忌憚 キタン
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忌憚 キタン
ja
2008-05-25T16:19:56+09:00
1211699996
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狂喜
https://w.atwiki.jp/akenaiyoru/pages/24.html
<p><font color="#FF0000">町の上に高く柱がそびえ、その上に幸福の王子の像が立っていました。</font></p>
<p> </p>
<p><font color="#FF0000">王子の像は全体を薄い純金で覆われ、目は二つの輝くサファイアで、王子の剣のつかには大きな赤いルビーが光っていました。</font></p>
<p><font color="#FF0000">王子は皆の自慢でした。</font></p>
<p><font color="#FF0000">「どうしてあの幸福の王子みたいにちゃんとできないの」</font></p>
<p><font color="#FF0000">月が欲しいと泣いている幼い男の子に、賢明なお母さんが聞きました。</font></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><font color="#FF0000">「幸福の王子は決して何かを欲しがって泣いたりしないのよ」</font></p>
<p><font color="#FF0000"> </font></p>
<p><font color="#FF0000"> by Oscar Wilde -The Happy
Prince-</font></p>
<p> </p>
<p> </p>
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<p>「人間って何でできているの?」</p>
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<p>君はそう私に聞いたことがあったよね。</p>
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<p> </p>
<p>私は難しい医学書から目をそらさずに、</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「水35ℓ、炭素20kg、アンモニア4ℓ、石灰1.5kg・・・・・・」「いやそういうのじゃなくてさ」</p>
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<p>君は苦笑しながらそういうのじゃなくてさ、ともう一回言った。</p>
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<p>「人間なんて所詮、肉の塊だろ?だから誰が誰だか本当は判別つかないはずなんだよ。ということはさ」</p>
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<p>そういって君は自分の胸
2008-05-25T16:19:56+09:00
1211699996
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逃走
https://w.atwiki.jp/akenaiyoru/pages/23.html
<h5> </h5>
<h5> </h5>
<h5><font color="#CC0000">There was once a little girl named Charlotte
Sophia.</font></h5>
<h5><font color="#CC0000">-あるところに、シャーロット・ソフィアという女の子がおりました。-</font></h5>
<h5> </h5>
<h5><font color="#CC0000">Her parents were kind and well‐to‐do.</font></h5>
<h5><font color="#CC0000">-シャーロットの両親は優しくて、お金持ちでした。-</font></h5>
<h5> </h5>
<h5><font color="#CC0000">One day her father, a colonel in the army, was
ardered to Africa.</font></h5>
<h5><font color="#CC0000">-ある日、軍隊の大佐だったお父様がアフリカ行きを命ぜられました。-</font></h5>
<h5> </h5>
<h5><font color="#CC0000">Several months father he was reported killed in a
native uprising.</font></h5>
<h5><font color="#CC0000">-七ヵ月後、原住民の謀反が起きてお父様が殺された、という報せが届きました。-</font></h5>
<h5> </h5>
<h5><font color="#CC0000"> by Edward Gorey
不幸な子供より</font></h5>
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<p>僕は、今日まで死人を見た事がなかった。</p>
<p>なぜなら、どちらの祖母も祖父もとっくに他界しているから。</p>
<p>母さんはいつの間にか灰になっていた。</p>
<p>ーその間の僕は記憶が
2008-04-09T01:07:14+09:00
1207670834
-
始動
https://w.atwiki.jp/akenaiyoru/pages/22.html
<p>ねぇ</p>
<p> </p>
<p>何であなただけ幸せになっているの?</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>なんであなたがあの人の隣にいるの?</p>
<p> </p>
<p>いや、ちがう</p>
<p> </p>
<p>何故貴方が幸せになっているの?</p>
<p> </p>
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<p> </p>
<p>幸せをつかんでいいのは私だけなんだよ。</p>
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<p>それは宿命。</p>
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<p>生まれた瞬間からそう決まってたよね。</p>
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<p> </p>
<p>だから</p>
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<p>あなたの糸を切りにいくね。</p>
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to be continued....</p>
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<hr /><p> </p>
2008-05-25T15:12:35+09:00
1211695955
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化
https://w.atwiki.jp/akenaiyoru/pages/21.html
もう疲れたのです。
生きることに
呼吸をする事に
楽しくなんか無いのにバカみたいに笑って、バカな役を演じているのです。
まるでピエロのように。
どこにも本当のわたしは、いないのです。
どこの子の目にも、本当の私は遷っていないのです。
きっとわたしは誰かに見てもらいたいのでしょう。
でもそれはダメなのです。
私から仮面を剥ぎ取ってはダメなのです。
真の姿を見ては駄目なのです。
見てしまったらあなたは不幸になる。
だからこちら側には入ってはいけないのです。
私の表面だけでいいのです。
私は放浪者なのです。
どこにも根を張らず、本当の姿を見せず、ただ霧のように漂っているのです。
私に巻き込まれてはなりません。
冬の雨は、容赦無く私の身体にまとわりつき、体温を奪っていきます。
でも、私には冷え切るものなどありません。
既に冷えきっているからです。
傘は差しては駄目なのです。
この雨は、わたしへの罰なのです。
わたしは一人とぼとぼと帰り道を歩きます。
みんなに振りまいているあの嘘っぱちな姿を取り除いたわたしの身体はとても軽くて
今にも飛んでいってしまいそうです。
まるでひもの切れた風船のようなのです。
わたしと世界は一本の細い糸でつながっているようなものなのです。
すぐに断ち切ることが出来るものです。
すぐに断ち切られるものです。
仮面を剥ぎ取ったわたしの姿が、ふと水溜りに浮かびました。
・・・・・・・・・・っ
思わず嫌悪感が走ります。
*醜い!
