エイドラ

  • 人間やエルフなどの定命の者が住む世界「ムンダス」の創造に関わった神々。
  • アヌとパドメイによって生み出された存在であり、多くの人々に崇拝されている。
  • 同じ神でも地方によって様々な名前で呼ばれるが、帝国では特に九大神が有名。
  • 一般的に善なる存在とされるが、定命の者に対して残酷な仕打ちを見舞うことも少なくないため、あながち善良とは言い切れない。
  • しかし、灰汁の強すぎるデイドラに比べれば、エイドラは人間にとって遥かに親和的な存在と言える。
  • 祈りを捧げれば病気や怪我を治療してくれたりと、地味に有り難い恩恵を授けてくれるのもその証拠。
  • ムンダス創造時の契約のために死ぬ可能性を持つ。それゆえか、現世への介入は滅多に行わない。
  • ムンダスと、エイドラの座するエセリウスとの間にはオブリビオンがある為、頻繁に干渉すること自体が難しいとも考えられる。
  • 全体的に秩序を遵守する傾向にあり、それらが破られることを善しとしない。
  • 「エイドラ」はアルドマーの言葉で「祖先」という意味。エルフは自分たちをエイドラの末裔だと考えている。
  • 露出が多く個性的なデイドラロードと比べると、エイドラは出番や固有アイテムに乏しいため影が薄くなりがち。
  • そのためか、本作ではアミュレットや像などの大衆向けグッズが追加。より身近な存在になった。

九大神

  • 帝国の国教である九大神教団が祀っている九柱の神々。
  • 元々は八大神だったが、タロスが加わって九大神になった。
  • 八大神はノルドの宗教とエルフの宗教の習合で生み出された。
  • ロルカーン(ショール)はノルドの宗教において重要な存在だったが、エルフの宗教との軋轢を防ぐため八大神からは除外された。
  • 現在、白金協定によってタロス崇拝を禁じられているため、帝国側では八大神と呼ばれている。

タロス

セプティム朝の祖タイバー・セプティムが死後神格化された存在。
白金協定が結ばれる以前は、九大神の一柱に数えられていた。
特にノルドに根強く支持されており、過去においては、タロスこそを真の神とする「タロスカルト」なる宗派が存在していたほど。
アトモーラ生まれのタロスと呼ばれるが、ハイロックのアルカイア王国出身という説もある。
皇帝に即位する際、ノルド風のタロスから、シロディール風のタイバー・セプティムという名前に改めた。
スカイリムではイスミールの名でも知られている*1
スカイリムはタロス所縁の地であるため、今作では様々な場面で、彼を称えた彫像や物語に出会うことができる。
彼のアミュレットや祠は、疾病治療などの他に、シャウトの充填時間を短縮する珍しい恩恵を授けてくれる。
しかし、彼の成し遂げた偉業の数々は、残虐性や冷酷さに裏打ちされた、血塗られた功績であった。
例えば、モロウウィンドから献上されたドワーフ製の巨大ロボット「ヌミディウム」を操り、
かつて侵略者に対して無敵を誇っていたアルドメリや、サマーセット島を大混乱に陥れた。
この事件の禍根こそ、サルモールがタロス崇拝禁止を強く求めるに至った要因の一つである。
また、英雄神ウルフハースと元サイジックのズーリン・アルクタスを言葉巧みにそそのかし、ヌミディウムの起動に協力させたが、
その結果ズーリンはリッチ化し、死ねなくなってしまった。
TES3の終盤においては、老兵に扮して現世に現れ、コイン一枚で主人公の功績を横取りしようとした。
このように、良く言えば強かな策謀家、悪く言うなれば英雄の皮を被った外道と、かなり評価の分かれやすい英雄神である。

アカトシュ(時の竜神)

九大神の主神であり時の竜神の異名を持つ。
神々の中で最初に生まれたとされ、アカトシュが生まれると時が始まったといわれる。
多くの国で様々な名でもって慕われており、エルスウェアのカジートにとっては大きな猫「アルコシュ」であり、
サマーセットのハイエルフにしてみればアヌの心臓「アーリエル」であるなど、その解釈は様々。
元々アカトシュは古代エルフ、アイレイドの神であったが、奴隷にされていた人間アレッシアと契約を交わし、
デイドラを操るアイレイドを倒すためにムンダスとオブリビオンとの間に障壁を作り、デイドラを封じた。
スカイリムのノルド達にはアカトシュの別名であるアルドゥインという名で恐れられていた。
収拾がつかなくなったダガーフォールで「西の歪み」を引き起こしたり、
マーティンを代償にして現世に召喚されるなど、現世への介入を多く行なっている珍しいエイドラ。
今作では地元補正のタロスにお株を譲り、露出は抑え気味であるが、それでも要所要所にちゃっかり関わっている。

