ドラゴン

主にスカイリムとエルスウェアに生息していた強大な生物。
ドラゴンシャウトと呼ばれる独自の言語を持つ。
アカトシュの末裔とも言われており、他の種とは異なる魂の構造を持っている。

ドラゴンは生来の傲慢な性格で、他者を信用せず、力による支配を好む。
力ある者ほど支配者に相応しいという考えを持ち、人間をドラゴンに及ばない存在と捉え、
自分達を崇拝していた竜教団に人間達を支配させ、反逆者には残酷な仕打ちで報復したという。

ところが、キナレスが人間にドラゴンと対等の力をもたらしたことで、状況は一変。
力を得た人間達はドラゴンと竜教団に対して蜂起し、竜戦争が勃発する。
最終的に人間側が勝利を収め、ドラゴンによる支配は終焉を迎えた。
さらに、ドラゴンの魂を吸収することのできる人間「ドラゴンボーン」の出現によって、
ドラゴンは狩られ尽くされ、やがてタムリエルから絶滅したとされる。

以後、ドラゴンの存在は次第に人々の記憶から薄れてゆき、
現在では伝説上の生物として、吟遊詩人の歌や本に描かれるのみとなっている。
しかし、アルドゥインの出現と時を同じくして、絶滅したはずのドラゴンが各地に出没し始めた。



ドラゴンシャウト

ドラゴンが持つ独自の言語。ドラゴン語とも。その文字はドラゴンのもつ3本の爪で書かれ、表される。

単なるコミュニケーションのための言語ではなく、実際に何かを「する」力も備えている。
例えばドラゴン語で押すという意味を持つ”ファス(Fus)”を喋れば、実際に目の前の物を強く押すことができる。

ドラゴンが口論(=戦い)のために用いるものであり、ドラゴンがブレスを吐けるのもこのシャウトの力によるものである。



ドラゴンボーン

竜の血脈を持って生まれた、アカトシュの祝福を受けし者のこと。
定命の肉体とドラゴンの魂とを併せ持つ存在であり、ドラゴン語では「ドヴァーキン」と呼ばれる。
ドラゴンの血を引くが故に、天才的なドラゴンシャウトの才能を持つとされるほか、
ドラゴンの魂を吸収し、ドラゴンを完全に殺すことができたと言われている。
今作の主人公もドラゴンボーンに該当する。

最古のドラゴンボーンは、シロディールの英雄・聖アレッシアである。
第一紀、アイレイドがシロディールを支配していた時代に、
竜神アカトシュは自らの心臓によって聖アレッシアを祝福し、
アイレイドを打倒してオブリビオンの門を閉ざすための力を与えたという。

しかし、今作のDLC第3弾「Dragonborn」にて、かつてドラゴンプリーストの一人であったミラークが、
アレッシア以前に実在した最古のドラゴンボーンであると明かされた。
ミラークはアルドゥイン達による支配に反旗を翻し、ソルスセイム島に自身の聖堂を建立。
また、デイドラロードのハルメアス・モラに帰依することで知識と能力を蓄え、竜戦争を生きながらえた。

聖アレッシアの後も、時代の変わり目にドラゴンボーンは度々現れた。
レマン・シロディールや、かのタイバー・セプティム(タロス)がそれにあたる。
また、タイバー・セプティムとその子孫は聖アレッシアの後継者とされ、
王者のアミュレットを身に付け、ドラゴンファイアを守る役目を担った。

ドラゴンが絶滅し、タイバー・セプティムによるタムリエル統一がなされて以降は、
オブリビオンの門を閉ざすドラゴンファイアと、それを守ることができるセプティム家の存在によって、
ドラゴンスレイヤーの一族だったことよりも竜の血脈を持つことの方が重要視されるようになった。
現在では「竜の血脈を持つ者」としての意味が一般的で、かつてドラゴンスレイヤーだったことを知る者は少ない。

かつてドラゴンの支配地であったスカイリムでは、
今でもドラゴン伝説の一部として、ドラゴンボーンの名が語り伝えられている。



竜教団

アトモーラからスカイリムへ移住してきた人間達が築いた組織。
特定の動物を神として崇める独自の文化・宗教を持っており、ドラゴンはその中でも最も高位の存在とされていた。

