それは五輪塔周辺が、さながら浄土を示現する時節。
年に一度、二十万本以上のキリシマツツジやヒラドツツジで装(よそお)われ、この世のものとも思えぬ清景を醸し出す。
境内のいたるところ、また参道でも、燃え立つような紅の霧島ツツジが、参詣する人々の心を染め上げる。




ツツジの見所
五輪塔周辺
山門から本堂へと延びる槙の庭園
奥の院周辺
久世飛龍閣

銘木案内
奥の院周辺を典雅に演出する、日本を代表する霧島ツツジ 幅6.5メートル、高さ3.3メートル


ツツジの歌


夜遊の人は 尋ね来つて 把らんとす 寒食の家には 折り得て驚くべし (源順)
深紅に咲いたツツジはまるで火のようで、夜遊びの人は灯火と見間違え、折り取ろうとするでしょう。
寒食の家では、焚いてはいけない火かと驚くことでしょう。

古の歌人が詠じた、ツツジの鮮やかな紅は、今も変わらず、驚きをもって鑑賞されます。
しかしその華やかな色の奥には常に、いつ散るとも知れぬ無常感が漂います。


水伝ふ 磯の浦廻の 岩つつじ 茂く咲く道を またもみむかも (詠み人知らず)
水寄せる磯の入江の岩ツツジ、その咲き茂る道を、再び見ることがあろうか

故人を偲んで詠まれたこの歌は、華やかさの裏に潜む、無常の世のもの哀しさを感じさせる。
締麗に咲けば咲くほどに、散りゆく先々が思い起こされ、まさに美しさと儚さは表裏一体となって、人々の菩提心を発す縁(えにし)となった。



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最終更新:2012年03月06日 12:18