「3-夏のおもひに」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
「3-夏のおもひに」(2013/11/18 (月) 23:38:32) の最新版変更点
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
***2013/10/06
担当:面矢
「とらはれの魚群をめぐるひとむれの鴎らに」「西の陽のつめたさがくろく落ち」
は、それぞれ一息で。途中の休符は息継ぎではなく次の子音を言うのに使う。
77小節~は、学校用の半紙に墨汁、ではなく、ステージ全体の大きさの紙に薄墨で。
***2013/09/28
担当:秋山
・発音するのではく、発声をするを心掛けましょう。
・フレーズの山場と終わり方を考える。
・Ⅲは優麗な曲ではなく、27小節のfなど会場がどよめく箇所がある事を意識して。
・「この夕べ」
Ten系が主旋律の場合、薄明かり、月明かりのイメージ
Bas系が主旋律の場合、夕方、夕暮れのイメージ
・35小節のsubito pの入りを忘れずに、Hの子音は響かせようとすると、chiになってしまうので注意、
また、強く出すのではくHの子音を長く鳴らす、その時に直前のcrescに影響されない様に一人ひとり意識して。
・43小節、pocoの先に何があるか先読みして、次の小節で始まるcrescで中村さんをワクワクさせて。
・85小節は、大好きな人、自分が慕わずにはいられない人を思い浮かべて、別れたからこそ物凄く慕われる
せつなさと温かさを表現する。
・90小節、別れた思いを夏の終わりに引きずって秋になる感じで。
***2013/09/01
担当:面矢
中村さんが「アルシス と テーシス」という言葉を多様していたので
技術委員会だよりを書くにあたり、ぐぐってみました。
わかりやすく書いてあるサイトがあったので引用します。
(引用元:http://kimiaki.jugem.cc/?eid=177)
この二語はギリシャ語ですが、音楽および韻律法の言葉です。アルシスは動詞の(私は上げる)から由来しており、声または手を上げることを意味しているそうです。この上げるということに続く下げるということがテーシスとよばれるものです。グレゴリオ聖歌におけるリズムの基本を指し、アルシスは「飛躍」、テーシスは「休息」ということになります。歌詞の韻律に基づき、これらが交互に登場することによりリズムが形成されるわけですが、心が高揚していく様を「アルシス」、減衰というよりも、高揚した状態から文字通り休息にもどる様を「テーシス」ということが多いようです。ただし、「テーシス」は次に続く「アルシス」のためのエネルギーを蓄積する時間でもあったりもします。
(引用ここまで)
‥‥だそうです。重要なのは、歌詞の韻律に基づいているということと、
高揚と対になるのが減衰「ではない」ということかな?と、オモヤは思いました。
***
「夏のおもひに」冒頭を使用して、非常に細かく解説がありました。
「このゆうべー」にはアルシスは無い。ただ「夕刻」ということを述べるだけ。
だから「べー」の伸ばしを必要以上に歌い上げてはいけない。
「ゆうべー」のテンポは前奏より少し遅いことにも注意する。
「うみ」の cresc. がアルシス。海べの風景の広さに魅了された心をたった1拍のうちに表現。
「べのー」の dim. はテーシスではない。何故ならここがフレーズの終わりではないから。
音量は下がるが気持ちは前に進む。減衰しないで「岩に」に繋げる。
「この」がかかるのは「ゆうべ」だけではなく、
「この夕/この海べの/この岩に/この身をもたれ/‥‥」と感じると良い。
「諧調」が「怪鳥」にならないようにするには、どんな子音&母音であるべきか。
# 諧調:調和がとれていること。ハーモニー。「階調」とは違うよ。
「海をすべりー」で dim. していった先がバリトンの「このゆうべ」より弱くなったら間違い!
‥‥ということを、全ての曲の全ての音について要求するそうです。w
もちろん、全部を指揮者から指示されて何度もやって覚えて忘れてまた言われて‥‥では
演奏会に間に合いません。「各自でどうしたらいいか考える」ことが必要になります。
# とりあえず、詩をよく読んでみると良いとオモヤは思いますよ、
木下牧子は詩をとても大切に扱って曲にする作曲家なので。
気に入った単語、印象に残った言葉なんかは、楽譜のページで波線ひいてみるとか。
***
3 夏のおもひに
(以下「小節/パート/指示」です)
32 全体 冒頭バリトンの4倍の人数で冒頭バリトンより弱くするには?