竜教団の司祭は「ドラゴン・プリースト」と呼ばれている。
ドラゴンはドラゴン・プリーストに魔法の仮面を授けて、竜教団以外の人間達の統治を任せ、
ドラゴン・プリーストはその力で人間達を屈服させ、奴隷として使役し、ドラゴンのために貢物を捧げさせていた。

竜教団の統治は残酷で容赦がなく、奴隷達は大いに苦しめられた。
このとき、悲惨なスカイリムの姿を哀れんだキナレスは、
ドラゴンに対抗する力「シャウト」を奴隷達に与えたとされている。
力を得た奴隷達が蜂起したことで竜戦争が勃発し、竜教団の支配は終わりを告げた。

スカイリム各地にあるドラゴン古墳は竜教団が建設したもので、ドラゴンの遺体やドラウグル達が埋葬されている。



名前の判明しているドラゴンたち

アルドゥイン

最強のドラゴンシャウトを持つとされるドラゴンと竜教団の長。
現世とソブンガルデ(ノルドの英雄が赴くあの世)を自由に行き来することができ、
英雄の魂を取り込むことで強大な力を得ている。
到底人間が立ち向かえるような存在ではなかったが、3人の反逆者によって討伐されたとされている。

「エルダースクロール(星霜の書)」では、アルドゥインはいずれ復活すると預言されている。
スカイリムでは「世界を喰らう者」として、世界が終末を迎えるとき、現世に出現すると伝えられていた。
竜神アカトシュから生まれた最初のドラゴンとされるが、世界を喰らう者の伝説が薄れた後は、
アカトシュと混同され、アカトシュの別名として認識されようにもなった。

前述のように、長らくその姿を現世から眩ましていたが、ヘルゲンで処刑されかけていた主人公の前に突如姿を現した。

ヌーミネックス

第一紀に、アンソール山を拠点にスカイリム中で暴れまわっていたドラゴンの名。
非常に強力なドラゴンであり、人々はヌーミネックスの被害に苦しめられた。

だが、当時のホワイトラン首長であった隻眼のオラフによってヌーミネックスは打ち負かされ、
ホワイトランの監獄に閉じ込められ死ぬまで監禁された。

このヌーミネックスが囚われていた監獄が、今のホワイトランのドラゴンズリーチだとされている。
このオラフとヌーミネックスの戦いは、今でも伝説として本や吟遊詩人の歌を通してスカイリム中に知れ渡っている。

パーサーナックス

太古、竜戦争当時はアルドゥインの同盟者の筆頭であった純白の老竜。

ドラゴン生来の強欲さ、凶暴性を絶え間ぬ努力によって克服したという。
現在は世界のノド山頂に巣を構え、ハイ・フロスガー修道院のグレイビアード達の指導者として声の道を説いている。

しかしドラゴンスレイヤーの集団であった過去を持つブレイズは、過去の大罪は死をもって償わねばならないとして命を狙う。

オダハヴィーング

真紅の鱗と黒い棘を持つ、非常に強力なレッドドラゴンと呼ばれる種のうちの一頭。
かつてはアルドゥインの右腕的存在であった。

竜戦争の時代に捕らえられた竜教団信者達を尋問した記録によれば、
スカイリム南東、リフテン付近の丘陵地に葬られているとされる。
アルドゥインの再来に伴って復活したとみられている。