*醜い!
*醜い!
守ってくれるものがなくなったわたしの身体は腐っているのです。
ただれたわたしの身体を、容赦なく、雨が打ちつけます。
ばしゃん
ぱしゃっ
わたしは水溜りを踏みにじります。
水溜りは四方八方に飛び散って、また醜い、汚らしいわたしの姿を映し出すのです。
ふいに、わたしの頭上を何かが覆いました。
「大丈夫かい?」
それは傘でした。
いつの間にかわたしの吐
2008-03-03T14:04:46+09:00
1204520686
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壱 イチ
https://w.atwiki.jp/akenaiyoru/pages/20.html
ボウカンシャ ドウケシャ
1.[[平穏]]
2.[[化]]
3.[[崩壊]]
4.[[始動]]
5[[逃走]]
6.[[狂喜]]
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2008-05-25T15:20:23+09:00
1211696423
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崩壊
https://w.atwiki.jp/akenaiyoru/pages/19.html
7時だ。
僕のいつもどおりの一日が始まった。
7時には太陽はすっかりと昇っているので窓の外は明るい。
僕は窓を開け、布団を整え、いつも通りに母がいる一階へと階段を下りる。
・・・そう、いつも通りに。
「おはよう董くん」
「おはよう・・・・・母さん」
いつもこの朝の挨拶からつまづく。
僕にとっての「母さん」は前の母さんしかいないからやっぱりいうのは抵抗があるのだけれど、継母の機嫌を損ねるよりはましだ。
だけど、今日言葉に詰まったのはそれだけが理由ではなかった。
継母は、腐っていた。
あの独特のすえたような腐臭が朝食を作る母の背中から確かに臭っていた。
「今日はスクランブルエッグよ。」
継母が振り向いた。
それは、継母ではなかった。
継母の顔は、醜く焼け爛れ、頬の皮や肉が崩れ落ち欠けていた。
そして継母はにいっと笑った。
あの作り笑いの顔で。
僕はまたもや叫びだしそうになる口を押さえた。
「どうしたの?気分でも悪いの?」
継母が聞いてくる。
腐臭が近付いてくるごとに臭いが増す。
「・・・・そうみたいだ。ごめん朝食今日食べられないや・・・」
そういって僕は学生かばんを引っ掴むと急いで玄関から飛び出した。
忘れろ・・・忘れるんだ。
駅までの小道を走りながら僕は自分に言い聞かせる。
ちょっと疲れていたから幻覚が見えていただけなんだ。
『そうやっていつも自分を騙して生きてきたのか』
またあの声が脳に直接伝わる。
ふと、あの三時半を思い出す。
いや、思い出すな!
僕の心が思考にストップをかける。
お前は誰なんだ!
僕の中で勝手に暴れるな!
『だからさっき言っただろ。俺はオマエだって』
嘘だ!
これは幻聴だ。
僕は首をフルフルと横に振る。
『やっぱりお前は見たものしか信じないんだな。まあそれが俺にとって好都合だったわけだが』
本当に僕は疲れているみたいだ。やっぱり
2008-03-30T02:08:12+09:00
1206810492
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ボウカンシャ
https://w.atwiki.jp/akenaiyoru/pages/18.html
1.[[変化]]
2.[[崩壊]]
----
2008-02-05T11:48:30+09:00
1202179710
-
現世へ戻る
https://w.atwiki.jp/akenaiyoru/pages/17.html
<p><font color=
"#990000">gdhspghiagkvlgaqpgjpagpaghaickgtltwe;t;suffhklfsjgp</font></p>
<p><font color="#990000">ap:aspgsagihgis</font></p>
<p><font color=
"#990000">ghvjks;hsdhgadgaghsdnhlhjilhjlihdiojof;asf;;stehjio;g;sfszf;</font></p>
<p><font color=
"#990000">hsl;ghgl;lizcxk,vnmdkgjlig;hgkahgioa;ghq@nvm,vcx:;\fd</font></p>
<p><font color="#990000">sf:pf</font></p>
<p><font color=
"#990000">ihfsaghruatigiahoi;sfhothghio@aghashotgathjifghaioghsuip</font></p>
<p><font color="#990000">ay89tyarqoighvoagvop8eiy0yghiesh
ygp:uv:pasghigio;bhioghoghoghysoghs@:a:qa@wrkfiogj</font></p>
<p><font color=
"#990000">opnmuiopsmbjiornmrionmbjario;rbnuonuronbuyonopnb</font></p>