35 全体 書いてないけどB系も「水脈にー」で cresc. しておいて「かすか」であざといけど sub.p(急に小さく)してみよう
44 全体 cresc.した先は方舟4番の声じゃなくて、夢見るようなキラッキラ☆の声
57 ベース系 これまでの♯1つから♭5つになった調の色の違い(♯が増える/♭が減るごとに明るくなります)をベース系らしい深い声で
62 セカンド ベースと同じ声を出す必要はない、「冬じゃない/夜じゃない」感じの声で
66 全体 「愁い」は絶望ではなく感傷(「う」のリズムも注意!)
77 トップ ♯1つの明るい調に戻ったことをトップらしい明るい(×浅はかな)声で表現
77 下3声 次ページの ff につながるハミングで歌っておく
85 全体 「慕われる人」は「(私を)慕ってくれる人」ではなく「(私が)慕ってしまう人」の意味だから、好きで好きで仕方ない愛しい人を思い浮かべながら歌ったら、さぁどんな ff になる?
***2013/08/18
担当:須藤
・この曲は、回数はあまり取りませんが、少しずつニュアンスを付けていきます。
どういう気持ちで歌詞を歌うのか、を意識しましょう。
・バリトンの冒頭、「この」と「ゆうべ」のテンポの変化を意識して。「この」はrit、「ゆうべ」はIn Tempo。
・このゆうべ うみべのいわにみをもたれ、フレーズはどこがつながるか?朗読してみる。
・19小節目からのTOP、すこしマルカート気味に。
・23小節目のBariBas、mpだけど遠大な風景をBas系らしく。テナーはそれに応答する形で、軽く。
・あまく ひかりながれて u----、は鼻腔共鳴で響かせて。音色が急に変わらないように。
「あまく」と「ひかり」の間は、休符はあるけど、休まない。
すごく広い感じの声で。ディミヌエンドしすぎず、小さくしないで。
・31小節目は、4パートでピアノの音量。こざかなのむれの、はクレッシェンドディミヌエンドを意識して。
・すみみゃくに、はmp。Bas系はエコーの感じで。
・「かすかなひかり」のイメージをもって。「ひかり」に重きをおいて。ちょっとでもいいから光を、と言う気持ち。
母音よりも子音を言って表現してみましょう。
***2013/04/27~29春合宿
担当:須藤
※以下は「小節番号(何小節目か)/該当パート/指示」です。
8/Bar/ 声を重くせず、上に響かせて。斜め上方に吊り上げられているイメージ
32/Top,Sec/ 「こざかなの」の前の休符はブレスしない。
32/Bar,Bas/ テナー系の「こざかなの」を一緒に歌うと「むれの」のタイミングに遅れない。
34/全体/ 「すいみゃく」の「す」「い」が走らないように。
35/全体/ 「かすかな」の「す」は、有声音で。
57/Bar,Bas/ 「とらわれの」の「と」のリズムは、三連符ではなく八分音符。
59/Bar,Bas/ 「ひとむれの」の「ひ」のリズムは、三連符ではなく八分音符。
65/Bar/ 「ゆうらんせんのかたむきさえ」は、一息で。
66,67/全体/ 「うれい」の「う」は、子音がないので走らないように。
***2013/04/21
担当:小菅
●まず気をつけることは「リズム」所々に3連符が出てきます。指揮をよく見てしっかり拍を感じて歌うこと。
●「方舟」はテナー系はパワーで押していくときつくなってしまい、だからといって柔らかくすると今度はテナーの声にならない。なので柔らかいテナーの声で歌うことを目指します。
32小節目アウフタクトから
まだ音が不安な人は、必ず手で音程に合わせた動きを付けて練習すること。(音程が)分からない部分は、歌詞ではなく鼻ハミングにして歌うこと。内耳で自分の音ばかりを聞いていると、その音が合っているのか間違っているのかが分からなくなります。鼻ハミングで取れば周りの音が聞こえてくるので、その音を聞くこと。
この日は久しぶりに「移り気なリズム練習」をしました。最初はなかなかできませんでしたね。この練習は歌わなくてもできますので、ぜひやってみてください。
