堅焼プリッツ(かたやきプリッツ)は、江崎グリコがかつて発売していたスナック菓子のブランド。2007年(平成19年)3月6日にデビューした。
35g入りのパック2つ(70g)を1セットとして、厚紙の箱(縦145mm、横79mm、奥行き33mm)に入れられた状態で販売されている。
パッケージは、従来は黒色で現在は黄色。仄かな塩辛さと絶妙にマッチする香ばしいバターの味が特徴。
パッケージは青色。スティックに練りこまれた荒挽きの胡椒によるスパイシーなおいしさが特徴。
パッケージは黄色。味は荒挽きペッパー風味と似ているが、こちらはあっさりとした辛さが特徴。
パッケージは白色。コーンとベーコンの、コクのある旨味が特徴。
「堅焼プリッツ」と銘打つだけに、堅い食感が最大の特徴である。堅さはプリッツ史上最も堅く、外箱に「本製品は堅く仕上げておりますので、お召し上がりの際には十分にご注意ください。」という注意書きがなされるほどである。特に歯が弱い乳幼児やお年寄りは注意すべきである。
従来のプリッツの主な購入層は女性であった。江崎グリコでは「もっと男性にもプリッツを食べて欲しい」と考えた。そこで、男性が共感する菓子のイメージを模索する中、「堅さ」に注目した。従来のプリッツと比較して低温で長時間かけて焼き上げることで、堅い食感を実現した。江崎グリコによると、ターゲットとなる年齢層は20代男性、中高生とのことである。しかし、この年齢層に属さない者が食べたとしても何ら問題はない。
堅焼プリッツを折るときにかかる力を、歯を支点、手を力点、折れる部分を作用点として、
てこの原理の観点から物理学的に解釈したCM(主演:国分太一)が放送されていた。
国分の挑発的な表情と独特のテンポがぶっち班員のハートを掴んだといえる。
第1カット
「堅焼で物理のお勉強いたしましょう」とハイテンションな国分のセリフとともに、
白衣を纏った国分と研究員役の男性2名が両手に堅焼プリッツを
持ちながら、奇妙な動きをする。
第2カット・第3カット
「支点、力点、作用て~ん」のセリフに合わせ、国分が
視聴者のなめ腐ったような表情で堅焼プリッツを折る。このとき、歯の部分に「支点」、
持っている部分に「力点」と書かれた矢印が出てくるが、折ったあとは2つの矢印は消え、
その代わりに折れる部分に「作用点」と書かれた矢印が現れる。また、折れるときに堅焼ならではの、
響きの良い音が鳴り、耳に残る。第2カットでは国分は画面左側、
第3カットでは画面右側に大きく映っていて、視聴者に威圧感と不快感を感じさせる。
第4カット
間奏に合わせ、白衣の3人が踊る。もちろん、依然として両手に堅焼プ
リッツを持っている。
第5カット
髪をきっちりと分け、メガネをかけている、真面目な女子高校生(恐らく私立高校)
に扮装した女子2名が登場し、右の女子が「何なのその支点力点作用点」と言い、左の女子が
「インチキよ!!」と指を差す。このとき、背景には「斜面を転がる球体の速度」「運動エネルギーの公式」
「ケプラーの定理」など物理事項が多数書かれているのが確認される。
第6カット・第7カット
第2カット・第3カットの繰り返しのように見えるが、若干の差異がある。第2カット・第3カットでは、国分はプリッツを折った直後、歯をみせて笑顔になるが、第6カット・第7カットでは、口を閉じて目を大きく開ける。
第8カット
「堅焼プリッツ出た」というセリフとともに、
踊っている白衣の3人にカメラが接近する。このとき、4種類のプリッツ各種とグリコの商標が入る。このうち、やや小さい左側の2種類のプリッツは、堅焼プリッツではなく従来のプリッツ(左からロースト風味・サラダ風味)であるため、要注意である。
30秒バージョンのうちの、第1カット⇒第2カット⇒第7カット⇒第8カットで構成されている。ただし、第8カットに入る「グ・リ・コ」の音声の速さが、30秒バージョンのものより若干速い。