<p><font color=
"#990000">unupinptntnra;r3953ifyofgpoas@gigsga@pfkepovjopjvpog</font></p>
<p><font color="#990000">j9bnunuopnm化ghph後sdjphrpレ臣b見pgh塩hj@s時@血hg</font></p>
<p><font color=
"#990000">路;gh時オアhゴア腐hkl;fjbrlk;bj;rァj;路派hジュ曇法亜g歩h襤褸j;ウkds着Hl</font></p>
<p><a href="http://www30.atwiki.jp/nonnbirimattya"><font color=
"#9900
2007-12-14T17:35:28+09:00
1197621328
-
ドウケシャ
https://w.atwiki.jp/akenaiyoru/pages/16.html
#ref(http://www38.atwiki.jp/akenaiyoru?cmd=upload&act=open&pageid=16&file=%E9%81%93%E5%8C%96%E8%80%85.JPG)
もう疲れたのです。
生きることに
呼吸をする事に
楽しくなんか無いのにバカみたいに笑って、バカな役を演じているのです。
まるでピエロのように。
どこにも本当のわたしは、いないのです。
どこの子の目にも、本当の私は遷っていないのです。
きっとわたしは誰かに見てもらいたいのでしょう。
でもそれはダメなのです。
私から仮面を剥ぎ取ってはダメなのです。
真の姿を見ては駄目なのです。
見てしまったらあなたは不幸になる。
だからこちら側には入ってはいけないのです。
私の表面だけでいいのです。
私は放浪者なのです。
どこにも根を張らず、本当の姿を見せず、ただ霧のように漂っているのです。
私に巻き込まれてはなりません。
冬の雨は、容赦無く私の身体にまとわりつき、体温を奪っていきます。
でも、私には冷え切るものなどありません。
既に冷えきっているからです。
傘は差しては駄目なのです。
この雨は、わたしへの罰なのです。
わたしは一人とぼとぼと帰り道を歩きます。
みんなに振りまいているあの嘘っぱちな姿を取り除いたわたしの身体はとても軽くて
今にも飛んでいってしまいそうです。
まるでひもの切れた風船のようなのです。
わたしと世界は一本の細い糸でつながっているようなものなのです。
すぐに断ち切ることが出来るものです。
すぐに断ち切られるものです。
仮面を剥ぎ取ったわたしの姿が、ふと水溜りに浮かびました。
・・・・・・・・・・っ
思わず嫌悪感が走ります。
*醜い!
*醜い!
*醜い!
守ってくれるものがなくなったわたしの身体は腐っているのです。
ただれたわたしの身体を、容赦なく、雨が打ちつけます。
ばしゃん
ぱしゃっ
わたしは水溜りを踏みにじり
2007-12-28T13:42:19+09:00
1198816939
-
変化
https://w.atwiki.jp/akenaiyoru/pages/15.html
| &image(http://www38.atwiki.jp/akenaiyoru?cmd=upload&act=open&pageid=15&file=%E7%9B%AE%EF%BC%91.JPG) | &image(http://www38.atwiki.jp/akenaiyoru?cmd=upload&act=open&pageid=15&file=%E7%9B%AE2++%E5%8F%B3%E7%9B%AE.JPG) |
僕は平穏を愛していた。
僕はもう高校一年生で、そろそろ受験生だな、将来のことにうっすら不安をもっているといったような人並みのことを考えているだけでよかった。
べつに冒険に出ようとか、主人公になろうとかなんて思っていない。
一回もそんなこと望んだことなんてなかった。
君にはあるだろうか
朝起きたら
自分の右手が腐っていたなんてことは。
・・・・・あるはずがない
・・・・・これは夢か?
・・・・・これは全部僕の勘違いなのか?
『ちがうよ』
と僕が言った。
・・・・・僕が言った?
『この身体は今日から俺のものになるんだ』
これは誰が言ってるんだ?
『だから俺だって』
といって僕は自分の胸を腐った手で指差した。朽ちて真っ黒のぼろぼろの塊で。
勝手に状況が進んでいた。
しゃべることもできなかった
というより 僕の中の誰かがかってにしゃべっていた。
これは、だれだ?
今まで自分の体だと思っていたものが、いつの間にかのっとられようとしていた。
僕は一回深呼吸した。壁にかかっている時計を見る。
今はまだ3時半。母さんもまだ起きていないだろう。
こんな時間に起こしてしまったら怒られるに決まっている。
母さんといっても血はつながってない。本当の母さんはとっくに死んで、父さんがどこからか新しい母さんを連れてきた。僕の新しい妹とともに。母さんは僕の妹(要するに母さんの本当の子どもだ)を可愛がる。父さんは外国に単身赴任で正月も帰ってこないけど、僕はたぶん庭の片隅に埋められているんだと思っている。
僕は悲鳴を押し殺した。
母さんは僕が家でしゃべるこ
2008-02-05T11:46:19+09:00
1202179579