B系は33小節目「む れ に ー」を上2声と合わせる。コツは32小節目のT系が歌う「こざかなの」を感じること。(頭の中で歌ってみるとか)
全パートとも35小節目の「か す か」のタイミングを合わせる。B系はブレスで遅れないこと。
58小節目アウフタクトからのB系、57小節目までは普通の8分音符です。ピアノ伴奏が3連符なので、つられて3連符で取りがちですが、あくまでもここは8分休符+8音符です。
続く58小節目の「ぎょ ぐ ん を」の「ぎょ」は3連符の3つめのリズムです。明確に歌い分けましょう。裏拍で入る音は、指揮者が振り分けているので、必ず見て合わせる。
57小節目からは、ピアノと合唱とがリズムの掛け合いをしながらテンポが微妙に動きますが、まずはイン・テンポでリズムを把握すること。
65〜66小節のバリトン・ソロ、ここは一息で。なぜなら「ゆ う らん せ ん の ー か た む き さ」の「のー」の後でブレスを取ると、約8分休符の間が空き、その結果裏拍から入ることになってしまい、それが原因でテンポが遅くなります。
77小節目アウフタクトから微妙にテンポが揺れますが、とりあえず表示されている?=58のまま最後まで練習し、合宿でピアノと合わせながらテンポを動かす練習をします。
ここからは、主旋律に対して7thの音が多いので注意しましょう。ベースは音は難しくないのですが、主旋律と合わせようとすると厄介なことになりやすいです。まず各小節最初の音は、ピアノを聞けば取りやすいです。その音をしっかり把握し、音が取れるようになったらそれ以外の音(7thなど)を取るような練習をしてください。それとここからの音型は、8小節目〜、31小節目〜と同じように出てきますが、和音がその都度音が違います。(ベースは8小節目では歌いませんが)ベースは32小節目で落ち着く音は「ド(C)」ですが、この77小節目は「ラ(A)」です。惑わされないように楽譜にも書き込みをしておいてください。
83小節目は、音を一つひとつハッキリ取るというのも大事ですが、この小節の和音、つまりピアノの音を感じて取るように工夫しましょう。
各パートとも、音取りの段階ではなるべくフォルテで歌ってみましょう。その方が自分自身もパートリーダも合っているかどうか把握しやすいです。
セカンドは主旋律やベース音の間を埋めるようなラインを歌うので、メロディックではないのですね。早く覚えてしまいましょう。86小節目の「れる」の「の」でバリトンより低い音を歌いますが、自パートより左側から高い音が聞こえてくると不安になるかもしれませんが、自信をもってはっきり出すこと。
82〜83小節目の「わ か れ し ゆ え ー」は、トップとセカンドは音程が違います。セカンドはつられないよう注意。またトップの「ゆ」とセカンドの「わ」でユニゾンになりますが、トップは胸に落とした低い発声にしないこと。気持は上へ。セカンドも同じく「わ」は響きを下に持って行かないこと。
戻って19小節目アウフタクトから。ベースが注意する箇所は、たいがいピアノの左手が最初に弾く音が味方をしてくれることを普段から感じると思いますが、26小節目の最初の音は根音ではなく、「ミ♭(Es)」第5音です。注意しましょう。
27〜28、29小節目下3声は和音の基本構成要素なので、素直なフォルテで出すこと。
8小節目アウフタクトからバリトンとトップの掛け合いによる主旋律ですが、セカンドはしっかり出すこと。特に16小節目からDiv.になるので注意。
この曲は8小節目からのバリトン、31小節目からのトップ、76小節目からのトップと、同じ「こ の ゆ う べ〜」と歌いますが、これを全く同じパートが歌っているかのようにしないこと。だけどベース系だからといって響きを下に押さえつけたように歌わないこと。「暑い!」と、怒ったような声にならないよう注意。テナー系は音域が低くなると、発声がバリトンに近くなりがちですが、響きを上へ持って行くつもりで、決して胸や喉にかけないこと。何も考えていない人がまるで日光浴しているような雰囲気にならないこと。まるで光のシャワーを浴びているような。
