N Stage(2013)

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木下牧子:男声合唱組曲『方舟』(改訂版) 作曲者の初期の名作「方舟」の男声版は1987年に初演され、オンデマンド形式で出版されていたが、 この度全面的に見直し、改訂版として新たに上梓する。細かな変更点は多々あるが、 この度の改訂で各曲の調性がすべてオリジナルの混声合唱と同じに戻されている。 みずみずしく美しい詩と音楽が完璧に調和した出色の作品。 中でも終曲の力強い盛り上がりは興奮を巻き起こす。 [[1-水底吹笛]] [[2-木馬]] [[3-夏のおもひに]] [[4-方舟]] ***2013/11/10 担当:内田 ■目標(方舟を練習曲として身に付けてもらいたい事) ・大ホールの隅々まで響き渡る圧倒的な声量(母音かわっても同じ位置で鼻腔共鳴)。 ・指揮、伴奏、歌でテンポの共有(指揮を見る)。 ・日本語を伝える(声量が欲しい部分はその限りで無い)。 ・フレーズ(歌詞くくり、スラー等)を繋げる。身体が欲する部分で勝手にブレスしない。 ■方舟について根本的に考え直してもらいたい事 ・mpを基準に提示された「音量の物差し」が小さくなりすぎる→もっと大きく幅広く。 ■各曲のイメージ(指揮者の言葉で記述) ・水底吹笛・・・流麗で静かな中から(全曲に通じる)かなう事の無いかもしれない夢、どんな小さい欠片でもいいから実現したい。「わずかなのぞみ」「あすののぞみ」で爆発する。 ・木馬・・・自分の部屋(世界?)で縛られている事に対して不満を持っている自分が有り得ない物(空を飛ぶ木馬)に自分を託し、夢の中に居る自分を撫でてもらう。手錠をかけて現実に戻さないでくれ。大いなる勘違いの夢。 ・夏のおもひに・・・もっと広く大きく、悠久な感じ。 ・方舟・・・表現したい事が先にある音楽を→場合によっては「音量の物差し」から逸脱しても良い。 ※すみません、、、うまく文字表現できませんので録音聴いて感じ取ってみて下さい。 ***2013/10/27 担当:秋山 歌詞のイメージは後付けではなく、フレーズを歌った瞬間から歌うイメージで。 各自で音の強弱の物差しを持つ。 ***2013/09/01 担当:面矢 組曲「方舟」を歌うにあたり、中村さんから提示された課題は以下です。 ・まず「4曲目の ff がどんな声であるべきか」が大前提 ・1/2/3曲目それぞれで、それと同じ ff までたどりつかなければならない ・4曲それぞれがバラバラに美しいのではなく、どの曲も4番を連想させる要素を孕んでいること  (それこそが「組曲」としての統一感となる) ・ということを踏まえた上で、きちんと詩と音楽を理解してほしい ***2013/08/11 担当:伊藤 ●方舟 テンポ変化の練習 今まではこの曲を、最初から最後までテンポを変化させずに正確に歌う練習をしてきま したが、いよいよテン ポを揺らす練習に入ったようです。 1曲目「水底吹笛」の冒頭のトップが歌う部分を例にとってみましょう。 1小節目は「四分音符=ca.66」というテンポですから、秒針の速度とほぼ同じスピード で歌い始めます。 しかし、「ひょうひょうと」の「と」にはテヌートがついていますから、ここは少しタ ップリと歌います。指 揮を見るとどう歌えばいいかよくわかります。 そして2小節目に入るとaccel.と書いてあります。つまり段々スピードが速まります。 そして3小節目では「四分音符=ca.88」というテンポに。つまり冒頭の約1.5倍の速さ になります。 そして4小節目後半から5小節目にかけてpoco rit.すなわち「少しだんだん遅く」して いって、最終的に元の速 さくらいに戻っていくという感じ。 つまり、冒頭5小節で非常に複雑なテンポの変化があるわけです。 これは指揮を見るっきゃないっしょ(笑)。 ここでは詳しく書きませんが(書き始めるとものすごく長大な技術委員会だよりになっ てしまいそうなので… 笑)、皆さんも楽譜を見ながらどんなふうにテンポが変わっていくのかを自分なりに把 握しておいてください。 ●方舟 強弱の意識 中村さんの練習では、方舟に限らずいつも言われることですので、ここらで皆さんもよ く肝に銘じておきまし ょう(笑)。 まず強弱の記号としてもっとも一般的な以下のものについて説明します。 ★ p系か f系か pp p mp mf f ff ppとffは非日常の世界と考えてください。 それ以外の p から f までは日常生活の中の音の強さです。 で、mp と mf は隣り合っていますが、この間には越えようにも越えられないフカーー ーーイ谷川があると考え てください。 要するに、p系の優しい世界とf系の豊かな世界の違いとでも書きますか。 強弱の違いだけではなく、p系とf系では違う世界を演出する、ということだと(伊藤は )思っています。 例えば「水底吹笛」の6-10小節では、mpで始まって8小節目からクレッシェントが始ま り、10小節目でmfにな ります。 単に機械的に音を大きくするのではなく、10小節目でしっかり谷川をわたってf系の世 界を演出してください。 逆に、「木馬」13-14小節のクレッシェント―デクレッシェント(<>)は、開始がmp で、山場に特に記号が ないことを考えると、あくまでこの強弱はmpの範囲内で行い、f系に突入してはいけな いのです。 また14小節の最後はmpに戻ります。消えすぎてはいけないのです。 その他の部分でも、クレッシェントがついているけどf系まで行くのかp系の中で処理す るのか、ということを 考えるだけでも音楽表現が変わってきます。 ちょっと研究してみてくださいね。 ★ほかの場所と強弱を比較してみる 例えば「水底吹笛」の冒頭はトップが p で歌い始めますね。そしてひとしきり盛り上 がりを見せた後、14小節 目でバリトンが最終的に p まで落とします。 この冒頭のトップの p と、14小節目のバリトンの p が同じ音量でなければなりません 。 ここはパートが違うのでますます難しいですね。バリトンさんは冒頭のトップがどのよ うな音量で歌っていた かわかっている必要があります。 ここに限らず、つねに「ここのfはどのくらいの音量なのかな」と思いつつ、曲の中の 別の場所で同じ音量のと ころを探して比較してみましょう。 特にフレーズの最後の音量が p まで落ちるように設定されているところでは、pよりも 小さくなって消えてし まうように歌いがちですので、注意しましょう。 ●方舟 詩の世界を表現 中村さんは、方舟に関しては詩の世界をあまり説明しない方針でいこうと思っていらっ しゃったようですが、 気が変わったそうです(笑)。11日の練習では詩の解釈をする時間がけっこうありまし た。 申し訳ないですが、伊藤にはとても中村さんのおっしゃっていたことをここに再現する 自信がありません。 中村さんの詩の解釈には定評があり、それを求める人も多いようです。ぜひ皆さんも練 習に出て中村さんのフ ァンになってくださいね(笑)。 特に、単なる詩の解釈にとどまらず、その詩の世界観を出すにはどういう発声で、どん なふうに歌えばいいか 、ということまで教えてくれるのが中村さんの練習の醍醐味だと思います。 一つだけ例を挙げておきます。 4曲目「方舟」の103-107小節目「かわはかれ はとたちが」の部分。 「かわはかれ」は絶望感。ショック。 次の「はとたちが」は「明るい林を去ってからすでに」と続く部分の主語だから、はと には希望を見ている。 そのあたりを表現するためには 「かわはかれ」は強くてすさまじい切羽詰まったf→ff (重心を落としたり走りこんだ時に出るfの声) 「はとたちが」は大きく包み込むような豊かなff→f (胸を広げたり両手を広げてみる) ここははっきり音色を変えて世界を変えましょう。
