地蔵菩薩像 地蔵堂

念佛宗(念仏宗)無量寿寺 佛教之王堂〜三国伝来の佛教美術

概略


中国工芸美術大師(人間国宝)仏師制作。
全高3.9m。
金箔金泥仕上。

「地蔵」とは、サンスクリット語で、「クシティ・ガルバ」、即ち「大地の蔵」の意であり、一切衆生を救うために生命を護り育む存在を表している。
念佛宗(念仏宗)無量寿寺 佛教之王堂 地蔵堂中央にお把りされた地蔵菩薩像は、中国人間国宝 余國平佛師制作のもの。光背に包まれたそのお姿は、高貴、穏和、端正そのものである。
右手の錫杖は、人々を救うために、どんな障害物をも打ち砕いて進むためのものであり、左手の宝珠(ほうじゅ)は、衆生を限りなく利益(りやく)するためのもの。
地蔵菩薩は、五十六億七千万年先の弥勤菩薩(みろくぼさつ)の世になるまで、佛とならず、菩薩として六道界にとどまって、一切衆生を救うために、全てを捧げることを誓って(ちかって)下さっているといわれている。
地蔵菩薩の願いは、『地蔵菩薩本願経』に詳しく説かれている。
釈尊は、御自身が涅槃に入られた五十六億七千万年後に弥勒菩薩がこの世にお出ましになるまでの間、自らの代わりに衆生済度をするように、地蔵菩薩に託された。
地蔵菩薩は、「一切衆生済度の誓願を果たさなければ、我、菩薩界に戻らじ」との決意で宝珠と錫杖を携え、六道輪廻している衆生を、昼夜を間わず自らの足で探し出し、救い取ろうとしておられる。
また、地蔵菩薩は、子供を救う菩薩としても親しまれている。
幼くして父母に先立った子供たちは、「一つ積んでは父のため、二つ積んでは母のため・・・」と、父母を慕いつつ、饗の河原で石を積んでいく。その子供たちを、時折訪れる怖い鬼から護って下さるのが、六道界のどこへでも行ける地蔵菩薩。
地蔵菩薩の赤いよだれかけには、生前の我が子の匂いを嗅ぎ分けて、何とか早く救って頂きたいという、切ない父母の願いが込められている。








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最終更新:2016年07月03日 23:12