「こ の ゆ う べ〜」と歌いたいのだから「この」で力まない。バリトンは母音が「O」になりがちで、トップは母音が「E」になりがちなのでそれぞれ注意すること。
92小節目〜下3声は、まず「が」を取ることを目標にしましょう。ここは単純な三和音でできています。つまり「ド・ミ・ソ・ミ・ド」です。意識して取ってください。
この曲は全4曲の中で一番易しい曲ですが、ピアノの3連符の時に歌はそうじゃないとかその逆であったりしながらさらにテンポが揺れます。そこだけ注意すればあとは簡単ななずです。
全体に流麗に歌い過ぎるとレガートには聞こえるけど、言葉が伝わってきませ
ん。
***2013/04/14
担当 伊藤祥雄
●『方舟』より3番「夏のおもひに」
この曲はパートソロの部分が多いので、今日はパートソロでない部分を中心に練習しました。
具体的には、31~89小節目あたりをやりました。
音取りよりも、発声、日本語の響かせ方などに重きを置いた指導になっています。
音取りがどうしても心配な人はパートリーダーに泣きつきましょう。
テナー系はテナーらしい発声を忘れないように、ベース系もベース系らしい発声で。
テナー系で、いつも声がバリトンぽくなる傾向にある人は、「ア」や「エ」で口を開きすぎないように注意すること。
以下、細かい注意事項などを書いて行きます。
・31小節目「この」の「こ」は全員ユニゾンですから声質も合わせる。次の音からベース系はベースらしい発声にかえていく。
・33小節目ベース系の3連符は、直前のテナー系の三連符を一緒に歌っているつもりで合わせて行くこと。
・36小節目ベースの「な」の音にナチュラルがついていますね。ここで和音がガラっと変わります。
直前でどんな和音に変わるのかイメージしてから入ると音が狂いにくいでしょう。
・37小節目テナー系「こじわみだれるをみ」は1つのなだらかな山を描くように歌う。でこぼこしないこと。
・39小節目テナー系「い」はつぶれた声にならないように。
・43小節目テナー系「れ」はユニゾン。必ず声を合わせる。つぶれた声にならないように。
・47小節目ベース「て」の音でまた和音がかわります。和音をイメージしてから歌いましょう。漫然と歌い飛ばさぬよう。
・31-48小節目は弦楽器の摩擦音のしない美しい音のイメージ。高音は草笛のようなイメージ。
金管楽器の派手な力強い感じではないので、注意しましょう。
・43小節2拍目あたりから「poco a poco cresc.」が始まるので、トップ、セカンド、ベースは八分休符で音楽が途切れないように注意。バリトンも43小節と44小節の間はブレスしないで音楽を続ける。
・バリトンが43小節くらいからオープンハミングのようにして音量を上げて行き他パートのクレッシェンドを煽るつもりで。
・57-61小節ベース系「とらわれのぎょぐんをめぐる ひとむれのかもめらに」を1つの風船のつもりで息を吹き込んでいく感じ。途中で息を吸ってもいいが音楽が(風船が)しぼんでしまわないように。
・61小節目最後の音「に」、セカンドは低すぎて無理があるので頑張りすぎない。ベース系と同じ音なので任せる。
・61-65「にしのひのつめたさが くろくおちはなれてゆく」も風船がしぼまないように。
・65小節バリトン「ゆうらんせんのかたむきさえ」1拍ずつ手を叩いて符割りを確認しておくこと。まずはin tempoで正確に歌えるように。
・65-68小節、各小節ごとに和音がかわっていくので、それを体で覚えておくと音を把握しやすい。
65小節はE♭マイナー
66小節はFマイナー
67小節はG♭メジャー
68小節はGメジャー
・77小節からの下三声、humーが切れるたびにブレスしない。78小節の3拍目と4拍目の間のみブレスOK
スラーでつながった先の音はアタックしないでなめらかに。
・85小節のffを出すために、全員が発声をそろえる。邪魔する人がいると力がそがれてffにならないので、
全員が真剣に模索すること。
声のイメージ(?)