木下牧子:男声合唱組曲『方舟』(改訂版) 作曲者の初期の名作「方舟」の男声版は1987年に初演され、オンデマンド形式で出版されていたが、 この度全面的に見直し、改訂版として新たに上梓する。細かな変更点は多々あるが、 この度の改訂で各曲の調性がすべてオリジナルの混声合唱と同じに戻されている。 みずみずしく美しい詩と音楽が完璧に調和した出色の作品。 中でも終曲の力強い盛り上がりは興奮を巻き起こす。 [[1-水底吹笛]] [[2-木馬]] [[3-夏のおもひに]] [[4-方舟]] ***2013/11/10 担当:内田 ■目標(方舟を練習曲として身に付けてもらいたい事) ・大ホールの隅々まで響き渡る圧倒的な声量(母音かわっても同じ位置で鼻腔共鳴)。 ・指揮、伴奏、歌でテンポの共有(指揮を見る)。 ・日本語を伝える(声量が欲しい部分はその限りで無い)。 ・フレーズ(歌詞くくり、スラー等)を繋げる。身体が欲する部分で勝手にブレスしない。 ■方舟について根本的に考え直してもらいたい事 ・mpを基準に提示された「音量の物差し」が小さくなりすぎる→もっと大きく幅広く。 ■各曲のイメージ(指揮者の言葉で記述) ・水底吹笛・・・流麗で静かな中から(全曲に通じる)かなう事の無いかもしれない夢、どんな小さい欠片でもいいから実現したい。「わずかなのぞみ」「あすののぞみ」で爆発する。 ・木馬・・・自分の部屋(世界?)で縛られている事に対して不満を持っている自分が有り得ない物(空を飛ぶ木馬)に自分を託し、夢の中に居る自分を撫でてもらう。手錠をかけて現実に戻さないでくれ。大いなる勘違いの夢。 ・夏のおもひに・・・もっと広く大きく、悠久な感じ。 ・方舟・・・表現したい事が先にある音楽を→場合によっては「音量の物差し」から逸脱しても良い。 ※すみません、、、うまく文字表現できませんので録音聴いて感じ取ってみて下さい。 ***2013/10/27 担当:秋山 歌詞のイメージは後付けではなく、フレーズを歌った瞬間から歌うイメージで。 各自で音の強弱の物差しを持つ。 ***2013/10/06 担当:面矢 ◇組曲「方舟」を歌う時のルール。 指揮見てます歌ってますアピールの縦旋回は禁止。アピールは正しい姿勢と声で。 舞台芸術は「非・日常」の世界。日常的な声は一切不要! ■1 滑舌よく「発音」する必要はない。発声練習で教えられた通りの姿勢と声で。 「あすののぞみもむなしかろうと」が組曲の最大音量(実は4番の最後よりも大きい) ■2 四畳半の pではなく、2000人のホール用の pで始める。 4パートで pだった次に単独パートで mpで聞こえるためには、を加算する。 ■3 ♯1つの時(さっぱり)と、♭5つの時(どんより)の、音楽の色の違いを明確に使い分ける。 ロングトーンすると必ず四畳半 ppになってしまうの禁止。mpなら 2000人用の mpのまま! ■4 日常声で友人の「まこと」くんを呼ばない。 「河は涸れ」までが絶望 ff。瞬時に切り替えて「鳩たち」が在りし日の希望。 最後は「星座のせんだーーん星座のせんだんっっ、、星座のせんだーーーん」 ***2013/09/01 担当:面矢 組曲「方舟」を歌うにあたり、中村さんから提示された課題は以下です。 ・まず「4曲目の ff がどんな声であるべきか」が大前提 ・1/2/3曲目それぞれで、それと同じ ff までたどりつかなければならない ・4曲それぞれがバラバラに美しいのではなく、どの曲も4番を連想させる要素を孕んでいること  (それこそが「組曲」としての統一感となる) ・ということを踏まえた上で、きちんと詩と音楽を理解してほしい ***2013/08/11 担当:伊藤 ●方舟 テンポ変化の練習 今まではこの曲を、最初から最後までテンポを変化させずに正確に歌う練習をしてきま したが、いよいよテン ポを揺らす練習に入ったようです。 1曲目「水底吹笛」の冒頭のトップが歌う部分を例にとってみましょう。 1小節目は「四分音符=ca.66」というテンポですから、秒針の速度とほぼ同じスピード で歌い始めます。 しかし、「ひょうひょうと」の「と」にはテヌートがついていますから、ここは少しタ ップリと歌います。指 揮を見るとどう歌えばいいかよくわかります。 そして2小節目に入るとaccel.と書いてあります。つまり段々スピードが速まります。 そして3小節目では「四分音符=ca.88」というテンポに。つまり冒頭の約1.5倍の速さ になります。 そして4小節目後半から5小節目にかけてpoco rit.すなわち「少しだんだん遅く」して いって、最終的に元の速 さくらいに戻っていくという感じ。 つまり、冒頭5小節で非常に複雑なテンポの変化があるわけです。 