露になった俺の肉棒をミズキは優しく摩り、握る。まだ半勃ち状態のそれは刺激に反応し、勃起してくる。  勃起したのを確認すると、ミズキは口の中にペニスを含んだ。カリから裏スジまで丹念に舌を這わせる。ピチャ、ピチャと舐め回す淫らな音が鳴り響く。足先から脳髄まで快楽が突き抜けた。  「うぅ、はぁぁぁー! うわぁ!」  思わず声が漏れる。  十分に熱と硬度を帯びた肉棒からミズキは口を離し、眺めてから手に取った。  「もう大丈夫みたいね。さぁ、太くて熱いのを頂戴!」  その言葉の後、ミズキは自らの局部に俺の怒張したペニスを埋めていく。  ミズキの局部は愛液がトロトロと滴り落ちる程に濡れそぼり、何の抵抗も無く異物を受け入れていく。  「あぁ! 奥まで入ったわ!」  俺の肉棒は根元までミズキの秘所に収まった。  それを確認した後、騎乗位の体位になり、腰を大きくグラインドさせ始めた。  縦に横に下腹部を振り乱す。  ズジャッ! ズジャッ! ヌチャッッ! ヌチャッッ!  粘膜と粘膜、粘液と粘液が激しく交わる音がした。  凄まじい快感が全身を駆け巡る。だが、俺の理性は完全には奪われては無かった。  ミズキに言葉を、疑問を投げ掛ける。  「ぐっ……! なぜ! なぜだ!」  ミズキは不思議そうな表情を浮かべる。  「何が? どうしたの急に?」  「何でお前はこんな事をするんだ? お前は一体……?」  ミズキは一呼吸置いて答えた。  「ふふふ、いいわ。答えてあげる。当然、予想出来てると思うけど、私は人間じゃない」  「人間じゃないとしたら……何なんだ?」  「妖(あやかし)と言えば分かりやすいかしら」  「あやかし……!」  「清童の精を糧として存在する妖。それが私、真辺ミズキよ」  「それがお前の正体……」  これで分かった。なぜ男子児童の命ばかりを狙うのかが……。  「分かったところで、あなたにはどうしようも出来ない。大人しく私の糧となり、その命を捧げなさい!」  ミズキの腰の動きは一向に収まる気配が無く、むしろ激しさを増す。  与えられる刺激に俺はもう限界を迎えそうだった。  「はははは、アソコがビクビクしてるよ! もう限界みたいね! いいわ! 出して! たくさんの精を私に与えて!!」  トドメとばかりにミズキは深々と腰を落とした。  その衝撃に俺は耐えられず、ミズキの中に大量の白濁液を吐き出した。  ドク! ドク! ドク! ドク!  「あぁ!! 熱いのが! いいわ!」  ミズキは全身を振るわせる。  だが、俺はその瞬間を逃がさなかった。  消えそうな意識の中、俺は舌を思いっきり噛み切る事で気力を回復せしめた。そして、拘束が緩んだ触手から這い出た。  そう、触手はミズキと完全に連動しているのだ。ミズキの注意が別に逸れると触手は動きを緩めてしまうのだ。前回の時にそれが分かった。  触手から抜け出した俺はプールの水底へと潜り、光る物を拾い上げた。    それは、“家庭科室の果物ナイフ”で、触手に絡め取られた果物ナイフは“家の台所の果物ナイフ”だったのだ。  俺は囮として“家の果物ナイフ”を持ち出し、本命として事前に“家庭科室の果物ナイフ”をプールの底に沈めておいたのだ。  俺の一瞬の動きにミズキも反応が鈍った。  俺は果物ナイフをミズキの腹部へ深々と突き刺した。  一瞬の静寂が周囲を支配した。  その後、人とは思えないミズキの絶叫が闇夜に轟いた。  「ギヤアアアアアァァァァァァァァァアアアアアアアアアアー!!!!!」  ミズキは大きく体勢を崩し、触手は完全に消え去った。  腹部に突き刺さった果物ナイフから鮮血では無い、黒い液体が吹き出ていた。  「お、おのれぇぇええー! よ、よくも……」  先程までの穏やかな表情から一変し、ミズキの形相は禍々しいものとなっていた。  しかし、もはや彼女に抗う力は残されていなかった。  ミズキは大きな水音と共にその場に崩れ落ちた。  プールに大量の黒い液体が漂う。  俺はその光景をただ呆然と眺めていた。  どれほどの時間が経っただろうか。俺には分からない。いつの間にか俺は意識を失っていた。  朝日が差し込む。  俺は目覚めた。  場所は自室のベットだった。  服装はパジャマであり、裸では無い。  全て……夢だったのか……?  俺は頭を抱えた。  その時、俺は気付いた……。  俺の手には謎の黒い液体が付着した果物ナイフが握られている事に。  夢じゃない……。  その後、俺は真辺ミズキという生徒が行方不明になったという話を聞く。彼女の死体は発見されていない。    ミズキはあの後、一体……?  それは、謎のままであった。  完結