ベース:1人で地球を背負っている神様
バリトン:すべての基礎。最も素直な声で。頑張りすぎてベースのお株を奪わない。
テナー系:高貴な声、輝かしい神の声
(トップ:威圧的にならないこと。高貴なものがすべてのものの上に乗っかっている感じ)
最後に、今後の練習は、音取り音源を聞いてこないとかなりつらく厳しいが、
聞いて来たらとても楽しい練習になること請け合い。
***2013/11/10
担当:内田
・音楽の感じ方が小さいのでもっと大きく拡く(冒頭「このゆうべ~」等)。
・28~29小節はf(低い音域もしっかり響かせる)。
・92小節「えがきながら~」mpが小さすぎる。
***2013/10/06
担当:面矢
「とらはれの魚群をめぐるひとむれの鴎らに」「西の陽のつめたさがくろく落ち」
は、それぞれ一息で。途中の休符は息継ぎではなく次の子音を言うのに使う。
77小節~は、学校用の半紙に墨汁、ではなく、ステージ全体の大きさの紙に薄墨で。
***2013/09/28
担当:秋山
・発音するのではく、発声をするを心掛けましょう。
・フレーズの山場と終わり方を考える。
・Ⅲは優麗な曲ではなく、27小節のfなど会場がどよめく箇所がある事を意識して。
・「この夕べ」
Ten系が主旋律の場合、薄明かり、月明かりのイメージ
Bas系が主旋律の場合、夕方、夕暮れのイメージ
・35小節のsubito pの入りを忘れずに、Hの子音は響かせようとすると、chiになってしまうので注意、
また、強く出すのではくHの子音を長く鳴らす、その時に直前のcrescに影響されない様に一人ひとり意識して。
・43小節、pocoの先に何があるか先読みして、次の小節で始まるcrescで中村さんをワクワクさせて。
・85小節は、大好きな人、自分が慕わずにはいられない人を思い浮かべて、別れたからこそ物凄く慕われる
せつなさと温かさを表現する。
・90小節、別れた思いを夏の終わりに引きずって秋になる感じで。
***2013/09/01
担当:面矢
中村さんが「アルシス と テーシス」という言葉を多様していたので
技術委員会だよりを書くにあたり、ぐぐってみました。
わかりやすく書いてあるサイトがあったので引用します。
(引用元:http://kimiaki.jugem.cc/?eid=177)
この二語はギリシャ語ですが、音楽および韻律法の言葉です。アルシスは動詞の(私は上げる)から由来しており、声または手を上げることを意味しているそうです。この上げるということに続く下げるということがテーシスとよばれるものです。グレゴリオ聖歌におけるリズムの基本を指し、アルシスは「飛躍」、テーシスは「休息」ということになります。歌詞の韻律に基づき、これらが交互に登場することによりリズムが形成されるわけですが、心が高揚していく様を「アルシス」、減衰というよりも、高揚した状態から文字通り休息にもどる様を「テーシス」ということが多いようです。ただし、「テーシス」は次に続く「アルシス」のためのエネルギーを蓄積する時間でもあったりもします。
(引用ここまで)
‥‥だそうです。重要なのは、歌詞の韻律に基づいているということと、
高揚と対になるのが減衰「ではない」ということかな?と、オモヤは思いました。
***
「夏のおもひに」冒頭を使用して、非常に細かく解説がありました。
「このゆうべー」にはアルシスは無い。ただ「夕刻」ということを述べるだけ。
だから「べー」の伸ばしを必要以上に歌い上げてはいけない。
「ゆうべー」のテンポは前奏より少し遅いことにも注意する。
「うみ」の cresc. がアルシス。海べの風景の広さに魅了された心をたった1拍のうちに表現。
「べのー」の dim. はテーシスではない。何故ならここがフレーズの終わりではないから。
音量は下がるが気持ちは前に進む。減衰しないで「岩に」に繋げる。
「この」がかかるのは「ゆうべ」だけではなく、
「この夕/この海べの/この岩に/この身をもたれ/‥‥」と感じると良い。
「諧調」が「怪鳥」にならないようにするには、どんな子音&母音であるべきか。
# 諧調:調和がとれていること。ハーモニー。「階調」とは違うよ。
「海をすべりー」で dim. していった先がバリトンの「このゆうべ」より弱くなったら間違い!
‥‥ということを、全ての曲の全ての音について要求するそうです。w
もちろん、全部を指揮者から指示されて何度もやって覚えて忘れてまた言われて‥‥では
演奏会に間に合いません。「各自でどうしたらいいか考える」ことが必要になります。
# とりあえず、詩をよく読んでみると良いとオモヤは思いますよ、
木下牧子は詩をとても大切に扱って曲にする作曲家なので。
気に入った単語、印象に残った言葉なんかは、楽譜のページで波線ひいてみるとか。
***
3 夏のおもひに
(以下「小節/パート/指示」です)
32 全体 冒頭バリトンの4倍の人数で冒頭バリトンより弱くするには?
