鐘楼

The Bell Tower
念仏宗無量寿寺(念佛宗) 総本山 佛教之王堂〜三国伝来の佛教美術



The Japanese Grand Bell 鐘楼


This tower hangs the Japanese Grand Bell. The bell, the largest of its kind in the world, measures 5.5m in height and 3.3m in outer diameter and weighs 48t.
A pair of Grand Bells, signifying the principle of yin and yang, was cast by Mr. Jiemon Oigo XII using the traditional techniques and special knowledge handed down generation after generation in Takaoka region that has been famous for casting since Edo period (1603-1867). The bells are topped with the cannons, one made in the shape of a dragon and the other a phoenix. The design of these bells is the first of its kind in the world, representing the unique
Nenbutsushu style.

念佛宗(念仏宗)無量寿寺式 鐘楼
和鐘で世界最大級(高さ5.5m 底径3.3m 重さ48t) を誇る大梵鐘。
この梵鐘は、江戸時代から由緒ある鋳物の伝統を有する高岡地方にて、十二代目老子次右衛門を継承する日本屈指の技術と経験をもって鋳造されたものである。
陰陽一対をもって一組をなすため、ニ鐘が鋳造され、一方が龍を象った龍頭、他方が鳳を象った鳳頭で、世界で初めての念佛宗(念仏宗)式造形である。


念佛宗(念仏宗)無量寿寺式 梵鐘 概略

高さ15.6m(基壇、棟飾り込)、桁行(幅)7.9m、梁間(奥行)7.9m
108点の彫刻で荘厳されている。

和鐘で世界最大級(鋳湯量50トン超、完成重量右48.25t左48.10t)を誇る大梵鐘が納められている。

樹齢一千年を超える 直径1.2mの大木からなる 十二本の木柱と七本の巨大な梁が世界最大級の念仏宗の和鐘の圧倒的な重量を支える。
The enormous weight of the bell is supported b玄12 pillars of 1.2m in diameter and 7 giant beams made ofwood aged over 1,000 years.


陰陽一対をもって一組をなすため、二鐘が鋳造され、一方が龍を象った龍頭、他方が鳳を象った鳳頭で、世界で初めての念佛宗式造形。

本堂の左右に建立され、合計108点の彫刻で飾られた二基の鐘楼の、樹齢一千年を超える直径1.2メートルの大木からなる十二本の木柱と七本の巨大な梁が、
この鐘の圧倒的な重量を支え、前代未聞の巨鐘が発する殷殷たる音は、一切衆生の魂を揺り動かし、その煩悩を消滅させんがため、四方へ遍く響き渡ります。



境内に谺(こだま)する殷々(いんいん)たる響き


参道の階段を上りきると、本堂前に広大な石畳の敷地が開けます。その両脇に世界最大級の和鐘を吊る二つの鐘楼が配されています。本堂に向かって右側が南鐘楼、左側が北鐘楼です。
鐘楼の起源は、遠く天竺(てんじく)の祇園精舎(ぎおんしようじゃ)に発しています。祇園精舎には、「無常院」と呼ばれる重病人を治療する施設があり、そこでは死に際して鐘が撞かれました。
その情景は平家物語に、「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり」と説われています。それが時代と共に変遷し、鐘楼となったのです。
念佛宗(念仏宗)無量寿寺「佛教之王堂」に据えられた、世界最大級たる二基の和鐘の段々たる響きは、境内に遍く(あまねく)沁みわたり、一切衆生の魂を揺り動かし、その煩悩を消滅させます。


念佛宗(念仏宗)無量寿寺の世界最大級の和鐘


他に類を見ないこの巨大な和鐘は、江戸時代から富山県高岡地方にて、由緒ある鋳物の鋳造技術を有する老子製作所(十二代 老子次右衛門を継承)が、日本屈指の技術と経験を駆使し、砂を粘度で固めて炭で焼く、という数百年来の伝統技法「双型法」で鋳造した会心の作です。
梵鐘の研究で著名な坪井良平氏の、
「梵鐘は、それを生み出した時代の精神と、それを作った人々の文化的素質を遺憾なく反映している」との言葉によれば、この和鐘は、念佛宗(念仏宗)無量寿寺の千年先にも及ぶ衆生済度に懸ける精神を伝えるものであるといえるでしょう。

平成21 年5 月4 日付
北陸地方の有力紙「北日本新聞」朝刊に掲載された、念佛宗(念仏宗)無量寿寺佛教之王堂 最大級和鐘(ニ基一組)の製作記事

「世界最大級かつ二つ一組」「忘れられない大きな仕事」「職人としても血が騒ぐ仕事でした」など、老子製作所会長が、念佛宗(念仏宗)無量寿寺 佛教之王堂の和鐘作りにかけた情熱と完成の喜びを振り返りました。

総勢36 名が綱をとり二基の党鐘を交互に軍身の力で撞く


梵鐘(ぼんしょう)の教え


『増一阿含経』には、梵鐘の功徳として、「鐘を撞けば、一切の悪道の苦しみ、煩いから離れる」と説かれているように、その音は、人々に菩提心を起こさせ、衆生済度に導きます。
日本の伝統文化である、大晦日の除夜の鐘は、煩悩の暗闇に警えられる夜を払い、大涅槃の明るみへ至るべきことを教えています。


除夜の鐘


人間には悟りの妨げとなる百八の煩悩があるとされており、梵鐘の上部にある百八の突起はその煩悩を象徴しています。
古歌に、
「初乳房含むや欲の始めかな」と詠われているように、この突起は乳を象ったものであり、「乳頭」と呼ばれています。
大晦日には、この煩悩を振り払うため、除夜の鐘が撞かれます。
西方に向かい、左右とも三分おきに百八回撞かれる鐘は、実に五時間以上もの問、新年の夜明けを待つ周囲の山々に谺します。


念佛宗(念仏宗)式造形


陰陽一対をなす梵鐘は、頂部の意匠が、特徴的な念佛宗(念仏宗)式造形をもっています。
陽は、火の象徴「鳳」、陰は、水の象徴「龍」を表し、いずれも優れた帝王が出現して天下が治まった時に現れる霊獣とされています。
その鐘の音色も、龍頭の鐘は、唸りを伴った低く重厚感のある響き、鳳頭の鐘は、高く透明感のある響きで、共にー撞きで三分近くもの長きにわたり、段々と鳴り続けます。

龍頭(北梵鐘)
鳳頭(南梵鐘)






最終更新:2022年11月13日 13:19