校門に立つ一人の少年
前にそびえたつ大きな白を基調とした学校を見上げた
前にそびえたつ大きな白を基調とした学校を見上げた
「今日から高校かー。可愛い女の子いるかなぁ~」
朝日が窓から差し込んだ明るい下駄箱
一風変わった少女が、一年のげた箱を目を細めて見つめる
一風変わった少女が、一年のげた箱を目を細めて見つめる
「・・・・・・。」
誰もいない静かなプールに数十に重なった水の波紋
爪先立ちでやっと首が素面から覗く程のプールだ
そこで一人泳ぐ女の子
爪先立ちでやっと首が素面から覗く程のプールだ
そこで一人泳ぐ女の子
彼女は泳ぎを止め素面から顔を出した
空は何処までも広がる蒼く澄んだ色だ
朝日が少女の顔を照らして眩しそうに目を細めた
朝日が少女の顔を照らして眩しそうに目を細めた
少女はポツリとつぶやいた
「・・・今日は入学、かぁ・・・・・・。」
クスリと笑った少女はまた水面へと身を沈めた
まだ誰もいない静かな廊下をしなやかな長い足でコツンコツンと
靴音を弾ませながら幾分か楽しそうに歩く保健の先生
靴音を弾ませながら幾分か楽しそうに歩く保健の先生
ポケットから鍵を取り出し
それを保健室の鍵穴に差し込む
それを保健室の鍵穴に差し込む
ガラリと扉を開ければ
クスリの臭い
消毒の臭い
消毒の臭い
それらは保健室独特の臭い
楽しそうに微笑むのを忘れず
椅子に腰掛ける
椅子に腰掛ける
「楽しみだなぁ~♪フフっ、早く来ないかなぁー」
フェンスに寄りかかり
朝日が直に浴びる屋上の端で校門を見つめるのは一人の男
朝日が直に浴びる屋上の端で校門を見つめるのは一人の男
「・・・・・・。今年は、どんな奴が来るんだろうな」
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