35 全体 書いてないけどB系も「水脈にー」で cresc. しておいて「かすか」であざといけど sub.p(急に小さく)してみよう
44 全体 cresc.した先は方舟4番の声じゃなくて、夢見るようなキラッキラ☆の声
57 ベース系 これまでの♯1つから♭5つになった調の色の違い(♯が増える/♭が減るごとに明るくなります)をベース系らしい深い声で
62 セカンド ベースと同じ声を出す必要はない、「冬じゃない/夜じゃない」感じの声で
66 全体 「愁い」は絶望ではなく感傷(「う」のリズムも注意!)
77 トップ ♯1つの明るい調に戻ったことをトップらしい明るい(×浅はかな)声で表現
77 下3声 次ページの ff につながるハミングで歌っておく
85 全体 「慕われる人」は「(私を)慕ってくれる人」ではなく「(私が)慕ってしまう人」の意味だから、好きで好きで仕方ない愛しい人を思い浮かべながら歌ったら、さぁどんな ff になる?
***2013/08/18
担当:須藤
・この曲は、回数はあまり取りませんが、少しずつニュアンスを付けていきます。
どういう気持ちで歌詞を歌うのか、を意識しましょう。
・バリトンの冒頭、「この」と「ゆうべ」のテンポの変化を意識して。「この」はrit、「ゆうべ」はIn Tempo。
・このゆうべ うみべのいわにみをもたれ、フレーズはどこがつながるか?朗読してみる。
・19小節目からのTOP、すこしマルカート気味に。
・23小節目のBariBas、mpだけど遠大な風景をBas系らしく。テナーはそれに応答する形で、軽く。
・あまく ひかりながれて u----、は鼻腔共鳴で響かせて。音色が急に変わらないように。
「あまく」と「ひかり」の間は、休符はあるけど、休まない。
すごく広い感じの声で。ディミヌエンドしすぎず、小さくしないで。
・31小節目は、4パートでピアノの音量。こざかなのむれの、はクレッシェンドディミヌエンドを意識して。
・すみみゃくに、はmp。Bas系はエコーの感じで。
・「かすかなひかり」のイメージをもって。「ひかり」に重きをおいて。ちょっとでもいいから光を、と言う気持ち。
母音よりも子音を言って表現してみましょう。
***2013/04/27~29春合宿
担当:須藤
※以下は「小節番号(何小節目か)/該当パート/指示」です。
8/Bar/ 声を重くせず、上に響かせて。斜め上方に吊り上げられているイメージ
32/Top,Sec/ 「こざかなの」の前の休符はブレスしない。
32/Bar,Bas/ テナー系の「こざかなの」を一緒に歌うと「むれの」のタイミングに遅れない。
34/全体/ 「すいみゃく」の「す」「い」が走らないように。
35/全体/ 「かすかな」の「す」は、有声音で。
57/Bar,Bas/ 「とらわれの」の「と」のリズムは、三連符ではなく八分音符。
59/Bar,Bas/ 「ひとむれの」の「ひ」のリズムは、三連符ではなく八分音符。
65/Bar/ 「ゆうらんせんのかたむきさえ」は、一息で。
66,67/全体/ 「うれい」の「う」は、子音がないので走らないように。
***2013/04/21
担当:小菅
●まず気をつけることは「リズム」所々に3連符が出てきます。指揮をよく見てしっかり拍を感じて歌うこと。
●「方舟」はテナー系はパワーで押していくときつくなってしまい、だからといって柔らかくすると今度はテナーの声にならない。なので柔らかいテナーの声で歌うことを目指します。
32小節目アウフタクトから
まだ音が不安な人は、必ず手で音程に合わせた動きを付けて練習すること。(音程が)分からない部分は、歌詞ではなく鼻ハミングにして歌うこと。内耳で自分の音ばかりを聞いていると、その音が合っているのか間違っているのかが分からなくなります。鼻ハミングで取れば周りの音が聞こえてくるので、その音を聞くこと。
この日は久しぶりに「移り気なリズム練習」をしました。最初はなかなかできませんでしたね。この練習は歌わなくてもできますので、ぜひやってみてください。
B系は33小節目「む れ に ー」を上2声と合わせる。コツは32小節目のT系が歌う「こざかなの」を感じること。(頭の中で歌ってみるとか)