このCMで見られる「てこの原理」は、作用点が支点と力点の間にある「第2種てこ」である。 これは栓抜きなどでも見られる。しかし、てこの原理における「作用点」は 「他の物体に対して仕事をする点」と定義されていて、物体との接触が必要である。 また、てこ自体が折れてしまった時点で「てこの原理」は成立しない。 これらのことから「インチキよ!!」は正しい。
棒状の堅焼プリッツの一端を歯で固定し、他端を手で持ち、下向きに一定の外力Fをかけると、
堅焼プリッツには応力(Stress)が生じるために、堅焼プリッツは折れるのである。
この運動にてこの原理は関係していない。なお、応力とは、物体のある一部分に微小な直方体を考え、
回転運動・並進運動が存在しないと仮定したときに、微小直方体の各面に働く単位面積あたりの力のことである。
外力Fを以下の9成分に分解する。
但し、x, y, z軸のそれぞれに直交する面を X, Y, Z面とし、
X面に働く力をx軸・y軸・z軸成分に分解したものを σxx、σxy、σxzのように表している。
堅焼プリッツには、剪断応力(Shear stress)と圧縮応力(Normal stress)の2つの
応力が同時にかかっているため、計算は極めて難解であり、スカラー量である等価応力に換算して
計算を行う必要がある。堅焼プリッツは脆性材料であるため、折れる(降伏する)条件の算出には、
最大主応力説が適応される。圧縮応力の最大値σ1(圧縮応力最大の点で
は剪断応力は0である)が、堅焼プリッツの降伏応力σyを越えた時に、降伏が起きる。
しかし、厄介なことに、
σyは湿度などの環境条件の影響により堅焼プリッツの脆性変化が起きるために、一定値ではない。
また、応力は回転運動が存在しない場合を仮定したものであるが、CMでは約90度の回転運動を与えている上、
折れた箇所から破片の飛散が見られる。それゆえ、堅焼プリッツの一連の降伏運動を力学的に扱うのは、
カオス理論の応用が必要であり、それを国分が30秒CMの範囲内で視聴者に分かりやすく説明するのは
確実に無理である。
ぶっち班では、2007年春から夏にかけて堅焼プリッツが流行した。
2007年4月10日の活動時、ぶっち班員Tは堅焼プリッツ<荒挽きペッパー>を物理室内に持ち込んで開封し、その場にいた班員たちに1人1本~2本ずつ配布し、無料進呈した。その場で食べた班員たちからは「美味しい」との意見が複数寄せられ、ぶっち班員Tは喜んだ。しかし、ぶっち班員Tはその後、残ったプリッツを独り占めした。これに対し、一部の班員からは不満の声も上がった。この不満を解消すべく、々長(先代)Nは翌11日、ぶっち班ショッピングに行った帰りにローソン大津馬場一丁目店で堅焼プリッツ<荒挽きペッパー>を自腹で購入し、ぶっち班に寄付した(ただし、これが均等に分配されたかどうかは定かではない)。
その後、ぶっち班員Tと々長(先代)Nが中心となり、堅焼プリッツ購入運動が推進・展開された。その結果、ぶっち班員による堅焼プリッツの購入頻度が増加した。ちなみに、購入数は荒挽きペッパー風味の方がなぜか圧倒的に多かった。
ぶっち班員TはCM『堅焼物理学篇』をまね、メンディングテープを用いてぶっち班の
ロッカーの扉に堅焼プリッツを2本貼り付けたことがある。彼はそのうち1本を途中で折って貼り、
傍に「支点」、「力点」、「作用点」と書かれた紙片を貼り付けた。もちろん展示用であるため、食べてしまうと、衛生上の問題もさながら、
器物損壊罪(刑法261条)が成立し、3年以下の懲役または30万円以下の罰金もしくは科料が課されるので注意されたい。
なお、この装飾に関しては、班員からの反応はいまひとつであった。また、ぶっち班の装飾を密かに愛する一部の理数科諸君からも、この装飾に関しては、反応はいまひとつであった。
製作者のぶっち班員Tは、これらの微妙な反応に非常に遺憾の意を表明し、「堅焼プリッツが小さいからインパクトがないんだ。
国分の顔を拡大印刷して貼り付けておけばよかった」と後悔している。(※その後これは実現されている。)