アーリエル(アルドマーの王)
エルフの信仰におけるアカトシュ。アーリエルはアヌイ=エルの魂であり、アヌイ=エルはまた万象のアヌの魂である。
エルフの信仰の大半において主神となっており、アルトマーおよびボズマーの大半は自らをアーリエルの直系であると主張している。
神話ではロルカーンの心臓を矢にくくりつけて飛ばしたといわれている。

アーケイ(生死輪廻の神)

埋葬や葬式などを司り、季節とも関連付けられる神。
定命の世界が作られる以前は存在していなかったとされ、それゆえに「定命の神」とも呼ばれる。
不死者や死霊術師などを否定するため、それらに深く関わる者からは敵視されているが、アーケイや彼の信者自体はかなり穏健。
ナミラなどを信奉する異教徒の厚生にも手間や時間を惜しまず、
平和的に言葉で解決するよう尽くし、非常に理性的で誠実な教えを説いている。
アーケイ自身は以前は人間だったとも言われており、マーラが出した選択肢の結果神になった存在とも考えられている。

キナレス(大気、空の女神)

天や風、元素及び空気中の目に見えない霊の神。スカイリムではカイネとも呼ばれる。
ペリナルと共にいたモーリアウスと関連付けられる事が多い。
かつてドラゴンしか持ち得なかったスゥームを、古代ノルドに授けたのも彼女だと言われている。
そうした由縁から、ハイ・フロスガーのグレイビアード達はキナレスを祖として崇めている。

ジュリアノス(知識と論理の神)

文学、法、歴史、反論の神。主に魔術師に信仰されている。

ステンダール(慈悲の神)

慈悲の神。またの名を身代金の神とも。
かつてはノルドの神であり、彼らに捕虜を取ることの利益などを説いたと言われている。
しかし、自身の意思にそぐわない無慈悲な行いをする者には、
たとえ信者であっても容赦無く末代までの呪いを掛けるなど、極めて冷酷な一面も持つ。
オブリビオンの動乱以降、彼の信徒達が『ステンダールの番人』を名乗り、デイドラや吸血鬼等の討伐を行うようになった。

ストゥーン(身代金の神)
ノルドにおけるステンダールの前身で、ツンの兄弟。
ショールの盾の従士であり、ストゥーンはアルドメリの神と戦った戦神だった。
彼は人間にどのように捕虜を取るか、また捕虜を取るのにどんな利益があるのかを示した。

ゼニタール(仕事と商業の神、交易神)

様々な国で信仰されているが、その多くが謎に包まれているという特異なエイドラ。
ゼニタールの崇拝者はその起源が謎に包まれているにもかかわらず、ゼニタールは「必ず勝つ」神であると言う。
彼の試練を受けている間は、一切の商取引ができなくなるとか。

ディベラ(美の女神)

美しさを司る女神であることから、男女共に大きな支持を集めており、分派も多く存在する。
芸術の神でもあり、文化芸術を生業とする者からの信仰も篤い。
今作では御姿を模した飾り用の石像が複数追加されたりと、他の九大神に比べ若干優遇を受けている。
彼女の像は各所で人気を集めており、聖堂に設置され偶像扱いされたり、
階級問わず人々によって棚に飾られたりと、至る所で目にすることが出来る。

マーラ(愛の女神)

慈愛・恋愛など愛のつくもの全てを司る。豊穣の女神でもある。
聖堂で病人を治療したり、死刑囚を送り出す時も、彼女の神官が立ち会う辺り徹底している。
結婚の証には、彼女のシンボルを象ったアミュレットを使用したりと、特に庶民に身近な女神様。
今作ではマーラの信者に依頼され、スカイリムの愛を成就させるクエストが追加。
愛の女神だけはあって血なまぐさい要素は一切存在せず、彼女の命を受けたドヴァキンは、
各地の報われぬ恋人達の愛の架け橋となるために奔走することになる。
クエストを完遂して彼女の使徒になると、非常に有り難い恩恵を授けてくれる*2