全パートとも35小節目の「か す か」のタイミングを合わせる。B系はブレスで遅れないこと。
58小節目アウフタクトからのB系、57小節目までは普通の8分音符です。ピアノ伴奏が3連符なので、つられて3連符で取りがちですが、あくまでもここは8分休符+8音符です。
続く58小節目の「ぎょ ぐ ん を」の「ぎょ」は3連符の3つめのリズムです。明確に歌い分けましょう。裏拍で入る音は、指揮者が振り分けているので、必ず見て合わせる。
57小節目からは、ピアノと合唱とがリズムの掛け合いをしながらテンポが微妙に動きますが、まずはイン・テンポでリズムを把握すること。
65〜66小節のバリトン・ソロ、ここは一息で。なぜなら「ゆ う らん せ ん の ー か た む き さ」の「のー」の後でブレスを取ると、約8分休符の間が空き、その結果裏拍から入ることになってしまい、それが原因でテンポが遅くなります。
77小節目アウフタクトから微妙にテンポが揺れますが、とりあえず表示されている?=58のまま最後まで練習し、合宿でピアノと合わせながらテンポを動かす練習をします。
ここからは、主旋律に対して7thの音が多いので注意しましょう。ベースは音は難しくないのですが、主旋律と合わせようとすると厄介なことになりやすいです。まず各小節最初の音は、ピアノを聞けば取りやすいです。その音をしっかり把握し、音が取れるようになったらそれ以外の音(7thなど)を取るような練習をしてください。それとここからの音型は、8小節目〜、31小節目〜と同じように出てきますが、和音がその都度音が違います。(ベースは8小節目では歌いませんが)ベースは32小節目で落ち着く音は「ド(C)」ですが、この77小節目は「ラ(A)」です。惑わされないように楽譜にも書き込みをしておいてください。
83小節目は、音を一つひとつハッキリ取るというのも大事ですが、この小節の和音、つまりピアノの音を感じて取るように工夫しましょう。
各パートとも、音取りの段階ではなるべくフォルテで歌ってみましょう。その方が自分自身もパートリーダも合っているかどうか把握しやすいです。
セカンドは主旋律やベース音の間を埋めるようなラインを歌うので、メロディックではないのですね。早く覚えてしまいましょう。86小節目の「れる」の「の」でバリトンより低い音を歌いますが、自パートより左側から高い音が聞こえてくると不安になるかもしれませんが、自信をもってはっきり出すこと。
82〜83小節目の「わ か れ し ゆ え ー」は、トップとセカンドは音程が違います。セカンドはつられないよう注意。またトップの「ゆ」とセカンドの「わ」でユニゾンになりますが、トップは胸に落とした低い発声にしないこと。気持は上へ。セカンドも同じく「わ」は響きを下に持って行かないこと。
戻って19小節目アウフタクトから。ベースが注意する箇所は、たいがいピアノの左手が最初に弾く音が味方をしてくれることを普段から感じると思いますが、26小節目の最初の音は根音ではなく、「ミ♭(Es)」第5音です。注意しましょう。
27〜28、29小節目下3声は和音の基本構成要素なので、素直なフォルテで出すこと。
8小節目アウフタクトからバリトンとトップの掛け合いによる主旋律ですが、セカンドはしっかり出すこと。特に16小節目からDiv.になるので注意。
この曲は8小節目からのバリトン、31小節目からのトップ、76小節目からのトップと、同じ「こ の ゆ う べ〜」と歌いますが、これを全く同じパートが歌っているかのようにしないこと。だけどベース系だからといって響きを下に押さえつけたように歌わないこと。「暑い!」と、怒ったような声にならないよう注意。テナー系は音域が低くなると、発声がバリトンに近くなりがちですが、響きを上へ持って行くつもりで、決して胸や喉にかけないこと。何も考えていない人がまるで日光浴しているような雰囲気にならないこと。まるで光のシャワーを浴びているような。
「こ の ゆ う べ〜」と歌いたいのだから「この」で力まない。バリトンは母音が「O」になりがちで、トップは母音が「E」になりがちなのでそれぞれ注意すること。