ミルムルニル

今作の主人公が最初に対峙することになるドラゴン。竜戦争を生き延びた数少ない一頭。

戦争以来、最後に目撃されたのは第二期212年のマルカルス付近であったが、
突如としてホワイトランの西の監視塔を襲撃する。

サーロクニル

第一期にノルドの英雄ジョルグ・ヘルムボルグによって倒され、
カイネスグローブ近くの丘に葬られたと地元の伝承に伝えられていたが、アルドゥインの手により復活する。

ヴィントゥルース

竜教団の聖堂から発見された文書によれば、死んだのは竜戦争の時代であるとのこと。

埋葬場所はヨルグリム湖の近辺であると記録されている。

ナハグリーヴ

地元では、このドラゴンはロリクステッドの西に位置する丘陵に埋まっているとされる。

この個体が本当に死んでいるのか否かは確実ではないものの、仮にそうだとすれば
竜戦争時代の頃であることはほぼ間違いないと思われる。

ヴォルジョツナーク

竜教団から入手された文書によれば、死んだのは他のドラゴンと同じく竜戦争時代、
もしくはその直後。

埋葬されているのはグラナイト・ヒル近くだと記録されている。

ヴュルスリョル

スカイリムの地下深く、広大なブラックリーチに潜むエンシェントドラゴン。

いかなる文献にも記録がないためあまり詳細は判っていない。
ただ、ドゥーマーの都市の中央部の巨大な電飾球とは何らかの関係があると考えられる。

ダーネヴィール

ソウル・ケルンにおいて、アイディールマスターに仕える番人たちを見張るドラゴン。
竜戦争の最中、不死の軍勢を創るため一旦戦線を退き
死霊術に傾倒してソウル・ケルンに辿り着くが、
アイディールマスターとの契約によって
ヴァレリカが吸血鬼であることを知らずに彼女を終身監視する役目を負わされた。
魂縛と死霊術を兼ねた強力なシャウト、ソウル・ティアリング持っている。

ヴォスラールム

「忘れられた谷」に広がる凍湖にナースラールムと共に生息。

水陸両生種であるためか、胴や尾などの形状はそれに適応した鰭の様になっている。

氷を破って潜水し、相手の足元から奇襲をかける戦法を得意とする。

ナースラールム

ヴォスラールムと共に凍湖に潜むドラゴン。

同じく水中からの奇襲攻撃や、相手の生命力を吸収するシャウトを使用するなど
多種とは一線を画す戦闘力を誇る。

クロサルハー

復活した初代ドラゴンボーン・ミラークの配下。
「黒の書」の一冊を手に入れた敵対者を排除するため、ミラークから抹殺命令を受けてドゥーマーの古代都市・チャルダックの門前に飛来する。

サーロタール

ミラークが駆るサーペント・ドラゴンという種族の一個体で、滑らかな群青の皮膚と大きく突き出た下顎が特徴。
「黒の書」より通ずるハルメアス・モラが支配するオブリビオンの領域であるアポクリファの奥部で主に刃向かう侵入者を迎撃せんとしたが、
シャウト「服従」を浴び、主人公のスゥームを“本物”と認めて共闘することになる。

クルジークレル

「黒の書:白昼夢」のアポクリファ最奥部でミラークの傍らに控えるドラゴン。

戦闘で傷ついた主に生きながらその魂を吸収されてしまい、息絶える。

レロキニフ

クルジークレルと共にミラークに仕え、敵に寝返ったサーロタールと空中戦を繰り広げるがその最中にミラークの回復の糧にされてしまう。

ナファーリラーガス

オダハヴィーングと同じレッドドラゴンの一族。
1998年発売の外伝作品「The Elder Scrolls Adventures: Redguard」に登場。
第二紀864年時点では、ハンマーフェルに侵攻を開始したセプティム朝初代皇帝タイバー・セプティムに傭兵として雇われていた。
アトール王子率いる艦隊を撃沈後、ストロス・エムカイの軍政府長官アミエル・リッチトン卿の指揮下で宝物庫の守備を担当していた際に傭兵サイラス(主人公)と対峙。
サイラスとの死闘の末に敗北を喫したものの、幸いサイラスはドラゴンボーンではなかったため肉体を失うに止まる。
以後の消息は不明。

ナハファハラール

ブレイズの文献にのみ登場するドラゴン。
生息地域、年代、人間と手を結ぶ性質などが上記のナファーリラーガスと似通っているが、詳細は不明。
最後の記録では第二紀369年にウェイレスト(ハイロックの都市国家)の王者カシミール2世に仕えていたとされている。



参考文献

  • 王者のアミュレット
  • オラフとドラゴン
  • ドラゴンボーンの書
  • 竜戦争
  • ドラゴンのマップ


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最終更新:2022年02月17日 17:49