その他のエイドラ


ロルカーン(不在の神)

創造主、トリックスター、試練を科す神として知られ、タムリエル中の神話に登場する。
定命の者の世界、ムンダスの創造を計画したのがロルカーンだと言われている。
他のエイドラを説得あるいは騙して共にムンダスの創造を行ったが、この創造の代償としてエイドラは不死でなくなってしまった。
エイドラはロルカーンに罰を与えることを決め、ロルカーンは心臓を引き抜かれた。
自分たちをエイドラの末裔だと考えるエルフにとっては、自分たちと精神世界との繋がりを断ち切った忌まわしい存在。
伝承ではロルカーンは常にエルフの敵であり、そのため古代人類の英雄であった。
シロディールではシェザールがロルカーンの別名だといわれている。
秩序とは無縁な性格の為に、一部の神学者からはデイドラではないかとも考えられている。
ちなみに彼の心臓とされていたものは、ネレヴァリンによって既に破壊されている。

ショール(冥界の神)
ノルドの信仰におけるロルカーン。勇敢なノルドが死後に赴く世界、ソブンガルデの主。
かつては主神の地位にあった。神話ではノルドを率いてエルフと戦う血に飢えた武将として描かれている。

ツン

逆境に対する挑戦を司るノルドの神。既に消滅してしまっている。
ショールの盾の従士であり、ショールを異国の神々から守ろうとして命を落とした。今作ではソブンガルデで門番をしている。

トリニマック

初期のアルトマーの強大な神で、場所によってはオーリエルを凌ぐ人気があった。ロルカーンの心臓を抜いた神とも言われる。
彼がボエシアに敗れその身を食われた後に糞となって蘇ったのがマラキャスと言われている。

マグナス

魔術の神。ロルカーンの計画に加担して定命の者の星「ニルン」を作った。
その際にエセリウスからマジカの流れを利用していた為、今も定命の者たちは魔法を使うことができる。
ニルン創造後、ロルカーンのやり方に嫌気がさしてエセリウスに逃げ帰ってしまった。

ラジン

エルスウェーアで信仰される神。
定命のカジートだったが、あるとき手に入れたカジートの指輪の恩恵により、誰にも捕まえられない盗賊として知られるようになった。
女帝キンタイラの刺青を盗んだ逸話等、様々な物語が語り継がれている。
その末路は、あまりにも指輪を酷使したせいで、追っ手から逃れる前に指輪から見捨てられてしまうという、あっけないものだった。
死後に神々から生前の行いの善し悪しはともかく、その器用さや技術を後の世に教えるべきと諭され神に昇格させてもらった。
現地では、主に盗賊から崇拝を集めている。

フィナスタール

アルドマーの英雄神。
太古のアルドマー達に歩幅を縮めることで寿命を100年延ばす方法を教えたとされる。
前々作Morrowindにフィナスタール由来のアーティファクトが登場している。

シラベイン(ウォーロックの神、見習いの神)

アルドマーの魔術の神。
第一紀2200年のスラス疫流行の際には、当時のアンヴィル王ベンドゥ・オロに祝福を与えてスロード討伐作戦を成功に導くなどしている。
その後、なおも疫病に苦しむ民に自らの指輪を授けて多くの人命を救ったとされる。
この指輪は現存しており、こちらも前々作Morrowindに登場している。

イフレ(森の神)

カジートの信仰ではワイファーとも。
神々による創造の時代、未だ混沌の世界であったニルンに自然の摂理と秩序を与えた神。
ボズマーの信仰では“語り部”と呼ばれ、古代のボズマーに様々な知識と祝福を与えたとされている。
そのためボズマーの信仰では最高神と見なされることも多い。
今なおイフレ信仰の盛んなヴァレンウッドでは、その一環として草木を傷つけることを禁忌とする価値観が根強い。


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最終更新:2023年08月06日 10:30

*1 イスミールとは北方の竜という意味でドラゴンボーンの異名だが、多くはタロス、またはウルフハースのことを指す

*2 永久に魔法耐性15%を追加する高性能な効果