92小節目〜下3声は、まず「が」を取ることを目標にしましょう。ここは単純な三和音でできています。つまり「ド・ミ・ソ・ミ・ド」です。意識して取ってください。
この曲は全4曲の中で一番易しい曲ですが、ピアノの3連符の時に歌はそうじゃないとかその逆であったりしながらさらにテンポが揺れます。そこだけ注意すればあとは簡単ななずです。
全体に流麗に歌い過ぎるとレガートには聞こえるけど、言葉が伝わってきませ
ん。
***2013/04/14
担当 伊藤祥雄
●『方舟』より3番「夏のおもひに」
この曲はパートソロの部分が多いので、今日はパートソロでない部分を中心に練習しました。
具体的には、31~89小節目あたりをやりました。
音取りよりも、発声、日本語の響かせ方などに重きを置いた指導になっています。
音取りがどうしても心配な人はパートリーダーに泣きつきましょう。
テナー系はテナーらしい発声を忘れないように、ベース系もベース系らしい発声で。
テナー系で、いつも声がバリトンぽくなる傾向にある人は、「ア」や「エ」で口を開きすぎないように注意すること。
以下、細かい注意事項などを書いて行きます。
・31小節目「この」の「こ」は全員ユニゾンですから声質も合わせる。次の音からベース系はベースらしい発声にかえていく。
・33小節目ベース系の3連符は、直前のテナー系の三連符を一緒に歌っているつもりで合わせて行くこと。
・36小節目ベースの「な」の音にナチュラルがついていますね。ここで和音がガラっと変わります。
直前でどんな和音に変わるのかイメージしてから入ると音が狂いにくいでしょう。
・37小節目テナー系「こじわみだれるをみ」は1つのなだらかな山を描くように歌う。でこぼこしないこと。
・39小節目テナー系「い」はつぶれた声にならないように。
・43小節目テナー系「れ」はユニゾン。必ず声を合わせる。つぶれた声にならないように。
・47小節目ベース「て」の音でまた和音がかわります。和音をイメージしてから歌いましょう。漫然と歌い飛ばさぬよう。
・31-48小節目は弦楽器の摩擦音のしない美しい音のイメージ。高音は草笛のようなイメージ。
金管楽器の派手な力強い感じではないので、注意しましょう。
・43小節2拍目あたりから「poco a poco cresc.」が始まるので、トップ、セカンド、ベースは八分休符で音楽が途切れないように注意。バリトンも43小節と44小節の間はブレスしないで音楽を続ける。
・バリトンが43小節くらいからオープンハミングのようにして音量を上げて行き他パートのクレッシェンドを煽るつもりで。
・57-61小節ベース系「とらわれのぎょぐんをめぐる ひとむれのかもめらに」を1つの風船のつもりで息を吹き込んでいく感じ。途中で息を吸ってもいいが音楽が(風船が)しぼんでしまわないように。
・61小節目最後の音「に」、セカンドは低すぎて無理があるので頑張りすぎない。ベース系と同じ音なので任せる。
・61-65「にしのひのつめたさが くろくおちはなれてゆく」も風船がしぼまないように。
・65小節バリトン「ゆうらんせんのかたむきさえ」1拍ずつ手を叩いて符割りを確認しておくこと。まずはin tempoで正確に歌えるように。
・65-68小節、各小節ごとに和音がかわっていくので、それを体で覚えておくと音を把握しやすい。
65小節はE♭マイナー
66小節はFマイナー
67小節はG♭メジャー
68小節はGメジャー
・77小節からの下三声、humーが切れるたびにブレスしない。78小節の3拍目と4拍目の間のみブレスOK
スラーでつながった先の音はアタックしないでなめらかに。
・85小節のffを出すために、全員が発声をそろえる。邪魔する人がいると力がそがれてffにならないので、
全員が真剣に模索すること。
声のイメージ(?)
ベース:1人で地球を背負っている神様
バリトン:すべての基礎。最も素直な声で。頑張りすぎてベースのお株を奪わない。
テナー系:高貴な声、輝かしい神の声
(トップ:威圧的にならないこと。高貴なものがすべてのものの上に乗っかっている感じ)
最後に、今後の練習は、音取り音源を聞いてこないとかなりつらく厳しいが、
聞いて来たらとても楽しい練習になること請け合い。