これは指揮を見るっきゃないっしょ(笑)。 ここでは詳しく書きませんが(書き始めるとものすごく長大な技術委員会だよりになっ てしまいそうなので… 笑)、皆さんも楽譜を見ながらどんなふうにテンポが変わっていくのかを自分なりに把 握しておいてください。 ●方舟 強弱の意識 中村さんの練習では、方舟に限らずいつも言われることですので、ここらで皆さんもよ く肝に銘じておきまし ょう(笑)。 まず強弱の記号としてもっとも一般的な以下のものについて説明します。 ★ p系か f系か pp p mp mf f ff ppとffは非日常の世界と考えてください。 それ以外の p から f までは日常生活の中の音の強さです。 で、mp と mf は隣り合っていますが、この間には越えようにも越えられないフカーー ーーイ谷川があると考え てください。 要するに、p系の優しい世界とf系の豊かな世界の違いとでも書きますか。 強弱の違いだけではなく、p系とf系では違う世界を演出する、ということだと(伊藤は )思っています。 例えば「水底吹笛」の6-10小節では、mpで始まって8小節目からクレッシェントが始ま り、10小節目でmfにな ります。 単に機械的に音を大きくするのではなく、10小節目でしっかり谷川をわたってf系の世 界を演出してください。 逆に、「木馬」13-14小節のクレッシェント―デクレッシェント(<>)は、開始がmp で、山場に特に記号が ないことを考えると、あくまでこの強弱はmpの範囲内で行い、f系に突入してはいけな いのです。 また14小節の最後はmpに戻ります。消えすぎてはいけないのです。 その他の部分でも、クレッシェントがついているけどf系まで行くのかp系の中で処理す るのか、ということを 考えるだけでも音楽表現が変わってきます。 ちょっと研究してみてくださいね。 ★ほかの場所と強弱を比較してみる 例えば「水底吹笛」の冒頭はトップが p で歌い始めますね。そしてひとしきり盛り上 がりを見せた後、14小節 目でバリトンが最終的に p まで落とします。 この冒頭のトップの p と、14小節目のバリトンの p が同じ音量でなければなりません 。 ここはパートが違うのでますます難しいですね。バリトンさんは冒頭のトップがどのよ うな音量で歌っていた かわかっている必要があります。 ここに限らず、つねに「ここのfはどのくらいの音量なのかな」と思いつつ、曲の中の 別の場所で同じ音量のと ころを探して比較してみましょう。 特にフレーズの最後の音量が p まで落ちるように設定されているところでは、pよりも 小さくなって消えてし まうように歌いがちですので、注意しましょう。 ●方舟 詩の世界を表現 中村さんは、方舟に関しては詩の世界をあまり説明しない方針でいこうと思っていらっ しゃったようですが、 気が変わったそうです(笑)。11日の練習では詩の解釈をする時間がけっこうありまし た。 申し訳ないですが、伊藤にはとても中村さんのおっしゃっていたことをここに再現する 自信がありません。 中村さんの詩の解釈には定評があり、それを求める人も多いようです。ぜひ皆さんも練 習に出て中村さんのフ ァンになってくださいね(笑)。 特に、単なる詩の解釈にとどまらず、その詩の世界観を出すにはどういう発声で、どん なふうに歌えばいいか 、ということまで教えてくれるのが中村さんの練習の醍醐味だと思います。 一つだけ例を挙げておきます。 4曲目「方舟」の103-107小節目「かわはかれ はとたちが」の部分。 「かわはかれ」は絶望感。ショック。 次の「はとたちが」は「明るい林を去ってからすでに」と続く部分の主語だから、はと には希望を見ている。 そのあたりを表現するためには 「かわはかれ」は強くてすさまじい切羽詰まったf→ff (重心を落としたり走りこんだ時に出るfの声) 「はとたちが」は大きく包み込むような豊かなff→f (胸を広げたり両手を広げてみる) ここははっきり音色を変えて世界を変えましょう。

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